ピアノチューナ・オブ・アースクエイク 05年
2023年8/9〜8/10深夜 タブレット端末にて執筆し脱稿
起承転結……そんなモノは前衛芸術だから要りません そんなスタイルで描かれる創作物は絵画や詩に文学作品だけとは限らない まんま支離滅裂な淫夢みたいな映画ですので此処に書き逃げしときます まあ何にせよ自分なりに消化出来たかな?
【 僕のこの優れた才能を理解せず、嘲り笑う無知蒙昧な輩を纏めてころしてやる 性的嗜好が両生類で誰彼構わずねちっこく耳元で囁く自称天才科学者にして音楽家の隠れ棲む孤島に拉致監禁された歌姫 記憶喪失なピアノ調律師はサイコパスの魔の手から彼女を救い出し外の世界へ生還出来るのか? まぁそんな事より私のワキガは森の樹液と同じ匂いだと上着はだけてオッパイ見せながら主人公に脇をクンカクンカ嗅がせる変態フレンチメイドとか存在そのものが怪しさ大爆発なまるで"できるかなのノッポさんの様に"喋らない庭師達のパントマイム 何がなんだか分からない内に煙に巻かれるストーリーに振り回される淫夢みたいな映画です 】
★アニメや人形劇に生身の人間混ぜ 殆どのシーンが敢えてピンボケ 好きな人は嵌まるでしょうが付いてけないお客様も多いかと
原題:THE PIANO TUNER OF EARTHQUAKS
地震のピアノ調律師
イギリス/ドイツ/フランス合作 劇場公開作品
2008年 日本 劇場公開 多分小規模単館上映
❖殆どの店舗でレンタル終了 配信含め入手困難かと
令和5年8月9日 長崎原爆慰霊祭の日ですが九州全域は大型の台風6号と扇状降水帯によりてんやわんやかと 今回はかなり台風慣れした沖縄ですら建物倒壊や失火で死者が出てますのでくれぐれもご注意を 此処沖縄も今日今現在も時折突風吹き付けてますので影響残るかも 定番の定期検診も何とか無事終わり ほぼ1週間振りに晴れたからと色々外に出し乾かしたり ついでに被害確認と処分先送りにしてた日焼けでデータ破損してるDVDのチェックと廃棄 その大半が当時廃業決まったビデオ1にしか置いてなかったぶっちゃけキワモノな映画やドラマ 本宅は既に1000本以上のタイトル並んでますが見たけど私の文才不足とかこんな作品紹介しても誰が閲覧するんだいと笑われそうなモノは中々手が付けられず そうこうしてる内に想定以上に日焼けその他により視聴すら不可能と成り果てた作品が割と有り
しかもその大半が配信どころか通販でも入手すら困難なマイナー作品 特にアルバトロス配給&DVD化作品ってレンタル終了も滅茶苦茶早く再版も期待出来ないからなんか損した気分でね………… 今回紹介するこの作品は小見出しにも書いた通りストーリーの辻褄合わせより 幻想的というか退廃的な映像美と前衛的な劇伴音楽だけを追い求めた 娯楽作品とは正直言えない恩田陸先生のやまなし落ち無し謎だけがうんざりするぐらい残る小説みたいな映画だと説明したら想像つくでしょうか 私が高校生だった頃に流行った朝日ソノラマ文庫の読み切り作品とか今では古本屋でもまず見掛けること不可能な初期の電撃文庫なんかはこんな傾向の物語が其れなりに多かったのですよ
とは言え記憶に残るのはそんな幻想文学とは程遠い徹底的にアクションやら登場人物の痛快な遣り取りやらが綴られた娯楽作 そもそも登場人物が何考えてるのか分からなかったり背景見えなかったり鬱展開の末に続き出ないままそれきりなんて作品は呆気なく忘れ去られるモノです 此ればかりは文学作品としての良し悪しは無関係 偶にエッセイサイトや書籍の感想欄でシリーズ長過ぎて読むの辛いとか ラノベを始めどんな物語であれ1冊完結にするべきだなんて大演説かますお馬鹿ちゃんに閉口しますが 長く続いてるってことは初刊から追い掛けてる古株も途中から偶々読んで前巻探す新規読者も取り込んでるってことなのだよ
【 本作に手を出したのは2019年2月頃 ビデオ1閉店特売セールで後先考えずジャケ借りしたもののエロい雰囲気はなんかイマイチ どうせなら隣に置いてあった"アダムとイヴと食人族"とか言うキワモノ借りときゃ良かったとそのまま封印してた作品です 正直10代後半から20代に掛け見聞きし読み耽ったラノベや文学作品ってこんな傾向多かったから食傷気味だったんだよ 例によって私の解釈はかなり独特ですのでもし運良くこの作品見る機会得たお客様が違う見解抱いてたら容赦なく突っ込んで下さいな そもそも物語なんてどう受け取り解釈するかは人其々、全く同じなんて有り得ません 】
