落日 19年
2023年6/25〜6/26タブレット端末にて執筆し脱稿 新規割り込み投稿
なおもうすぐWOWOWでドラマ化されるけど主役2人含めキャストは中山七里先生の映画やドラマでお馴染みの面々ばかり(苦笑) やっぱり崩画は既に人材不足かね
【 地方都市に左遷されたお父さんの様な負け犬になるな 幼い頃からの英才教育&悪趣味な虐待 色々闇深い母親に追い詰められ壊れかけていた少女=後の新進気鋭な映画監督の魂を救ったのはマンションベランダの防火壁越しに差し伸べられた自分より遥かに幼く小さな手 だが彼女にとって恩人とも言える隣部屋の少女は今から15年前のとある夜 高校時代から半ば引き篭もりだった兄に惨たらしく滅多刺しにされ両親共々火を放たれた 何故彼女はそんな酷い最後を遂げたのか 取材により明らかとなる意外な真相 それはもう1人の色々闇深く歪んでる脚本家な主人公にも無関係では無かった 】
★なんつーか色々詰め込み過ぎてごちゃごちゃしてますが途中から一転するそんな物語 でも此れ今のテレビで放映出来るかね? 例え有料配信のWOWOWでも余程のキャスト起用出来ないと難しいと思う
日本 ミステリー文学作品
湊かなえ 著
角川春樹事務所 刊 2022年 ハルキ文庫化
2023年9月WOWOW 連続ドラマWで有料配信予定
令和5年6月25日 只今気温31度で湿度61% なんつーか身体が気温変化に対応しきれて無いので蝉時雨の中で溶けてる真っ最中 自宅は高台に有るから太陽光さえ避ける事が出来れば昼間は割と過ごし易いけど海からの風は夜には止まるから連日熱帯夜です でも部屋締め切りクーラー使った日にはまた閉所恐怖症で苦しむ事になるので扇風機とタオルで我慢 勿論ちゃんと眠れるのは風が吹き始める夜明け前の数時間なんだけど夜遊び帰りの猫様にお腹空いたと叩き起こされもうね…… これが20年前ならブチ切れてたんでしょうが犬猫+人間の子育て経験してると無意識状態でも対応出来る辺り完全に奴等の下僕ですな と言う訳で熱くて眠れない夜は読書だと色々買い込んだりして現実逃避中
今回紹介する本作読んでて思い出したのが 幼稚園時代、そのあまりに過酷なストーリーに思いっ切りトラウマ植付けられた"モズのこども 76年" 本業日本画家で自作の絵本のみならず色々な作品の挿絵も描いてる小野木学こと おのぎがく先生 享年52歳が残した物語に出てくる有る種のサイコパスによる兄弟殺し 多分此れから2人の人気女優共演で描かれるドラマの方は小説本編でもかなり難儀な人生歩んできたそっちのエピソードに釘付けになるのかも知れないけど 心理掌握或いは思考誘導の技術に長けたこの手のタイプが割と多いのが半島におけるカルト宗教の教祖達だと書いたら納得出来ますか この間GEOのレンタル半額クーポンで纏めて借りて視聴した "アニメPSYCHO-PASS 第3期" にもそんな能力持つ捜査官が新キャラで加わってますが この手の罪悪感を端から欠損させてる "カッコウの雛" みたいな疫病神は今の刑法では中々裁くことも能力封印させる事も出来ないんですよ
私が実際そんな怪物と対峙したのは小学生の頃、2人の上級生操り砂場でリンチされ殺される寸前 偶々放課後パトロールしてた生活指導の先生介入で事無き得たけど 結局あの転校生の女の子は何1つ罪に問われることは無かったね 即座に他の県へ転校しその後何処でどうなったかは知る由もないし興味も有りませんが もし目の前にノコノコ現れたら傷害の前科付いてもボコボコにしようと決めています アレは絶対野に放つべきじゃない そういや京極夏彦先生の"絡新婦の理"もそんな物語でしたね あっちは何故かどうしても真犯人に嫌悪感抱けなかったけど今回の悪役は名前すら出したくないアレと同じ怪物です
