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動機

夜が明けた。見慣れない天井に思考が固まったが扉がガラガラッと音を立てて開いたのでそっちの方を見た。すると男が「よっ、飯食うぞ」と言ってきたので俺は起き上がって男について行った。扉を開けてすぐそこにそこそこの大きさの机とその上に並ぶ赤黒いナニカがあった。「これは・・・?」「おう、飯だ。残すなよ?俺の2年ぶりの手料理だ」そう言ってニィッと笑う男。座って箸のようなものはないかと探したがなかった。男も同じように座ってナニカを食べ始める。まさかの素手、、じっと男の方を見ていたのでお前も食えよと目配せをしてきた。とても食えるような見た目ではなかったがどうしようもないので食べた。ナニカはレバーのような食感で味は形容し難い不味さ、喉が飲み込もうとしなかったので手こずったがなんとか食えた。ふぅと息をついていると「なかなかやるな」と男が言った。言い方的に俺が食えるとは思っていなかったらしく、俺はこの男に対しての不信感が募った。しばらくした後、俺は先日男が言った「頼み事」について聞くことにした。すると男は「そうだったな」と言って腰を入れた。「俺のお前への頼み事はシンプルだ。お前に俺の後を継いでほしい。」そう言って男は俺の方を真剣な眼差しで見た。俺は驚いた。この男のことだから家事をしろや仕事を手伝え、出て行ってくれといったことを想像していたからだ。そもそもこの男の後を"継ぐ"と言ったって何をしているのかすら検討もつかない状態だった。キョトンとしている俺を差し置いて男は話を進めた、「この世界には武器ごとに派閥があるという話をしただろ?その中でも最強の武人4人のことを四権と呼ぶ。この四権に俺の派閥を入れることが夢なんだ。たが俺では極めきることができなかった。そこでお前に俺の派閥を継いでもらって四権に入ってほしいんだ。わかるか?」男は俺に確認をくれたが正直全てを理解することができなかった。つまり武器を極めて四権に入れってことか?つい先日まで普通の大学生だった俺が?悩んでいるところを察したのか、男は「訓練なら手伝ってやる。お前のやる気があるかないかだけが問題なんだ」と質問を簡単にしてくれた。正直怖いのは嫌だ、死ぬのも嫌だ、ただそれ以上に俺の好奇心が自然と俺の口を動かした。「継ぎます!」

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