芽むしり 仔撃ち 58年
2023年3/26〜3/27タブレット端末にて執筆し新規割り込み投稿
何とか今月中に当初のお目当てを 他にも収録されてるけど返却日まで間に合うかな? 努力だけはしてみたけどね……鬱展開続くのキツイから間を開けます 良いね1つありがとうございますm(_ _)m
【 産めよ増やせよ地に満ちよ………… だけど世界大恐慌から始まる地獄の季節、望まれない形で産み捨てられた不義の子や盗みに殺人に売春 果ては生き残るために徒党組んで犯罪犯す浮浪児として捕獲された彼等はそもそも人間扱いされず餓死や虐待による大量殺処分が常態化 殺したのは人間じゃ無いからと微罪扱いで即座に釈放された管理官や不祥事によるイメージダウン恐れた自治体長や警察上層部が終生口を噤んたのと 平成辺りから国や官僚に法曹界のみならず教科書や書籍でも取り上げられなくなった戦後の混乱期の嫌過ぎる出来事をなるべく綺麗に文学的に綴るそんな物語 実際はもっと酷いとだけ書いときます 】
★とは言え此れでも文壇に所属する大先生方が記録すら残そうとしなかったから名作扱いされてる代物 なお私は未読だからノーコメント貫かせて貰うけど後年主人公再登場させた"芽むしり仔撃ち裁判"なる続編が有るそうな
日本 純文学小説
大江健三郎 著
1953年 大日本雄弁会講談社 雑誌 群像に分割掲載
同年 大日本雄弁会講談社より出版 後に文庫化
色々有って現在は新潮文庫にて販売中
❖学研刊行 現代日本の文学 47巻 1970年版より
令和5年3月27日 ぶっちゃけ生きてる間はその頭の中身が御花畑にも程が有る教条主義とか空回りしてる理想論が思いっ切り鼻について もう顔見るのも声聞くのも嫌な相手でしたが …………幾ら何でも死体蹴りだけはやっちゃいけない気がするのでご冥福をお祈りします。 今月3日ノーベル文学賞受賞した大江健三郎氏が88年の人生を全う そっち系の日本人死ね中華人民共和国万歳なマスコミ各社は、何だか知らんけど東大卒ノーベル文学賞作家で憲法9条を守れと事有る度に主張する戦後民主主義の守護者とまるで何処かの先史時代に文明が退化してる半島国家の首領様が亡くなったみたいに大騒ぎしてますが まぁ誰かの権威に縋らないと自身の意見すら主張出来ない見下げ果てた輩のことはどうでも良いか その昔、嘉門達夫さんも当時の世相反映したコミックソングでそんな連中思いっ切りおちょくってたもんな 『 ○○君が言ったから? ならば○○君が死ねと言ったらお前は死ぬのか(怒) 』とね
で……私が大江健三郎作品を読んで見ようと思い立ったのは 社会人になって少しだけ自分の趣味に給与注ぎ込める様になった頃 その代わり寝る時間すら削る羽目になりましたが幸い交際相手すら居ないから気楽なモノで…………………… いかん嫌な記憶思い出すから留まろう(-_-) あの頃、エヴァンゲリオン関連の研究書が大当たりしたからありとあらゆる作品の研究書名乗る変なムックが沢山出てたんですよ その中には購入者が激減した古典SFやミステリーそして純文学とか幻想小説と呼ばれる類の作品を纏めて紹介するソフトカバーなムック本もあり 紹介文とイラストのおどろおどろしい雰囲気につい釣られて買ったのが本作になります。
