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世界の神話・異聞

作者:叶 遼太郎
 最愛の姉の命を理不尽に奪われ、以降死んだように生きていたタケルのもとに、世界を管理する神が現れ「君の命を有効活用させてほしい」と告げた。
 特に生きる意味も未練もない彼の望みは死ぬことだ。
 楽に死ねるならと彼が神に連れられて向かった先は、自らを神と名乗る巨大蛇の化け物に儀式として毎年生贄を差し出す別の世界の村だった。彼はここで生贄にされ望み通り死ぬはずだったが、蛇は彼を腐り物と呼び食わず、生贄の儀式は失敗した。儀式が失敗したことで村は存亡の危機に立たされるが、村のリーダーであるクシナダは、タケルが喰われなかったことに意味があると考え、また蛇に怯え続ける生活をここで断ち切るために、蛇に挑むことを決意した。タケルの後に喰われる予定だった、同じく神に転移させられた者たちと知恵を出し合い、蛇を討伐するための罠や武器を制作していく。その中で、蛇が彼らを喰わなかったのは銀製品を持っていたからではないかという推論に行きつく。蛇は傷つけてもすぐに治ってしまう治癒能力があるが、銀はそれを阻害するのではないか。そこで、全ての武器に銀を混ぜることを思いつく。
 決戦の日、タケルは蛇を挑発し、罠を仕掛けた場所に誘い込むことに成功。同時、クシナダは弓矢による狙撃ポイントに到達し、チャンスを伺う。幾重にも張り巡らされた罠だが、強大な蛇を討伐するには至らず、タケルは次第に追い込まれていく。それでも彼の奮闘のおかげで蛇は一瞬動きを止めた。見逃さず、クシナダが狙撃。見事蛇の目を射抜く。痛みで怒り狂った蛇は、自分を射た相手を追い求めて疾走、タケルは蛇の胴体にしがみつき、蛇がクシナダに気を取られている隙に接近、もう片方の瞳を潰す。
 互いに満身創痍のタケルと蛇が相対し、共に最後の一撃を放つ。蛇は消滅し、タケルもまた致命傷を負った。だが、クシナダが彼を救出した時、その傷は見る見るうちに治っていった。蛇が死ぬ前にかけた呪いのせいで、彼と彼女は不死となったのだ。死ねなくなって途方に暮れる彼の前に再び現れた神から、世界中にあの蛇のような化け物がいるから退治してほしいと頼まれる。その中には自分を殺す相手もいるだろうと、タケルは仕方なく旅に出る決意をする。
 後に、死にたがりの彼の軌跡は、世界中の神話にある英雄譚として語られることになる。
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エピソード 201 ~ 249 を表示中
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おまけ的なもの
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エピソード 201 ~ 249 を表示中
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