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1日目 転移してきました

この世界は、ファンタジーだ。

魔法、モンスター...その他諸々。

”地球”には無かったものがある世界、”アース”。

ただ、”地球”にあったものがなかったりはする。

”国語”、”数学”、”理科”、”社会”、”英語”など。

あるものは無く、無きものがある2つの世界。

その世界を移動した者がいた。

それが”転移者”。


”転移者”は、ある時願った。

『こんな生活は嫌だ』、『誰か助けてくれ』と。

そういえば、神が反応し、転移させた。

”アース”に来た彼女は、赤ん坊だった。

第2の人生を歩むために。


元勇者の父、元聖女の母と英雄の兄と精霊の姉の家族に放り込まれて...。










「それは流石に酷すぎじゃね?」


彼女、ミーウ・クリナティーンの生まれてからの第1声がこうであった。

ちなみに言うと、これは日本語なので、誰もわからない。

赤ちゃんがわーわー言ってる風に聞こえてるのだ。


「てか、ナレーションうざいな。」


しょうがないじゃん。

あ、私は転移させた神、オリーアだよ。

というか、良いじゃん、楽しそうだし。


「まぁ...許す。」


やりぃ!


「前言撤回。」


ちょっとー!!


「てか、このままだと日本語しか喋れない私はきついんだけど。」


あぁ、それなら気にしないで。

今からミーウの言語をこっちの世界に合わせる。

日本語が喋りたかったら、後で渡す本に書いてある物を作ってみて。

色々な便利アイテムが書いてあるから。


「あー、それは助かる。」


じゃあ、ナレーターを続けるね。

ごほんっ...えーっと....なんだっけ?


「おい?とりあえずは言語教えろ。」


あぁ、そうだった...えーっと、はいっ!


(...あ、皆が何言ってるかわかる。けど、喋れないや。これは『念話』...だよね?)


そう。

私と話すときは基本これね。

んじゃ、頑張ってねー。


(はーい。さて...どうするか。まだ赤ちゃんだから、家族がどんな人か調べるくらいしか出来ないしなぁ...。)


ミーウは悩んだ。

やることが無くつまらないとも思いながら。


「...妹?」


(...ん?女の子...妹ってことは、お姉ちゃんかな?)


「お母さん、名前は?」


「ミーウよ。」


「ミーウ...よろしくね。私はお姉ちゃんのリリアだよ。」


(リリア...。)


姉のリリア・クリナティーン。

そして母親は、マリー・クリナティーン。

ミーウの家族だ。


(あ、お母さんはマリーって言うのね。)


そだよー。


(うん、OK。)


あ、そういえば。


(ん?)


私にそっちの世界の素材やアイテムをくれれば、有力情報などをあげる!


(おぉ!!けど、赤ちゃんだから何も出来ないよ?)


あー、そうだね。

けど、頑張ってね。


(あー、はい頑張ります。今日って何月何日ー?)


8月16日。


(学校だと夏休みで誕生日忘れられる日だぁ!!)


そうだね。

けど、家族に名一杯祝ってもらえるよ。


(家族...。)


君は家族があまり好きではないと思う。

けど、この家族は君が思ってるのと違うよ。


(...そう...なの...?)


そうだよ。

まぁ、毎日を過ごしてみて。

分かる日がくるよ。


”虐待されない幸せ”が。


ー ー ー ー ー


(現在1日目、ちょっとつまらない。オリーア!)


なーにー?


(ステータスとかありませんかー?)


あるよー!

ステータスって言ってー。


「ステータス!」


誰もいなくて良かったね。


(うん。とりあえず見るか。)



〈ミーウ・クリナティーン


HP:10/10

MP:30/30


STR:2

VIT:3

AGT:1

INT:0

LUC:50


【スキル】

『念話』『言語理解』


【魔法】

なし


【称号】

『転生者』〉



(運だけいいやん。)


せめてってことでね。

ちなみに、LUCが50超えると、低確率でHPが0になってもHP1で生き延びれるよ。


(わぉ。てか、スキルとかってどう手に入れるの?)


えーっとね、何らかの行動をするの。

例えば、今から数字を言うから、足してってね。


(はーい。)


3、5。


(8。)


9、19、5。


(41。)


375、947、574。


(1937。)


《進捗『実力者の降臨』を達成しました。スキル『演算処理Ⅰ』を取得しました。》


(なんか手に入った。)


今のは、計算とかそういうのをしてたら手に入るよ。

Ⅰから上げるなら、もっとやることだね。

やる?


(やる。)


じゃあ行くよー。






13927、6793、9395。


(45947。)


《熟練度が一定に達しました。スキル『演算処理Ⅸ』がスキル『演算処理Ⅹ』になりました。》


《スキル『演算処理Ⅹ』から派生して、スキル『思考超加速Ⅰ』を取得しました。》


(...あのさ、何か視界がおかしくなったんだけど。周りの光景が少し早く見えるっていうか...。)


スキル『思考超加速』。

少し前の光景が見えるんだ。


(エグすぎじゃね?)


うん。

ちなみこのスキル持ってるのミーウだけだし。

これが取られるなんて創造神様思ってないと思うよ。


(はぁ!?)


ま、良いじゃん。

これは、毎日ONにしとけば慣れるよ。


(あ、OFFに出来るの?)


出来るけど、感覚失って酔いたくなかったら今からつけっぱの方がいいよ。


(そうしとくか。あとさ、『鑑定』って手に入れられる?)


あー、今のスキルポイントなら手に入ると思うよ。


(ちょっと待て。そういうのは早く言ってくれても良かったんじゃ...。)


ま、いいじゃん。

じゃあ説明するねー。

スキル購入って言って。


「スキル購入。」


(なんか画面出てきた。)


それがスキル購入画面。

赤い字のやつはポイント量的に買えないやつね。


(ってことは、黒文字で書かれているやつが買えるってことだね。)


うん。

検索機能や、絞り込み機能もあるから。

赤い字のスキルも除けるよ。


(あ、それは楽。じゃあ、鑑定っと。あれ、これ...日本語だよね?こっちの言語に合わせたんじゃ...。)


合わせたけど、日本語を忘れさせたとは言ってないよ?


(なるほど...あ、あった。今のポイントが200で、使用量100。他にも買おうかな?あのさ、ポイントってどうやったら増えるの?)


モンスターを倒すか、進捗をクリアすることだね。

『演算処理』を手に入れた時、進捗を達成しましたって言わなかった?


(あぁ、確かに言ってたような...。)


そんな感じで、条件を満たすと進捗を達成出来て、スキルやアイテム、スキルポイントを手に入れられるって感じ。


(なるほど...なら、進捗を進めるのが楽そうだな...他の進捗を教えて。)


『鑑定』のレベルをⅩに上げることで進捗を達成出来るよ。

確か、報酬はスキルポイント500だったはず。


(え?何それすご。)


ただ、『鑑定』はレベル上げが難しい。

10年間やって8までしか上がらなかったっていう話もあるし。


(あのさ、今ってやることないから、やることある10年とは違うよ?)


そうだね。

とりあえずはそこらへんの物を鑑定してみて。

最初はカスだから。


(ん、分かった。)


「鑑定。」


〈花瓶〉


(...これ以外無し?)


うん。


(...早く上げるか。)


頑張れー!!





こうして、ミーウの転生1日目は、ほとんど計算の『鑑定』で終わったのであった。

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