片目の青龍と外界の羅針盤
コバルトブルーな瞳を持つ青龍がいた。
青龍の瞳には、世界が映り込んでいるようだ。
その世界の中には、沢山の街や生物が潜んでいた。
たちまち青龍が瞬きをすると、世界は海のように溢れ帰ると、世界から外世界へと溢れ落ちていった。
世界に住む生物たちは、海という流れに恐怖する。
しかし、外の世界を知るというチャンスに期待感が溢れていた。
まるで、宇宙飛行士に夢見るように....。
しかし、時は過ぎ....コバルトブルーな瞳を持つ青龍は、強烈なドライアイになってしまった。
それに伴って砂漠化していく世界....。
生物たちは、期待感が薄れるにあたり、喪失感を催す様になった。
その為、ストレスから解放されるかのように紛争を起こし始めた。
しだいに、青龍が見る世界の大地は荒れ果てていき、潤すような器を失っていった。
青龍は、乾燥を補うかのように自主的に瞬きをしようと意識をしたが、世界は、その行為を許さないかのように拒絶し始めた。