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ぐうたら騎士の事件簿  作者: ポッキー&プリッツ
3/53

突入

「隊長、大変です。」

「どうした?」

「ローライズ商会が盗賊団に襲われたようです。」

「なんだと!」

「昨日の商会と同じく、50人以上が皆殺しみたいです。」

「・・・・・・ローライズ商会に向かいましょう。」

「隊長、廃教会は?」

「そうね!廃教会へはオルトが行って!ただし、見張りだけよ!手出しはしないこと」

「了解」

「残りの皆は、ローライズ商会へ」

「「「「「はっ!」」」」」

俺は廃教会に向かった。今日は一人だ。カイトには隠れるように言ったので見つからないだろうし、ジャスミンはセバスに預けてきた。

やっぱり、もう一人くらい連絡係として連れて行きたいところだ。

ということで、まっすぐ廃教会には行かず、俺は今、スラムに来ている。

早速、発見した。

「よう、ナーバス」

「あ!あなたはオルト様」

「様とか要らね~よ、それより、仕事しないか?」

「カイト兄ではなく、僕ですか?」

「そうだ!それにカイトは今、身を隠しているからな」

「ああ、それでカイト兄は今朝、慌て出て行ったのですね。」

ナーバスはやたらと丁寧な奴だ。

「それでどうする?難しい仕事じゃないぜ!」

「そ、それなら、やらせてください。」

「よし、じゃあ、行こう」

俺はナーバスを連れて廃教会へ向かった。

「そうだ!先に駄賃を渡しておこう」

俺は銀貨1枚をナーバスに渡した。

「え!こんなに?危ない仕事なんですか?」

俺はナーバスに仕事の内容を話した。

ナーバスの仕事は盗賊団に動きがあった時に騎士団に連絡に走ってもらうこと。食事などの買い出しを頼むことだ。銀貨1枚はだいたい日本円で1万円くらい。この程度の仕事では破格だ。ただ、盗賊団に見つかると命にかかわる程なので妥当とも言える。

ナーバスは、その場合でも脚が早く。この仕事に適任なのだ。

俺達は廃教会を見張っている。

廃教会を眺めていると、いろんな方向から、いろいろな人が集まってくる。もう既に30人は廃教会に入って行った。

奴らはそれぞれ大量の荷物を持ち込んでいる。昨日の盗品だろうか・・・

しかし・・・入って行く奴らは獣人が多いな!だとすると、俺達だけだと、かなり厳しい戦いになるかもしれない。

「ナーバス、今から、俺が言うことをエレン姉に伝えに走ってくれ!」

「いよいよですか!」

俺は頷き、ナーバスに伝えた。

「廃教会は奴らのアジトに違いない!現在、30人以上が集結中!獣人がかなり多いので、他の隊の応援も必要だ!行けるか」

「うん。大丈夫だよ!」

「頼むぞ!応援は絶対に必要だからな!エレン姉はたぶん詰め所に戻ってると思うけど、いなかったら、ローライズ商会まで行ってくれ」

「はい」

ナーバスは走って行った。

「あの~!」

「なんだ?小僧!ここはお前のような者の来る所じゃないぞ!」

「いえ、オルト様からエレン様に伝言を頼まれまして」

「ちっ!オルトの奴か、まあ、いいだろう。隊長はあそこだ」

スキンヘッドの騎士の指差す方を見るとエレン姉様が居た。

ナーバスはホッとしてエレンの所に向かった。

「エレン様」

「あなたは~確か、ナーバス君!オルトね、オルトはなんて?」

「はい、廃教会は奴らのアジトで間違いないと、ただし、既に30人以上がアジトに戻っていて、獣人が多いので、必ず他の隊の応援を連れて来てくれと」

「なっ!・・・・・・ありがとう、ナーバス君、あなたはカイト君と同じようにしばらく身を隠してて」そう言うと銀貨1枚を渡した。

「あの~エレン様、オルト様からも銀貨1枚貰っているので・・・」

「オルトのは、ここに伝言を届けること、今のは隠れるための資金よ!まあ、1日か2日だから・・・ね!」

「ありがとうございます」

そういうとナーバスは去って行った。

「ミナト副隊長、第2騎士団に行って、30人程騎士を借りてきて!」

「さ、30人ですか?り、理由はどうしましょうか?」

「一昨日と昨日の盗賊団の討伐。相手の規模はわかっているだけで30人以上、その内獣人が多数と判明」

「わかったな!」

「はっ!」

本当にそんな盗賊団が居るというのか?

だが・・・情報源がオルトなら・・・有り得るな!

「よし、私が直々に指揮をとる。」

「団長!いくら治安維持隊からの要請でも、そこまでは・・・」

「いや、オルトが関わっているなら、情報に間違いはないだろう!行くぞ!」

「「「「「はっ!」」」」」

第2騎士団も集められるだけ騎士を集め、廃教会へと出動した。

来た来た?

あれ!うちの隊だけ?

「オルト、状況は?」

「エレン姉、状況は今は奴らは中だが、中からどこかに繋がっている可能性もゼロじゃない。しかし、応援は?」

「心配ない。第2騎士団に応援を依頼した。」

「兄貴に!じゃあ、大丈夫か!」

「待たせたな!エレン、オルト」

「ふぉ~、兄貴、それにしても、ほとんど全員連れて来たの?」

「オルト、そんなことより状況を」

「ああ、まあ、かなりの相手だから、これくらいの方がいいかも」

「俺が来てからだから、実際はもっと多いと思ってくれ!まず、39人が入って行った。昨日の盗品らしき荷物を持ってだ!そして、39人中獣人は22人だ」

「な!・・・オルト、普通にうちの隊だけだと負けていたかもしれないじゃないか!」

「だから、応援が必要だと言ったでしょ!」

「ま、まぁ、そうだな」

「兄さん、指揮を頼むよ!」

「わかった!第2騎士団で、廃教会を包囲、治安維持隊で突入。突入隊には俺も参加する。副団長は包囲組の指揮を頼む。いいな」

「はっ!」

「よし、行くぞ!」

そういうと兄貴は突入していった。


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