作品の起承転結とか、構成って必要?
完全に私見・偏見ですので、どこまで真に受けるかは皆様の判断でお願いします。
なお、気分が悪くなりましたら、無理せずブラバ等をして自衛してくださいませ。
一番有効な情報があとがきにあるかもしれませんので、そこまで飛ばすのも手かと。
12/21 あとがきに追記しました
タイトルの疑問に答えますが、
必 要 に 決 ま っ て ん だ ろ。
はい。
いきなりの暴言で始まりました今回の、お勉強の時間。
大まかに分けて2つ。
起承転結 と 構成。
これを出来るだけ難しい言葉に頼らず、簡単に説明出来れば良いなと思います。
あ、起承転結以外にも“序破急”って考えも有りますが、自分があまり理解できてないのでそっちはパス。
まずこの2つの違いは?
…………うん。 あまり変わらないなぁ。
強いて言えば、密度の違い?
起承転結は大雑把。
冒険小説で例えると……。
起は書き出し(起き上がり) 小説で言うところの世界(又は地域)や設定の解説タイムと、伏線をハリハリする一大チャンス。
ここで基本の登場人物や、結まで読者に覚えていてほしい情報・知識をばらまきます。
ただ、起は始まり。 読者にコンニチハする大切な場面ですので、長ったらしいご挨拶は嫌われる素。 長さは要調整。
「なるほど。 面白そうだから、その依頼を請けようか!」
承で、そのばらまいた情報・知識は正しいんだよって、読者に信じさせるために順調な様子……と若干の怪しい気配を見せ付ける。
起から継承した流れを、維持する部分。
「大体聞いていた通りだ、準備してきた物で対処できる! このまま冒険を続けよう!」
転で、ばらまいた情報・知識には嘘や抜けがあったと、それか登場人物が隠していた本当に求めていたモノが発覚!
事態は急変して大ピンチ! 山から石が転がり落ちるように場面が転じて、怒涛の展開。
「なんだって!? こんな話は聞いてないぞ!!」
結で、今回の一連の物語が完結。
ピンチもくぐり抜け、なんとか解決! あの場に在った物で機転を利かせたり、こっそり用意していたあの奥の手がなければ、危なかったな。
「今回の冒険も大変だったけど、楽しかったな!」
こんな感じの、物語展開をざっくり決めた物。
対して構成は、
登場人物は? それぞれの役割は?
どんな世界なの? その世界で、今回舞台となる地域の環境は?生活は?食べ物は?風習は? 冒険に向かう場所はどんな設定?
今回の冒険メンバーはどんな関係性なの? 金だけ?幼馴染の仲良しパーティー?
行動範囲に出てくる敵は、その環境で生きていける設計だよね? 物語のボスの能力は?
肝心な話で、そのボスを倒しに行く理由とか用意してるよね?
ボスまでの道のりに、どんな障害を置くの?障害の連続で心は疲れる訳だけど、その時どうするの? 言い争いして冒険メンバー分裂させる?
ねえ、ちゃんと物語を考えてるよね?
こんな感じのを時系列で書く順番に並べて、物語の全体像をハッキリさせるのが構成。
別の言葉で言えば、物語の骨組みを作る作業。
ごちゃごちゃ言われて分からん?
なら、こう言い替えよう。
起承転結は、食事の献立を決める作業。
構成は、材料と調理手順を決める作業。
これならどうだ?
会社の用語で言い換えろ?
起承転結が、提案書。
構成が、企画書。
…………んー、微妙?
起承転結が、企画書。
構成が、工程表。
こっちの方が? うーん。
起承転結が、配送票。
構成が、配送ルート表。
こうか? うむ、分からん!
起承転結がシナリオ会議。
構成が画コンテ。
こんな感じ? 自信をもって、こうだ! と言えないけど。
こう言った物は、物語の軸・芯を固めるために、とても重要となります。
…………極一部の人間ですよ。
構成とか何も考えず、ノリと勢い派だ~って書き上げた作品が面白いなんて、化け物は。
なので、まずは起承転結や構成を考えてみよう。
自称ライブ派様でも、備えておいて損は無いです。 ネタ詰まりで頭を抱える前に妄想の走り書きメモ程度でも、あれば確実に負担が減ります。
………………ん? オレは天才で、構成なんて考えずに書いたって面白いんだ? 展開のメモなんて恥ずかしいモン、必要ねぇ……ですか?
