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退屈しない日常

正直ネタがそろそろ尽きそうです…

ですが、まだまだ完結しないのでどうか暖かい目で見てください!

 朝のホームルームが終わり、いつも通りの授業が始まった。

 しかし、その日の授業は久しぶりだからか、あるいは長期休暇の後の最初の授業だからか、とてつもなく眠かった。

 睡魔と戦っているうちに、昼休みになった。

「おい悠眞。お前話聞かせろよ。あとそこで逃げようとしている大悟も」

 そーだそーだ!と周りも騒いで、俺らの逃げ場を塞いでくる。

 あー、めんどくせー……

「お前らうるせーよ。飯食わせろよ」

 まじ腹減った。飯食いたい。

「お前吐かないとちんこ潰すぞ」

 うわこわー……やむを得んな。

「大悟逃げるぞ」

 少し早口になりながらそう言う。

 そして、教室を出て全力で中庭に行った俺らは、あいつらが追ってきていないか確認した。

「追ってきてないようだな……」

 俺は少し息を荒らげながら言った。

「新学期そうそうこれとか辛すぎ」

 笑いながらそう言う大悟だが、その表情はどこか浮かれているようにも見える。

 こいつ、嬉しいんだな。

「弁当持たずに逃げてきたけど、昼どうする?」

 俺の問いかけに、大悟は

「お前金ある?売店行こうぜ」

 なるほど、売店か。しかし、それだけ人が多いとなると、またあいつらに捕まってしまう可能性もある。

 だが

「それでいっか。捕まったら捕まったで、その時はその時だ」

 そういって、俺らは売店へ向かう。

 途中誰とも遭遇しなかったのは俺らがあまり使われない道を使っているからだろう。

 色んな人の喋り声が混ざり、いつも通りカオスな状態の売店についた。

「いつ見てもすごい人だな……」

 俺がそう言うと、大悟も便乗して

「そうだな……」

 と、苦笑いを浮かべている。

 満更でもないなこいつ。

「余ってるパンでいっかな」

 そういいながら、俺は財布を出し、残金を確認する。

 742円か、まぁまぁかな。

 俺はやきそばパンと、メロンパンを買った。

 大悟は、なんか謎のパンとあんぱんを買っている。

「……なぁ、お前の持ってる謎のパン何?」

「これ?これは中に餡子とやきそば、コロッケが入ってるパン」

 こいつ味覚どうかしてんじゃねーの?

「……それ美味いの?」

「お、なんだ悠眞気になるのか。ちょっと分けてあげようか?」

「いらん」

 そんな気持ち悪いパン食べれるか。

 そんな茶番をやりながら急いでパンを食べる。

 そして、昼休み終了ギリギリに、俺らは教室に入った。


 帰りのホームルームの時間になり、担任が衝撃的な発言をする。

「お前らー、再来週には体育祭と、その翌週には定期テストあるから、気を引き締めろよー」

 しれっと言ってくるが、この人とても重要な事言ってないか?いや言ってるよな?

「じゃー、これでホームルームを終わります。号令」

 担任が合図をすると、日直の1人が起立!気をつけ!礼!と元気よく挨拶をした。

 その後、俺と大悟が即行で家に帰ったのは言うまでもない。


 その日の夜

「葉月ー、体育祭の後に定期テストあるんだけどどうすればいー?」

「はー?そんなの全力でやるしかないに決まってんじゃん」

 予想通りの答えが返ってきた。

「そーだよなー。省エネで節約してきた体力をここで使うしかないよなー」

 というわけで、俺は明日から本気出す。いやマジで。

「お?おにいもしかしてやる気モード?これは面白いものが見れそうだなぁ」

 にまーという表現が似合う笑顔を浮かべた葉月。なんか、小悪魔みたいな感じで可愛いな。

「なんだその新しいおもちゃを買ってもらった子供みたいな顔は」

「んふふー。おにいがんばっ!」

 なんか励まされました。


 そして、体育祭の準備などが無ければ平和な1週間が過ぎ去り、今日は土曜日だ。

 体育祭の準備などがあるので、自由登校なのだが、久々の授業から来た疲れにより、この土日は全力で休んでやろうと決めていた。

 あれから3日連続でクラスのみんなから追いかけられた。

 その疲れもあって、俺は昼まで寝ようとして、叩き起された。

「早く起きなさいよ。葉月ちゃんご飯作ってくれてるわよ?」

 白くぼやけた視界に映る美少女。

 寝起きの脳の思考が出す結論は

「天使……」

 そう、天使だった。

「誰が天使よ。私はまだ死んでないわ」

 そうやってぷんすか怒る姿も美しい。というより可愛いか?表現出来ない。

「美咲希か。褒め言葉のつもりなんだが」

「と、ともかく!葉月ちゃん待ってるから!早く降りてきて!」

 少々早口になっているのは、照れ隠しだろうか?よくわからん。

 言われた通り下へ降りると、ムカつく顔でこっちを向いてる葉月と、ほんのり頬を赤く染めた美咲希、そして

「は!?親父とお袋何でいるんだよ!?」

「はー?お前ここ誰の家だと思ってんだよ」

 いちいちむかつく親父だな。

「俺ん家だけど?」

 しれっと返してやると

「なんだ息子よ、生意気じゃないか。お前今日の昼飯抜きな」

「なんで親父にそんなこと決められないといけないんだよ」

 目線で火花を散らす俺らを止めるのはお袋だ。

「まぁまぁ二人とも、喧嘩しないで。じゃないと2人ともお昼はなしよ?」

 優しい穏やかな声で、微笑みながらそう言ってくるが、言ってることがとても怖い。

「「はい、すみませんでした」」

 流石に親父もお袋には頭が上がらないようで、俺と同じタイミングで謝る。

「よろしい。で、悠眞の質問だけど、サプライズで帰ってきました!」

 満足気に頷いたあと、声のテンションをあげて言った母の言葉に、俺はとても呆れた。

「……わかったよ。で?何でさっきからそんなに嬉しそうなんだ?」

 そう、この両親さっきから異常なほど機嫌がいい。今まで生きていた中で最も、と言っても過言ではない。

「えへへー、だって悠眞がねー?彼女を家に上げてるんだもの」

 母親の上機嫌な声が部屋全体を包み込んだ。

「お前彼女出来たならLINE寄越せよ」

 親父は後でぶん殴っておこう。

「で?どこに惚れたんだ?告白はどっちから?」

「惚れたとこ?そーだな、たくさんあるけど…綺麗な黒髪、優しくて繊細なとこと、一番は可愛いところかな?一目惚れだったな。告白は」

 そこまで言った時、羞恥に耐えきれなくなった美咲希が

「もうっ!やめてください恥ずかしいですっ!」

 と、本気で怒りだした。

 美咲希さん怒ってますねぇ怖い怖い。

 こうして、俺の、いや、俺らの退屈しない日常が始まった。

感想待ってます!

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