とは言え決して頭良い方でも人並外れた読解力がある訳でも無いから昭和50年代のミステリー作家の物語でさえ知らない単語続出で 何じゃこの表現?とスマホ片手に検索する事が多いのに昭和30年代ともなると分からない事だらけ そもそも感化院(今で言う児童養護施設+育児放棄した親による子供捨て場)と少年院の区別も付かず その時代の殺伐とした雰囲気なんざ記録媒体か其れを再現した創作物でしか知らないし 純文学有る有るな、主人公含め登場人物にまともな個性も名前も無い 風景描写もかなりお座なりで何かたちの悪い悪夢見せられてる気分を味わえる物語なんか日頃仕事に追われ 報告書やら企画書書いてプレゼンやらないといけない私みたいな人間にしてみれば てにおは抜けてて意味分からん……小学校からやり直せ と怒りすらぶつけたくなる文章でね 何とか読み終えたけど古本屋に二束三文同然で売り払いすっかり記憶から消去した訳です
そんな代物に再びチャレンジしたのは 楡周平先生の作品で現代の人間牧場描いた "マリア・プロジェクト" とその実情は貧困層の子供を追い出す口減らしだった集団就職の闇描いた "骨の記憶" を読みもののついでに色々当時の背景調べてたら思わず吐き気すらもよおした子殺しとか浮浪者殺処分関連の事件記録閲覧してから ぶっちゃけ戦争中の学童疎開より敗戦迎えGHQ占領下の時代の方が滅茶苦茶で具体例上げると 粉ミルクや養育費中抜きするために代金渡され預かった子供を判明してるだけでも84人も餓死や凍死させてた東京の寿産院事件 空襲や親失ったり焼け出され岡山に逃げ込んで来た女子供含む推定76人を強制労働と拷問で殺し或いは同じく餓死に追い込んだ岡田更生館事件 この2件は偶々当時のマスコミが情報掴んだ事により事件が発覚 まんまどっかのNGOの様に弱者食い物にするどころか単なる気晴らしで彼等ブチ殺してた主犯も共犯も精々文書偽造とか食糧横流しの罪に問われただけの軽い罪
特に数個の壺やバケツに焼却処分した子供の骨を纏めて捨ててた寿産院事件の主犯石川ミユキは己の罪を全く悔やむことなく1987年に90歳で大往生 遺骨は奪った金で建てた豪華なお墓に共犯者共々収められ永代供養が執り行われるとか そりゃあ猟奇的な後先考えない強盗殺人とかレイプ殺人が頻発する筈だわ なおえげつない証拠映像は閲覧するなら自己責任で 高々70年前の日本はこんな所だったんだぜと忘れないためにこの物語取り上げます
【 舞台は恐らく太平洋戦争末期 本来は両親或いは片親が亡くなり親戚の引き取り手も居ない子供達を受け入れていた感化院はこの時代、親の育児放棄や空襲で焼け出され浮浪罪や窃盗そして売春等の軽い罪で取り押さえられた者達も放り込まれていた なおこの段階でも戦後と違い施設により男女の住み分けがしっかり分けられていたのは勿論性犯罪を防止するためで有り ぶっちゃけ女の方が引く手数多だったのだろう 都心部に有ったらしいその施設は度重なる空襲による被災警戒し食糧の自力確保と収容者の疎開を口実に閉鎖 両親が居る者はなるべく迎えに来るよう通達出していたが物語の語り部で有る"兄"の父親は引き取り拒否 ついでに自分が生き残るため足で纏いだと"弟"を兄に託し姿を消した。 】
★なお戦後に児童養護施設へ捨てられた女児が待ち受ける未来云々は その昔18歳未満お断りな某雑誌のインタビュー記事でうんざりする程読んだなぁ 下手に語るとやぶ蛇だし全部が必ずしもそんな訳は無いから自重します