ならやってみ? 己の情熱に従って、ズンズン書き進めてみ?
その内詰まるから。
もし詰まらずに書き上げられても、違う作品を書いている途中で、前に書き上げたものを読み返してみ?
まず一言、でるから。
「うわ……」
とか、そんな感じの声がもれるから。
人によっちゃ一晩布団の中で、転がり続ける羽目になるぞ。
はい、説得終了(完了ではない)
これら起承転結や構成を考えず……又は考えていたけど、甘く見ている人が陥りやすい現象を、次は解説しますね。
ズバリ言うと、
24時間ストーカーカメラ状態。
言い替えれば、全部書かなきゃ気が済まない病。
……病気って言い方は言い過ぎで申し訳無いとは思うけど、分かり易く伝えるために失礼をば。
「本筋じゃないけど、これ入れたら面白くなりそう!」「ここでこんなトラブルを入れたら盛り上がるんじゃない?」「そこで生活してる感を演出したい!」「よりリアルに感じられる書き方をするなら、時間スキップなんて邪道邪道っ!」「今、キャラの面白い・カワイイ掛け合いを思い付いた! もったいないからここに入れるー!」
とかなんとかやって異世界らしく文化・風習の違いも見せたりして、異世界で生活してる感を押し出すにしても、押し出し過ぎてクドくなるやつとか。
これらにより、考えていた展開は色々メチャクチャになって、方向性を見失います。
登場人物間でずっとイチャイチャ。
会話シーンでそこまで書くの!? って文字数。
それだけ書いて、ようやく1日が終わる展開をずっとやる。
すると、物語の展開がきわめて遅くなる。
「予定ではとっくに、もっと先の章へ進んでいたはずなんですよ(苦笑)」とか作者様が言い出す。
自分も経験してるから、間違いない(目逸らし&口笛ピーピー)
自分の例を具体的に言えば、書いていたらキャラが勝手に動き出して、抑えが効かなくなって変な方向へ爆走する。
修正をかけようとすると、障害物競争をしているみたいに楽しくはしゃぎ回って、作者として微笑ましく眺めてしまって余計に道を見失う。
あとは作品を通して「いらっしゃーい」「はーい」「まいどー」位しかセリフが必要無いレベルなのに、店名もキャラ名も持って出てくるやつ。
そんなやつの店へ行って、ナレーションで済まさずに買い物する細かい描写、掛け合い。
世界観の補強や生活感の演出とは思えない、演出とするには過剰で冗長な文字数稼ぎに見える謎の住人の唐突な登場。
たとえば、トラブルもない普通の買い物で1話使って、次の話では別の店で似たやり取りしてまた1話消費。
下手すると品揃えを見て回って1話、店員と世間話して1話消費して、2話構成の場合もあり。 その上で次の店の入り口まで行くのに1話使うとかも無くは無い。
もっと言えば、その移動中に誰かと喋る流れとなれば、プラス数話だって夢じゃない。
これを何度か繰り返す。
今度は買い物終了して、買った物の確認して「ヨシッ!」だけでまた1話。
町の中の移動だけで何も起きないのに、風景描写やモブたちの喧騒を聞き流したりで3話前後。
部屋へ入るのに1話。 部屋で買ってきた物を広げて、確認がてら眺めて1話。
もしそれから料理を始めるとしたら、1工程で“最低”1話消費。 全部の料理ができるまでに50話位かかった~、とか。
これをやられてみ? 1話辺りの文字数とか連載ペースとかの要素も絡むけど、耐えられたら多分、悟りを開けると思いますわ。
他にも主人公をほったらかして、謎の登場人物が訳の分からない……「これ、本編?」と言いたくなる謎の細かいやり取りを、およそ500~1000文字程度で週1連載。
ひとつのやり取りを済ませるまでに20話30話当たり前に消費して、また謎の登場人物が出て来て、20話30話消費して行く様を読者が追いかけさせられる苦行。
なお主人公の出番は匂わせ程度。
商業作品なら数行“計画を練って部下達を使い、対象を貶めるのに成功した”系の文章を書いて終わりにするようなのを、そいつら視点でねちっこく。
結果、主人公が主人公してないまま数年連載中なんて事態に。
キーワードには群像劇と書かれてないけど、これは主人公を置いてけぼりにしてるし、完全に群像劇だよな? って展開。
1~10を書くんじゃなくて、0.01~10.00を書こうとしちゃうやつ。
