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敗北王と呼ばれた最弱の騎士はハーレムを目指した。  作者: オジsun
断章 新婚生活編(マリカ)
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五話 『二人に挟まれて幸せぇ♪』

 ちゅっ……ちゅっ……ちゅっ……


「シャル……もっと……良い?」

「うむ。構わんぞ……」


 淫らに、妖艶に、激しく、タレムはシャルルを抱いて、キスをする。

 唾液が絡まりはじける音は、アダルティックな気食を醸し出す。

 ……何時までも、何時までも……抱き合い舌を繋げる二人に、


「もうぅっ! いい加減にっ! ダメェエエエ――ッッ!」


 真っ赤な顔色になったマリカが割り込んで、シャルルを突き飛ばし、タレムを奪った。

 そのまま、両腕で宝物のように抱き、


「タレム様は、私のモノでございますっ! 幾ら、恋人の王女様でも、そんなに仲良さそうにしないでくださいませ!」


 そう言い放つと、腕に抱くタレムに視線を移し、

 ……うるっ。


「タレム様……別に、あんなメス豚にたからなくとも、わたしにキスくらい、してもいいのでございますよ?」

「……え?」

「えっち、以外なら……なんでもしていいのにぃ……ばかぁ」

「……マ、マリカさん!? どうして瞳をうるうるさせているのでしょうか?」

「ばかぁ……折角、結婚したのにぃ……したのにぃ……新婚なのにぃ……なんでもっと……抱きしめてくれないの? キスしてくれないの? ……わたしにはしないのに、なんで、王女様とはするの?」


 ぽたぽたと涙を零し始めた。

 ……何故か? と聞かれれば、『マリカに性交禁止令を受け渡されたから遠慮していた』が、正解なのだが、マリカと言う女の子は、その辺を考慮するような扱い安い人間ではないのだ。


(ああ……そうそう。マリカちゃんは、こういう面倒臭い性格なんだよね。こう言ってて、きっと機嫌が悪い時に抱くと絶対、怒るんだろだろうけど……そこも可愛いなぁ)


 タレムは、それを思い出し、マリカを抱いて、額にキス。


「ごめんよ。マリカちゃん。我慢してた、だけなんだ」

「ほんと?」

「ああ。本当さ。マリカちゃんが良いなら、一杯、抱きしめるから、機嫌を治しておくれ」

「……いっぱいは、ダメ」

「……。なら、おっぱいは?」

「好きにしてくださいまし……これはタレム様の物なので」

「いいんかい! まあ、良いや。じゃ、遠慮なく。ぱふぅぱふぅ♪」

「うふふっ。もう……タレム様ったら、えっち♪」


 水を得た魚の様に、ウキウキしながら、そのたわわな胸を触った。

 もふもふっ、とろっとろである。


(これを触っていいなら、俺は生きていけるぅぅ!)


 そうやって、タレムが溢れる性衝動を心の内で叫んでいると、


「こらこら。マリカよ。王女を突き飛ばすな。公然でやれば、死刑だぞ?」

「夫泥棒に地位は関係ませんっ」

「ふんっ。まあ、よいか。既に、たっぷりと……愉しんだからな。ムフフ」

「も~っ! タレム様っ! わたしにも……いえ、わたしにはもっとしてくださいまし」


 へいへいと、タレムが適当に返事をしながら、マリカを抱き、キスをし、胸をもみもみ揉みくちゃにすよる様子を、シャルルは睥睨して、


「そうそう、『時は金よりも高し』だ、マリカ」

「……?」

「くだらん、仲違いなど、していないで、今のうちに、タレムを独占しておいた方が良いぞ? と言う意味だな。……それは、今しか出来ぬ事なのだから」

「……」


 シャルルが意味深に囁く言葉を聞いて、マリカは黙考し……マリカの胸を揉しだききながら鼻の下を幸せそうにしているタレムを、きゅっと抱きしめて、


「では、お言葉に甘えて、独占していますので、シャル様はお速く、わたし達を呼び出した本題に入ってくださいませ」


 強い視線でシャルルにそう言った。


「ほーう」


(私が呼び付けた事に気づいていたのか……流石はグレイシスの血筋。と、言ったところか……だが)


「わたしの本題は、タレムに甘えることだぞ?」

「はぁあああ?」

「何を、驚く? そちとて、タレムに胸を触られて嬉しそうにしているではないか!」

「そんなことは……ありますが……でも、あなたは王女様なのに……そんな無意味な――」

「ほーう。そちはタレムとイチャイチャ付くことを無為と申すのか?」

「……ッ」

「フフッ。ほれ、ボーナスタイムは終わりだ、私にも、ソレをよこすのだ」

「ああっ。タイム様は、わたしの」

「例え、婦人とて、タレムを独占出来るのは、私がいない場所呑みと知れ! フハハハっ」

「ダメェエエエエ――っ!」


 又しても、タレムは、タレムを差し置いて、タレムの奪い合いを、始める二人に挟まれて、


「げへへっ。いい気分♪ ざっ、ハーレムだね♪ 二人まとめて可愛がっちゃお♪」


 下品に笑いながら、シャルルとマリカを両の手で抱きしめて、その顔面をぺろぺろとなめ回し、堪能するのであった。(続く)

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