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【転生ガチャ失敗?】辺境伯家三男の俺、職業『死霊魔導師』で特技は回復魔法(攻撃特化)です。  作者: いな@


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第24話 死霊魔導師の長い夜の始まり。

 出立の準備をするティウス公爵たちが見える。


 いたるところをボリボリとかきむしりながら馬車へ上がる踏み台で内股になっている。


『ジェイミー、あれ、まだ下剤とか効いてるよね』


『主の想像通り、まだ半日は痒いしゴロゴロっすね』


『そうなんだ……』


 移動中、馬車の中が大変なことになるだろうけど、一緒に乗る騎士も同じ状態だしなんとかなるか。


『だからお昼にも追加しておくっすね。ああしておけば悪巧みもできないっす』


 追加するんだ……。


『……うん、ゴブリン討伐を邪魔されても困るし……でも、ほどほどにね』


『下剤と痒くて仕方がなくなるヤツだけっすから。あ、笑い続ける薬もあるっすよ?』


『いやいやいやいや今のだけで十分だからね! だから笑うの禁止!』


『笑うの駄目っすか、主がそういうなら仕方ないっすね。またいい薬草見つけたら相談するっす』


 そういって影の中から気配が消え、すぐに街道から少し森へ入ったところにジェイミーの気配が現れた。


 笑うのじゃない、いい薬草を探しに行ったのか……ほどほどにね。








 そろそろ昼食という時、ティウス公爵領に入る関所に到着した。


 ここで昼食を取り、馬を総入れ替えしてすぐに出発だ。


 ティウス公爵は馬車を乗り換えるようで、騎士たちが手配のため走り回っている。


 馬車の中、汚れたんだろうな……豪華な黒塗りの大型馬車なのに……。


 だけど気の毒とは思わなかった。この程度で済んでるんだからな。


 昼食を終え、出発。


 夕方には今回のゴブリン村討伐の拠点に到着する予定だ。


 道中、俺たちは(・・・・)何事もなく過ぎ、まだ日が高い内に拠点にたどり着いた。


「くくっ、ティウスたちはまだまだ到着は先のようだな」


 そう、俺たちは、だ。


 ティウス公爵たちは何度もトイレ休憩を入れるので、遅々として進まなかったから途中で別行動に。


 ジェイミーによって追加された薬がよく効きすぎたせいだろう。まあ、その方が都合がいい。


 今回の立役者、ジェイミーの暗躍のお陰で拠点にすでに到着していたティウス公爵家の騎士団と、ティウス公爵の横槍を入れられることも無く現状のすり合わせができた。


 拠点から森を進み約ニキロ地点に小さめの村があり、さらに奥に進めば本拠地となる大きな村があるとのことだった。


 が、当然それを鵜呑みにはできないのは当然で、俺はデバンたちに偵察を頼むことにする。


 ティウス公爵の隊が到着する気配もないまま日が落ちた。




 夕食後、今拠点にいる隊長以上の者を集め明日からの簡単な作戦を練り、明日の朝にここを出発し、昼に手前の村を落とすことに決まった。


 解散した後、各隊長たちは自分の隊へ戻り、俺たちはヘルヴィ専用のテントに集まった。


 テントと言えど王族用のテントだ、中はいくつもの部屋に別れ、普通の家より立派な作りになっている。


 その中でもヘルヴィが休む部屋は別格で、床には毛足の長い絨毯が敷かれ、ソファーやテーブル、ベッドはもちろん調度品も俺の部屋より立派だ。


 いや、普通に住めるだろこれ。


 セレスと一緒にキョロキョロと部屋を眺めて歩いてると、ヘルヴィは従者と護衛を下がらせ密室の結界を張った。


「これで盗み聞きも覗かれる心配もなくなったな。それでネクロウ。この後行くのだろ?」


「ヘルヴィと馬車でお昼寝したから夜更かしも大丈夫だよネクロウ」


 デバンたちが街道に出てくる前に魔物を処理してくれたお陰で、俺もゆっくりと昼寝をすることができた。


「うん、皆が寝静まった頃にね」


 デバンたちからの速報で、手前にある村は五十匹ちょっとの群れで、上位種のゴブリンリーダー三匹を確認。


 狩りに出かけ、夜に帰ってくるグループもいるだろうから、もう少し普通のゴブリンの数は増えるだろうとのことだ。


 あと、村のまわりには大量の罠が仕掛けられてあり、知らずに突っ込めば相当な被害が出ると予想できる。


「罠か、ゴブリンが頭を使うとはな、こん棒を振り回し突っ込むしか知恵がないものと思っていたが」


「むー、罠、邪魔だね。なんとかならないのネクロウ」


「それも対策済み、デバンたちが奥の村を確認した後に罠を壊して帰ってくる予定だからね」


「なら安心ね」


「流石ネクロウの騎士団だな」


「本当にね。っと、噂をすれば、だね」


 テントの中で、ランプに照らされ作られた影から三人が出てくる。


『主よ、戻りましたが行きますぞ』


『もう驚きっすよー』


『情報、駄目、早く行く』


 戻って来たデバンたちは挨拶も早々に切り上げ、『何が?』と言おうとする前に影転移で俺たちを連れ出した。




「これは……」


 真っ暗な森の中だが、木々の隙間から星明かりで村を一望できる。


 俺たちの目に映ったのはゴブリンたちを蹂躙する豚鼻の魔物のオークだった。


「どうなってるのこれ」


『我らが壊した罠のせいですな』


『俺が奥の本拠地覗きに行ってる間に団長殿とジムが罠の処理をしてもらってたっすから』


 あ、そうか、ゴブリン村の罠は俺たちに対しての罠じゃなかったってことか。


『ほぼほぼ罠を無力化し終わった時、オークどもが集まり始め、慌てて主を呼びに戻ったのですが、この有り様ですな』


『でも、やること、一緒』


 その通りだ。ゴブリンがオークになろうと関係ないか。


 だけどなんでオークがこんな森の浅いところにいるんだ?

 読んでいただきありがとうございます。


 ブクマや★★★★★で応援よろしくお願いいたします。

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