個人的な好みで言うと、1~10の内で2個前後の数字を抜いた位を書いた作品が、想像できる隙間もあって結構好き。
文字数ばかり大きく膨らみ、読者からは
「俺達は今、何を見せられているんだ?」
「あれ? 大きなイベントの気配は?」
「この作品、次のイベントまでがなげーな」
「主人公、いつも小さなトラブルばかりで目的の所へたどり着けないのに、よくイライラしないな? 作品内時間で歩いて20分の所だぞ? それを一週間かけて着かないって……」
「バトル作品なのに、仲間内でワチャワチャしてる描写ばかりだ。 いったいバトル作品とは……?」
「本編である程度時間が進んだところを切り取ったプロローグや、タイトルやあらすじにあった内容まで、いつたどり着くの?」
「日常系作品? え、ちがうの!?」
「ねえ、作品で作者はなにがしたいのー? 何を表現したいのー?」
が続発します。
プロの作家には担当さんがいて、その方と話し合って(校正さんにダメ出しもらったりしながら)書籍サイズにまで編集し、ちゃんとした体裁を整えられるんです。
でも自分達素人作家にそんなのは居ません。
ノーチェックな状態でネット小説として投稿されます。
……読者様から頂いた感想や指摘がある意味担当さんの代わりになりますが、それは最新話として投稿されてからですし。
担当さんとかの助力無しに書きたいまま書き散らかすと、書籍みたいに残りページとかから見てどこが最大の山場か、どの辺で終わりになるか……と言った全体像が掴めずに、予想できないミステリーツアー。
そしたらどうなると思いますか?
分かるでしょ? 起承転結や構成の大切さ。
作家の暴走で自身の作品は蹂躙され、本来の目的は踏み潰され、駄文となり果てる危険性を減らしてくれるのです。
起承転結や構成を放り捨てなければ。
もうひとつの回避手段を言ってしまえば、投稿する前に書くだけ書き倒してから、冷静になれるだけ時間を置いた後に(一連の暴走を)読み返してみればいい。
…………どうだ? 元々進めようとしていたらしき地点まで、もう目の前だってのに牛歩されてる感覚は。
目的地まであと10メートルも無いのに、何日も足を止めて立ち話で盛り上がられる感覚は。
そのじれったさも上手く使えれば武器になるけど、そうする為にはウデが必要だ。 学びは大事だぞ?
そうそう、作家の暴走でひとつ。
バトル物で中盤以降に良くある演出。
全部見せます同時中継戦闘。
主人公の仲間達と、その章のボス配下との、基本1対1での大乱闘。
自分はアレ、大嫌い派です。
みーんな同じ展開。
みんなしてシーソーゲームでギッコンバッタンして「たぁ!」「どうした、この程度か?」「くっ!」「ぐあっ!?」「まさか!!?」「やぁっ!」「ここからが本番だ!」「ぐはっ!!」「負けるかぁ!!」「絶対に勝つ!」「奥の手だぁっ!」「なんと!?」「これだけは使いたくなかった」「これで決める!!」「最後だぁぁぁ!!!」とかやって、決着。
大雑把にみれば、複数の同じ動きしかしないシーソーを順繰りに見てて、自分はすんげー飽きる。
なんでみんなして、決着まで全て中継するの?
仲間達の活躍を見せたい?
主人公を差し置いて、主人公より盛り上がるか分からんシーソーゲームをずーっと見せられ続けて、ワクワクする?
重要なタイミングでだけチロっと割り込み中継をするだけで、良くないですか?
ねえ、誰に焦点をあてた物語なの?
味変のつもり? 主人公も似たようなバトルしかしないよ?
結局味方と敵で、マウント合戦ギッコンバッタン。 誰も彼もがギッコンバッタン。 あいつもこいつもギッコンバッタン。 バトルはなんでもギッコンバッタン。
時系列的に同じ時間帯ってことで、時間も一緒に反復横とびギッコンバッタン。
作者によっては、1話(部分)ごとに中継地点をグルグル変えてしまい、読んでる側の目も頭もグルグルさせちゃったり。
同じ時間を戦闘中ずっと繰り返し、決まった範囲の時間から進まずギッコンバッタン。
リアルな時間で月単位……長くて年単位、ずっと描写でギッコンバッタン。
現実に置き換えて「毎月1~2回は瀕死の事故に遭ってます!」って勢いで主人公が瀕死になってもギッコンバッタン。
……ファンタジーなら回復魔法とか回復ポーションとか有るけどさ、それで治せても体の深いところは大丈夫? 骨や関節、内蔵や細胞とかがスッカスカのボロッボロになってない?