数人の教官と15人の少年達の逃亡を阻止するため 入れ替わり立ち代わり現れる地元の巡査 昨日も2人が脱走し村人にリンチされボロボロとなり戻って来る 排他的な村人達を唯一興味深げに眺めるのは此れ迄橋の下で筵に包まり野宿した経験も官憲に追われボコボコになるまで殴られた経験も皆無な"弟"だけ 少年達を労働力として受け入れてくれる村を探し歩き回る日々は少しずつ彼等のなけなしのプライドすらも疲弊させてゆく 僅かに配られる糧食だけでは餓死を先延ばしにしているに過ぎない 其れなりに修羅場潜った彼等の食糧調達方法は殺される覚悟で作物を盗むか僅かな持ち物と物々交換で食べ物を手に入れるか とある山奥で松根油を掘り出すため駆り出された予科練脱走兵士を捜索する憲兵に遭遇 山狩りに動員された猟師の口添えで久し振りにトラックに載せられ橋とトロッコで周囲を取り囲む激流を行き来する小さな村へ引き取られる事になった なお教官達と同行した巡査は第2陣を連れて来ると彼等を置き去りに街へ戻る
村には彼等と本来の村人以外にも、都会から此処に疎開してきたものの疫病に掛かり死に掛けている母親と其れに付き添う幼い娘に通いの医師 小高い丘を境に隣接している排他的な朝鮮人労働者集落 夜間は廃寺に閉じ込められ朝まで水も満足に飲めない 彼等に与えられた仕事は食糧増産のための松山の開梱と疫病に感染し死んだ家畜や野生動物の回収と埋葬 感染防止手段は川へ降り監視付きで行う手洗いと洗顔程度 脱走に失敗してからずっと原因不明の腹痛訴えていた仲間の1人が死に次いで時間の問題だった疎開者の女が後を追う 独り母親を看取る形となった娘は発狂し小屋に遺体諸共封じられ 病の感染恐れた村人達は医師や僅かな家畜と共に村から脱出 14人+置き去りにされた娘と迷い込んた子犬含め15人と1匹は此処に封じ込まれた 橋もトロッコも見張られてるから迂闊に近寄れば猟銃の餌食 取り敢えず廃寺暮らし続けてたら疫病の感染避けられないから其々が少数のグループ組み村々回り食糧の調達と住居の確保 "兄"は村に米盗みに来た朝鮮人の少年と殴り合いの大喧嘩し痛み分け 食糧の大半は此方のモノだが血塗れでも諦めない相手に敬意示し米袋は譲る
翌日朝にずっと飲まず食わずな少女に"兄"が餌付け 隣からは再び朝鮮人の少年 李 が現れた。 背負い袋に包まれたのは疫病で死んだ奴の父親で母親も他の仲間も村を放棄し逃げたと言う 此方も仲間とあの母親の埋葬を急ごう 既に腐敗臭漂わす2人を皆んなで片付ける 朝鮮人集落に匿われていた脱走した予科練兵を仲間達は卑怯者と軽蔑するが彼等だって捨てられたのだから他人を悪し様に罵る権利は無い 集落に取り残されたたった1人の少女はどうする "兄"は娘を保護して貰おうと撃たれるのも覚悟で橋へ向かうが猟師と医師に追い返された やがて娘も疫病に斃れ感染源とされた仔犬は仲間に殴り殺される 何もかも失い絶望した"弟"は激流に飛び込み行方不明 やがて何もかも終わったと戻って来た村人達により再び座敷牢に閉じ込められた主人公達 娘を助けられず絶望の涙流した脱走兵は猟銃で撃たれ内蔵飛び出した瀕死状態で巡査達に引き渡された 独り山野を行き来する"李"が滝に引っ掛かっていた"弟"の荷物を持って来る 少年達を見捨てた不祥事を第2陣の孤児第連れ戻る教官から何とか揉み消したい村長は疫病騒ぎ等無かったと彼等を脅し付け 家族を人質にされ李も村長達には逆らえない 頑なに隠蔽協力を拒んだ"兄"は猟師に殴り殺されそうになるが咄嗟に森の奥へと駆け出した
増え過ぎたら 芽をむしり 仔を撃ち 口減らし 村人達は何時もそんな風に世の中を渡って来た ああ……外の世界も此処も地獄ばかりだ 村人達による山狩りが始まる 何処までも深い暗闇だけが生き延びるために逃げ続ける"兄"の味方だった
ちなみに 飼育 チャレンジしてみたけど此れキツイわ(苦笑)