【 武漢コロナ世界的パンデミックにより、別にわざわざ通わなくても義務教育程度ならパソコン使ったオンライン授業で何とかなると判明したが 何故学校は必要なのかそして集団行動の意義は? 私は学校教育とは知識を蓄える以前にモノを覚えたり学ぶ事をまず楽しめる環境でなければならないと思う だからこそ欧米の其れ丸パクリな名門私立幼稚園から中学校までの其れは極めて滑稽とすら感じてしまう と言う訳で自身の子弟を出世の道具か躾けられた愛玩動物みたいに扱う親御さん見てるとまず嫌悪感しか抱けません 確かに私も幼稚園行く前に親からアルファベットだのひらがなだの叩き込まれたけどさ……一番覚え易く楽しかったの早朝のポンキッキやNHKの其れだったし 】
★今では色々不可能だけど集団行動叩き込まれたのは自治体の子供会だったなぁ 個人的には黒歴史満載だけど
実の母親から手を握って貰った事は一度もない 後の新進気鋭の映画監督 長谷部香の半生は波乱万丈に満ちている 幼稚園入園を期に始まった勉強会を口実にした母親からの虐待行為 其れに薄々気付きながらも止める事が出来ず映画好きだった父 裕貴は入水自殺 転居先で母親はノイローゼとなり娘である彼女を拒絶 親族の家に引き取られ誰も親しい知り合いの居ない進学校で尊敬する父親の様に他人に親切に…… その結果クラスで苛められていたとある青年を結果的に自殺に追い遣った許されない過去 追い詰められ心病み自殺衝動に何度となく駆られた香を踏み留まらせたのはベランダの防火壁越しに差し伸べられたか細い手の温もり
結果的にまともな挨拶すら交わす事もなく別れた親友 立石沙良が異父兄で引き篭もり中な22歳の青年 立石力輝斗により両親共々惨たらしく殺害されたと聞いたのは彼女が18歳を迎えた頃 どんな媒体にせよ創作物を描くクリエイターのスタイルは大凡2種類に分けられる 自身の体験した悲しい出来事や罪を世間に問い掛ける者と ただ自身が見たかった世界や未来を物語として纏め上げる者 二人目の主人公 甲斐千尋こと甲斐真尋は敢えて現実に向き合うことを拒絶しただ幸せな光景を描き続ける無名の脚本家見習い 海外留学中の姉でピアニストの甲斐千穂と間違われた真尋に新進気鋭の映画監督長谷部が持ち掛けた脚本の執筆依頼は 15年前、2人の故郷だった笹塚町で起きた1家殺人事件 殆どの人々の記憶から既に忘れ去られている其れを何故映画化したいのか?
とある理由で最初は頑なに姉のクラスメイトが犠牲となった事件の取材を断る真尋だったが 父や叔母かつて姉に片思いしていた従兄の執り成しで始まった事件の再検証 アイドル志望の夢叶わず惨たらしい最後遂げた立石沙良とはどういう人物だったのか 当時のワイドショーや下世話な週刊誌の記事に書かれた内容とは似ても似つかない疫病神と言える立石沙良の振る舞い 虚言癖で自分より優れたクラスメイトを次々と貶め破滅させる彼女の本性は長谷部監督の語る沙良のイメージと真逆と言える 実の所、虐待されベランダでほぼ1日を過ごしていたのは沙良ではなく 彼女と両親を殺し現在死刑囚監房で最後の時を待ち続ける立石力輝斗 此れから本作を読んで見る或いはWOWOWのドラマ待ちなお客様のためにその巧みな物語構成や次々登場する沙良の同級生達の証言や彼等が体験した悲劇等、此処では敢えて省かせて貰うが 明らかに登場時から何らかの形で精神を病んでいるとしか思えない甲斐真尋が壊れた原点も彼女の姉に嫉妬した立石沙良による犯罪 当初単なる事故だと処理された甲斐千穂の死 兄、力輝斗の交際相手だった千穂を罠にかけ車で轢き殺させたのは立石沙良だった
その醜い本性を芸能関係者に見抜かれ即座にオーディションを落とされた沙良は千穂の事故死以降、心を病み引き篭もりとなっていた兄に八つ当たりを兼ね自慢気にそれまでの犯行を吐露 何もかも妹に台無しにされた事実を知った彼は激情に駆られるまま沙良を殺害 両親が焼け死んだのは不可抗力だったが自暴自棄となった彼は自ら望んて死刑判決を受けた事実が判明 誤って姉を轢き殺してしまった優しい加害者を此れ以上苦しめたくない 真尋と両親が対外的に始めたのは姉が海外留学に行っていると言うお芝居 其れは心労を重ねた母が亡くなり三回忌を迎える今のいままで続いていたが 遂に姉の死と向き合う決心固めた真尋の追跡調査により浮かび上がる物語の全体像 其れは力輝斗に関わる物語だけでなく長谷部監督の原点と言える彼女の父の本当の死因へと繋がってゆくのだがその辺りは本編を読むお客様自身で体験して欲しい