瀕死を繰り返してて、バトルが終わる度に昏倒して、まともな心身でいられると思う?
それがずーっと続くのって、苦痛に感じて仕方ない。 だから、ザッピングバトル全中継は嫌い。
それ繋がりで、バトルの大会も同じ理由。
誰が優勝してもおかしくないと言うための演出なのか、ずっとギッコンバッタンして、誰が一番上手にシーソー出来るか大会になってる。
手に汗握る、全編興奮必至の実力伯仲シーソー大会。
ぬっとりねっちゃり、脂マシマシギットギトなギッコンバッタンを大量にループ。
気分は濃厚ラーメンを1日3食、濃い味付けのおかず数品も毎食添えて、半年食い続けてる様な印象。
結果、超飽きた。 読者の立場で言えば、苦痛にしか感じない。
作者の立場から言うと、バトルのシーソーパターンを浪費して、ネタ詰まりを引き起こすボトルネック。
24時間ストーカー監視カメラ状態と同じ。
掛け合いばかりやって「このやり取りは、前にも無かった?」が起きる。
回避しようとすれば、その度に頭を血が噴き出るほどひねり続けないと、ネタが出ない地獄が待ってる。
もしくは、同じ又は似た展開ばかり書いている自分にふと気付いて、嫌になったり飽きてしまったり自分を見失ったり。
“大いなるマンネリ”という言葉があって、同じ展開の繰り返しでも受け入れられる部分が無い……訳ではないんだけど、そこの話は今回パス。
効率よくやるには、構成が必要。
でも長く連載していれば、やがて地獄はやってくる。 逃げられない運命だ、覚悟せよ。
だがその地獄を出来るだけ後回しにしたいなら、考えて書け。良いな?
書籍化作家やプロ作家は絶対にやらないって話じゃないのは分かってる。
思惑があってやるんだろう。
でも、自分はやっぱり好まない手法。
あ、別に趣味で小説を投稿してて、プロになる気が無い方はそのままで。
楽しく書いてください。 楽しく書けた文章は、読者にもその気持ちが伝わったりします。
あの微笑ましいの、いいですよね。
心がぽわぽわと、あったかくなって。
楽しく楽しく書けてらっしゃる。 あなたはその気持ちのままでいて。
自分達は、そんな貴方を応援しています。
……ぼそっ(あんまりにもひどい作品的な矛盾とか、呆れ返る超展開ばかりとか、お花畑過ぎる文章で読んでられない気分にならない作品ならば。 いや、これはブーメランなんだけどさ)
~~~~~~
仕切り直し。
違いで、
起承転結はざっくりしたもので、構成は細かい物だと説明はした。
メリットは
書きたいものを見失わない為の、メモ帳になると話した。
ほかに話してない事は?
デメリット?
簡単です。
メモ帳がある→その通りに書きたい→でも書いてて違和感→こんなキャラだったか? このままで良いのか?
こんなのが、書いていると多発します。
それでも構成通りに書き上げたい。
となると大抵、シナリオ的に不自然な流れができて首をかしげたり、キャラがブレたりします。
色んな経験をして心が変化・成長したから考えが変わった~って流れなら、そりゃモチロン異論は無いですよ?
変わり方が妥当なら。
引っ込み思案だったキャラが、何か作中で動かなかったから起きた大きな後悔という経験を経て、勇気を出して「あの人を助けたい!」とか言い出したら泣けてくるし。
でもそうじゃない。 読者目線で変化や成長した様子も無しに、いきなりキャラじゃない動きをするんです。
こいつ……人情優先の熱血キャラだったのに、急に正論を冷静に叩きつけるキャラになったぞ?
とか、お前は今まで悪いことをしてる家族を止める為に戦ってたんだろぉ!? なんでそこでその家族を冷静に見捨てる!!?
