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姫神  作者: 星長晶人


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事情説明

「アメリカの姫神開発研究所を襲った組織はNEOS、ネオスと名乗った。私がネオスを追ってると、ヤツらの当面の目的がわかった」


 ネオス、か。


「ヤツらは一般の女子の姫神からさらに上書きして姫神を作ったんだ」


「っ!?」


 一般の女子を巻き込んで、さらに姫神を上書きするだと? 何考えてんだよ。


「まあ、目的は今回の件で一目瞭然だがな」


 師匠がそう言うと、皆が俺を見た。


「俺?」


「ああ。大河の捕獲か抹殺。及び研究ってことだな」


 俺、命狙われてんの?


「あと、試作品の試しだな」


 試作品であれなら、俺、次の刺客で死ぬんじゃないか?


「暗黒騎士。闇を操る姫神だが、性能を重視しすぎて大河にしかダメージが通らないようになってる。副作用は我を忘れることと、髪が黒くなることらしいな」


 そういや、黒髪だったのに、綺麗な金髪になってるな。


「で、この娘はどうするんすか?」


 どこに住んでるのか、名前すらも知らないんだが。


「元々ここに転校してくる予定らしいぞ。引っ越す途中でネオスに捕まって実験されたとか」


 へぇ、転校生なのか。


「どっかの国の国家代表らしいぞ。大河の情報を入手するために送ってきた。まあ、本人には知らされてないが」


「国家代表!?」


 国家代表って、その国で五本指に入るような実力者のハズ。


「国家代表生が捕まるんですか?」


 どんな組織だ。


「変装が出来る姫神がいるそうだ。それで、油断を誘われたらしい」


 それは国家代表生でも厳しいな。


「国家代表生が我を忘れてしまうような人に変装だったんですか?」


 アイドルの熱狂的ファンで、それに変装したとか?


「ああ。……お前らも知っているハズだが?」


 誰だ?


「最近、ファンクラブも設立された、あいつだ」


「「「あ~……」」」


 皆は思い当たったようだ。


「知ってんのか?」


「じゃあ、姫神の使い手で、本人は珍獣扱いしていると思っているが、本当は実際に人気があるヤツって言えばわかるか?」


「……?」


 さっぱりだ。


「……はぁ。姫神が本来使えないハズで、この学園で唯一の男子って言えばわかるな?」


 師匠がため息をつきながら言う。……それはさすがにわかる。


「……俺っすか?」


 マジで?


「ああ。私が修行中の大河の写真を一部の人間に売ったことから始まり、ファンクラブが三日で設立された後は、寝顔や入浴写真を特典にしたら、かなり増えたぞ」


 人の写真で商売しないでください。


「師匠、写真撮ってると思ったら、そんなことに使ってたんすか」


 寝顔を撮られてたのは知らなかったが。


「ちなみに十八禁コーナーには全裸写真もあるぞ」


「勝手に人の写真を載せないでください!」


 削除したい。


「大繁盛なのにか」


 ……誰か師匠を止めて。


「……それで、姫神改造の件はどうするんです?」


 もう話を変えよう。


「……そうだな。私からお偉いさんに伝えよう。女のお偉いさんには大河の写真集付きで」


「止めてください!」


 これ以上恥をかかせないでください。


「この娘の処分はどうするんですか? ホールを壊して弥生月くんに怪我させたら、いくら国家代表生でも責任は取らないといけませんよ?」


 浅島さんが言う。……意外と冷静沈着だよな。


「国家代表だからな。国が責任を負うだろう。ホールの修理代や生徒を、しかも弥生月大河という貴重な人材を傷つけた賠償金を支払い、姫神学園に一定量の寄付、そして対ネオス組織の立ち上げ。日本が要求することはこんな感じだろうな」


 ……搾り取れるだけ搾り取ろうってか。悪どいな。


「で、ネオスの最終目的だが、まだわかっていない。姫神の製造法は一般の女子の姫神からさらに上書きして姫神を作るためで、対姫神用兵器製造法は、国家代表や私などの、正面からやり合うと少し厳しい相手に使われる予想だ」


 おぉ、急に締めに入ったな。


「姫神の男子への移植法は、現在、止まっている研究で、ネオスの持っている情報でも実行は難しいだろう。だが、現実不可能ではないため、ネオスに腕利きの科学者でもいれば、解明されてしまうかもしれない」


 ……向こうの戦力が不明な状態なんだよな。結構こっちが不利か。


「こっちは後手に回るしかない状況だが、当面は大河を守れるようにしなければならない。……そこで、私が今日からこの学園の特別教師として住むことになった」


 は?


「大学の方は行かなくていいんですか?」


「ああ。私は基本、出席しなくてもいい。単位免除だ」


 ズルいっすね。


「でも、そんな急に住むことになっても、部屋割りとかはもう決まってますよ」


 どこに住む気だ、この人。


「国家代表生や私は、多少の我が儘が通るんだ。例えば、誰かと同じ部屋になりたい、とかな」


 師匠は俺の方を見て笑う。


 まさかーー。


「気付いたか? そうだ。大河、お前と同じベットにした」


「って、何でですか!」


 そこは俺と同じ部屋にした、とかじゃないのか。


「っつ~!」


 思わず起き上がってしまって、全身に痛みが走る。


「折角バトルで大河と同じ部屋を勝ち取ったヤツが可哀想だろう。ちなみに、国家代表生も出来るから、熱狂的ファンのそいつも同じベットらしいぞ」



 なっ!?


「二人も入れるわけがないでしょう! 撤回してきてください!」


 師匠が毎日同じベットで寝てるとか、心臓に悪い。


 師匠って意外と美人だからな。


「……はぁ」


 小さく、ため息をついた。

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