★特にやまなし落ち無し意味は無しだと勝手に脳内補正しますしね
夢の中で繰り広げられる物語に端から整合性なんて存在しない………… という訳で物語は起承転結を放棄した形で描かれる 冒頭シーンは恐らく19世紀半ば辺りのイタリア半島 指揮者アドルフォの婚約者で楽団の歌姫マルヴィナ・ヴァン・スティルに付き纏い定期的にラブレターと白百合の花束送る精神科医エマニュエル・ドロス博士 常連客を招いて行われた小さなオペレッタ 其れはアドルフォとマルヴィナの婚約発表を兼ねたモノだったが ドロス博士が六人の庭師ホルツ/マルク/ヘニング/フォルカ/トーマスと家政婦という事になってる謎の痴女アセンプタ・セルナを使い何かを噴霧し歌姫は変死を遂げる
凪いだ海に囲まれた小さな森と歪なカラクリ屋敷 鍾乳洞を模した船着き場に安置される生き人形と化したマルヴィナを私のラザロと呼び愛しげに愛撫するドロス博士 何故どんな理由や経緯があるのか全く説明なくちんぷんかんぷんだけど どうも元高名な音楽家でもあり水力を使った絡繰人形が奏でる不気味な7つの自動演奏装置の最後の部品としてマルヴィナを生き人形化し拉致監禁してる博士に招かれその島に独りボート漕いで現れるピアノ調律師フェルナンデス そもそも調律師になるまでの記憶を喪失してる主人公 ガイド役の家政婦アセンプタが滞在中の宿舎に案内するが其処に描かれていたフレスコ画はこの閉鎖世界で何百年も繰り返された茶番劇 ドロス博士もまるで犬の様な六人の庭師に家政婦や主人公すらも登場人物を演じてるに過ぎないと語り出す
とまあ此処まであらすじ書いてて思いっ切り正気度削られ続けてるので 以降のエピソードは思いっ切り端折らせて貰うが ピアノ調律師として招かれたフェルナンデスは勿論何らかの形で頭の中身弄られてる指揮者 意味深な台詞で主人公翻弄しいきなり服まくり上げワキガ嗅がせたり画面敢えて暗めのピンボケで誤魔化してるけど半裸なセクシー下着姿でドロス博士とマルヴィナを拘束具やら皮製品で縛り揚げなぶりながら何かやってる家政婦改め痴女なアセンプタのサービスシーン 実は庭師でも何でもなくドロス博士が飼ってる精神異常者だと言うホルツ/マルク/ヘニング/フォルカ/トーマス 銀幕に映し出される荒れた海に浮いてたり 時折逆回転するこの世界で水死体として運ばれてゆくエチェヴァリアと呼ばれる主人公に瓜二つの何か 時折正気に戻りアドルフォを求めるマルヴィナに記憶無いまま魅せられるフェルナンデス
そんな2人に嫉妬心顕にするドロス博士に何もかも楽しんでいる痴女の延々意味不明な遣り取りやら不気味な人形や絡繰装置の描写挟みつつ 物語は世界の崩壊へ一直線 結局誰かの操り人形でしか無い主人公は歌姫であり天変地異の起爆装置で生贄のマルヴィナを助けることが出来ず辛うじて破壊免れた第六の音楽装置なる楕円形の映像投影装置の中にマルヴィナごと閉じ込められ延々と同じ遣り取りを繰り返す ドロス博士も招待客とやらも六人の庭師も皆瓦礫の下敷き 独り観察者として茶番劇を堪能したアセンプタは生きている者は誰も居なくなった島から手漕ぎボートで独り脱出 だが作り物な青空と雲や海の向こうに何が有るのかは多分誰も知らない
❖劇伴で使われてるのが絡繰屋敷取囲む樹々の中から響き渡るひぐらしの鳴く声 まぁ他にも不協和音とか色々使ってますがハリウッドなら絶対使いません
という訳で延々5年近く塩漬け案件だった支離滅裂な物語をこんな感じで纏めてみました 世の中は起承転結がはっきりしてる娯楽作品ばかりではなく 特に東欧の芸術映画とかドイツやフランスにイタリア絡みの其れはどんな物語と聞かれても滅茶苦茶説明に困る代物も其れなりに多いのです 単にゴミと切り捨てようにも音楽や映像につい惹き込まれるから困ったもの 辻褄合わせなんか考えない方が精神衛生上宜しいかと(苦笑)