みたいに、キャラクターの根っこを否定する展開とか。
敵対している相手の裏の裏まで読みきる頭脳を見せたのに、次のシーンでほぼ同じ状況なのに陰謀を読めないポンコツ頭脳になったり。
キーワードでざまぁ展開を予告しといて、タイトルに出てくるざまぁ対象筆頭らしき者が実は……で救済展開とかフザケンナだし。
他にも物語を進めるための、感情を失った人形みたいになったりもします。
具体的には、今まで満面の笑顔を振り撒いていて生き生きと描写されていたのに、最近は控えめな口だけの微笑みだけで感情が読めない。
……じゃないんだよね。
キャラクター性は変わってないのに、そのキャラクターらしい動きをしているのに、なんか遠くに感じるとか、好ましく感じなくなったとか、空々しく感じるとか。
そんな風に、キャラの魅力が感じられなくなったりするのを、自分は人形化したなと受け取ります。
他にも追放ものでざまぁされる側らしい心からのゲス行為してた奴が、追い詰められ始めると急に改心もせず、手の平返して中間管理職みたいな苦労人ムーヴをはじめたり。
途中でナチュラルボーンクズっぷりを公に披露しはじめたヒロイン? が、ヒロイン枠のまま居続けて、それなのに周りから良い子だと言われ続けたり。
前の話で使ってた今の問題を解決できそうなスキルが有るのに、その時と全く(又はほぼ)同じ状況なのに、特に使えない・使わない理由もなく全然使おうとしないキャラクターだったり。
世界一位の強さだと世界……どころか、それを管理している神(や、それに近い管理者)からもそうだと認められた奴なのに、その次の章なんかでポッと出でその章限りの登場人物に(能力の相性の問題ではなく)単純な力勝負で負けたり。
今までの話(行動)と矛盾したキャラに、登場人物や作者が違和感を持たなくて、読者の方が指摘してくる事態になったり。
指摘されて、その言い訳的に何も考えず補完設定を即興でぶちこんで、余計に設定がメチャクチャになったり。
…………話がややこしい? すみません。 言い直します。
作者が望んだ展開にしたいからと言って今まで書いてきた登場人物らしからぬ、伏せていた設定からくる行いではない、成長や変化したと言える範囲でない異常な行動をさせるってこと。
これは型にカッチリはめすぎたのが、原因。
作者が想定通りに動かないキャラクターへ、調教し過ぎたってイメージでしょうか。
もっと言えば本来の意味であるキャラクターや普通ならこうなるって流れを無視して、作者の都合ばかりで物語を進めようとする流れですね。
敵を倒すと手に入る、身体能力強化アイテムやスキル入手アイテムを他人にばかり使って、自身は一般人ステータスのまま~とか。
自身はスキルを得られない体質だとしても、身体能力の数値が高いに越したことは無いってのに、自衛を考えず……ってね。
対策は、構成に遊びを作って、新しい要素とか物語を動かす人物を入れる。
まっすぐな道ばかりが、正解じゃないんです。
物語を動かす予定の人物が思ったより動かないなら、調教するんじゃなくて、モチベーションや助力を与えてやればいい。
新しい要素で、前と同じ解決手段をとろうとする人物を邪魔して、見える泥沼へ引き込もうとすればいい。
だがそこにも「主人公達がそんな理由で動くなんて、らしくない」と違和感を持たれる誘導手段が存在していて、これに気を付けなければならない。
シナリオまわしを上手くこなせるかは、作者様の腕次第。
他にも、ざまぁや復讐ものとかで「まだこの国に潰れてほしくないなぁ」と思うのは構わないのですが、その理由付けに後付け設定を施したりするのです。
でもその理由のつけ方で設定に無理や矛盾が出てきます。
自国の方が立場は上なのに、他国へ戦略的価値がある特産品の、国外分配権(輸出分の割り当てを決める権利)を持たせるとか。
こんな重要なポストが有るから、自国からは強く言えないのです~とか。
なんじゃその無理な設定は?
どんな事件や理由があっても、大陸の中心地的発言力を持った国だったなら、そんな重要な権利を他国へ持たせる訳が無いだろが。
あとは“物理だの科学だのの学者”が急造した能力強化用“魔道具”を使うだけで、大昔に封印された“神だって倒せる英雄”の強さにリスク無しで匹敵する力を得られるとか。
その魔道具を使えば、使用者同士の“能力に格差”が有っても同じ魔道具で“同等の強さ”に強化されるとか。
なんなのでしょうね?
