表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/264

間話・二十九話後談 『その後の可愛いマリカ』

《前書き》

 ……普通にただの余談になったので、没……にしようと思ったけど。

 マリカが可愛く書けたので公開。なので、ストーリーだけおいてぇんだよ! 馬鹿野郎っっ! て、人は読み飛ばして全く問題ありません。

 スーッスーッという、マリカの浅い息遣い。

 ムチムチと柔らかく扇情的な身体。

 ……それが今、目の前にある。

 タレムは、マリカを抱きながら、ベッドに入り、就寝しているのだ。


(何でこうなったんだろう?)

 

「タレム様……まだ、起きておりますか?」

「……ん? 起きてるよ?」


 普段よりもマリカが密着するせいで、その魅惑的な身体の全容が手に取るように分かってしまう。

 押し付けられる乳房が、極上の心地なのは当然として、感じる大きさもまた、極上な代物だった。

 所謂、隠れ巨乳と言う奴だろう。

 

(今更だけど、マリカちゃん……。着物や修道服で隠されていただけで、容姿だけじゃなく、肉体も最高級クラスだよ……)


 今までは、暗いのもそうだが、何よりもマリカの存在に興奮してしまい、気付かなかった。

 ……逆に言えば、ようやくマリカのアプローチに慣れてきて、落ち着いた心持ちで分析出来る様になったと言うことだ。


 ドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキ……。


「うふふ」


 だからこそ、余計に、心臓がバクバク音を鳴らしてしまう。

 そんなタレムに微笑して、ぐいっと、更に密着したマリカは、おへその辺りをくすぐったそうに動かして、


「今夜も元気一杯で、ございますね」

「……うっ」


 甘い息を吐きながらそう、耳元で囁いた。


「……ごめん。でも、コレばっかりは、マリカちゃんといると、勝手になっちゃうんだ」

「いえいえ。女冥利に尽きると言うものでございます。ですが……」


 ――ぎゅぅぅっ。

 前に一度、処理までしているマリカは、動揺することもなく、タレムを抱く。

 ひたすら抱く。

 それが、マリカにとって一番の安らぎを得る方法なのだから仕方が無い。


「コレでは、上手く休めません」

「そりゃそーだろうね。……まあ、嫌なら自分の部屋で寝ることだ」

「タレム様がわたしを嫌いと言うのならば、そういたします」

「っ! 言わないよ! むしろ大好きだよ! ……くぅ」

「ふふ。ありがとうございます♪」


 抱き着けば抱き着くほど、大きく硬くなるタレムの一部が、マリカのおへそをぐりぐり押し付けている。

 ……不快。という事は無いのだが、もっとタレムの身体に密着し、その体温に包まれたいマリカとしては邪魔でしかない。

 そして、タレムも好きな女の子に、そんなこと強要する性癖は無かった。


「もう……分かったよ。ちょっと、外出てて」

「いえいえ。その必要はございません……よっ」


 ――ズンッ。


 諦めて、処理しようとするタレムだが、マリカは引き止めると、むずむず脚を動かして、大きくなったソレを太股の内に入れて挟んだ。


 ――ぎゅむにゅん。


 そのまま、向かい合わせで密着し、タレムの腋の下を、両腕で縦に噛み合わせるように背中を絞める。

 重なる顔は、顎を右肩に置くことで最大限に密着面積を増やした。

 お互いに、下も上も、余すことなく人肌がくっついている状態だ。

 ……体温を熱い位に感じてしまう。

 

「――ッ!」

「ふふ、コレで、大丈夫でございますね」


 凄まじい肉厚の圧迫感がタレムを襲い。 

 それに伴い背筋に、電気が如く、何かが駆け抜けた。

 ……それを俗に、人は、快感と言うのかも知れない。

 

 ――更に、


「ま、ま……ゃん」

「っん? んふふ。タレム様。汗をかいておりますよ?」


 ――ぺろっ。


「はぁうっ!!」


 マリカは、首筋に溜まったタレムの汗を、舌で舐めとった。


 ――ヌルヌル。ヌメヌメ。


 その、べとべとな感触は、普通なら不快なのだが、マリカのモノだと思うと……思考が天に登っていく。

 甘い匂い。柔らかい身体。重厚な乳房。体液の接触。

 ムチムチの太股に挟まれて尚、腫れ上がる……男の証。

 ……理性が持たない。


「マリカちゃん。それはヤバい……ヤバいって、色々な意味でピンチ。タレム様、ピンチだよ!」

「……あ、ここも、汗が凄い。……ぺろり。ここも、ぺろぺろ。あっ! ここも、ペロペロペロ……」

「だめ! ダメだって! ……どこ舐めてんの! っていうか! そういうの、今日から無しなんでしょ?」

「あっ! ……ふふ。タレム様の反応が可愛くて忘れておりました。今日はわたしが癒される番でございますね」

「可愛いって……おいおい。女の子に言われる台詞じゃないよなぁ」

「ふふ。なぜかタレム様には、気持ち良く為ってもらいたいと、思ってしまいます……。……っ」


 タレムの耳元で囁かれる艶っぽい声には、残念そうな色があった。

 ……本当に、癒されることより、癒すことがマリカは好きなのだろう。

 そこは、修道女の性なのである。


「ふふ」


 ――久しぶりにマリカは、心からの安らぎに包まれて笑えていた。

 ……やはり、タレムの言う通り、今までは無理をしていたのだ。


「……わかりました」

「……ん?」

「コレからは、タレム様にだけは……甘えさせて頂きますね」


 愉悦を感じる自分の心に素直になって、マリカはそう呟いた。

 ……だが、


「タレム様はわたしの……尊敬するお方。何より、花婿様……」

「――ッ!」

「……役、で、ございます」

「役……か」

「はい。修行の身、故。花嫁として、自分を磨かなければなりません」

「……」

「なので、タレム様も花嫁に甘えてくださいまし」

「……ん? 甘えるって? これ以上……何を?」

「ふふ、もっと、己を……欲望をさらけ出してくださいまし」

「……欲望。(ごくりっ)」

「どんな事でも受け止めますので。それが、わたしの修行となります」

「修行……(ムズムズ)」

「……それとも、わたしは、欲情するほどの価値もありませんか?」

「そんなことは無い! ……って、分かっていってるでしょ」

「ふふ、はい。大きいので♪」

「……おっふぅ」

「…………。タレム様……早く。これ以上、わたしだけ、恥ずかしい思いをさせるお積りで、ございますか?」


 ――プチリ。

 潤んだ瞳のマリカにそう言われて、タレムの中で理性が消し飛んだ。

 だから、


「マリカちゃんッ!」

「あはっ♪ タレム様、激しい♪」


 タレムはマリカの胸に貪り付いた。

 ……ずっと、そこに顔を埋めたい衝動があったのだ。

 そんなタレムの背中をマリカは、丁寧に撫でながら、自らもタレムに抱き付いて、


「こういうときはマリカと呼んでくださいまし」


 そう言うのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