物理とか科学の学者にとっては魔法は門外漢・専門外だろうに。
しかもちょっと勉強した程度の魔法知識で、徹夜して急いで作った魔法の品が、ちょー強いって。
アレかな?
こんなこともあろうかとって言いたくて、なんか考えてたんかな?
上記みたいな事態を構成でギッチギチに縛ると、隙間からポロっと矛盾が発生したりします。
何も考えずに構成を組んでも、同じ事になったりします。
起承転結も構成も、結局は予定表。
予定は未定。
キッチリした予定表をせっかく作っても、守られる事は極めて少ない
でも、だからと言って予定表を甘く見るのはダメ。
作品の道しるべ。 混迷した世界での、希望の光。
それも無く世界を歩くのは大変に危険です。
有ると無いとじゃ大違い。
旅のお供に、是非どうぞ。
なお、その希望の光は、とある業界にとっては寿命が切れかけの蛍光灯並の信用力しか無い模様。
主に偉い人からの「もうちょっと○○にならないか?」的な一声で。
仕様変更……企画書・仕様書書き直し……迫る納期…………補てんされず、増えない予算…………まとまらない意見とシステム……溜まるストレスでギスったり過労で倒れるスタッフ達……なんとかなると、お気楽に期待や責任を押し付けてくる上司…………うっ(´;ω;`)
最後にアドバイス。
起承転結も構成も、難しく考えなくて良いんです。
起承転結なんて「ここをこの章一番の盛り上がる部分にしたろ」程度の考えで良いんです。
構成だって「目的地はここでー、ボスを倒すにはこの町でアレを手に入れてー、ボスの能力はこうだから対抗するのにコレを仲間にしてー」とかって、雑な道筋を作るだけで問題ないです。
起承転結の中にも、起の起承転結、承の起承転結……ってあったりします。
それをどっかの業界では“大・中・小”で分けられ、目標やイベントやシナリオやフラグ、スイッチとか言って分けられたりします。
今回は目標を使用して。
大目標:ボスを倒す
中目標:ボスに有効なアイテム入手(もちろん入手には、障害がある)
ボスに有効なスキルを持つ仲間を得る(こちらも、もちろん)
小目標:ボスに有効なアイテムがある場所まで行く(そこまでに野盗が道を塞いでいる等の障害を置くかは自由)
住人の悩みを解決する(中目標のヒントを得る)
冒険者ギルドのサブクエスト(金稼ぎがメイン)
とかね。
しかも中目標の中にも、目標を達成するための大・中・小目標が存在する。
ダンジョンへ行くなら謎解きの突破が中・中目標……なんて、ややこしくなったり。
ゲーム業界では、それらのフラグ管理が異常に複雑化していて、それが進行不能バグにもつながるから恐い話で。
そう言ったものを書き出して、そこから時系列を意識して起承転結や構成を組むのが、多分一番簡単。
一番大きい目標から、それに必要なものを逆算して~って。
あと、どの部分に力を入れて描写するか。
全部淡々とした書き方なら、アッサリしすぎて味気ない。
全部ねっとり濃密に書いたら、味が濃すぎて食べきれない。
見せ場と流す場。 その見極めをするのにも、可視化するのにも、構成は便利なのです。
一番大事な話を忘れてた。
趣味・プロ志望問わず、重要なこと。
好きこそ物の上手なれ。
楽習……楽しみながら習うこと。
これが筆力を上げるのに、一番良いと思われる。
学びが苦にならない、楽しみながら覚えられる状況。
今回自分が書いた起承転結や構成。 それは技術です。
熱意が有る内は技術は二の次。 のびのびと書いて、文章と慣れ親しんで、それから技術を覚えるのも悪くない選択です。
むしろそれの方が性に合う人も多いかも知れません。
つーか楽しみながら「こーした方がもっと面白くなりそー」と工夫してみた物が、技術の1つとして存在していたりするので、いつの間にか身に付けていた~とか有ったりするし。
今回書いたのは、あくまでも筆力を上げる手段のひとつ。
伸び悩んで、周りから起承転結や構成がおかしいと指摘される方が、参考にすれば良い話。
今回のコレを意識しすぎれば、自縄自縛(自分の首を締める結果)に陥ります。
起承転結や構成のほどよい密度は、利用者それぞれで違います。
ご利用は、どうぞ計画的に。