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結局1からのリスタート。

 結局、彼女は俺におぞましい程の賞賛を浴びせ、俺はそれを聞き流した。正直、噂に尾ひれが付きすぎて、俺がやっている事全部が凄い、みたいになってた。別に普通な事だし、そんな事で誉めていたらもっと町はうるさいと思う。

 「で、これからどうしよう。俺には装備も金もほとんどないような物だけど。冒険者を続けるかどうかから考えたいんだけど。」

 今この状態で依頼に行くとすれば、どうなるかは日の目を見るより明らかだ。第一、冒険者証、自分が冒険者である事を証明するカードもない。昨日のあのとき、盗られてしまったようだ。

 「何も持ち合わせていない今、冒険者として活動するのは無理でしょう。」

 理解はしていても、人から言われると刺さる。

 「だから、まずは冒険者の名義を再登録しましょう。そこからまたランク上げを頑張りましょう。」

 この際なので冒険者のランク制度について説明する。この世界の一般的な、冒険者を斡旋するギルドだと階級、ランクがある。ランクはアルファベットで表し、Sランクを最高として、Fランクまである。昨日までいたパーティは皆同じ位の時期から活動していて、皆のランクはC程でまとまっていた。Cは二流の真ん中位なので努力していれば、一流と言われるA,Bも行けるかも、位の強さである。

 初めて言うと思うが、俺達は17,8歳と比較的若い世代だ。その中では、かなり早い出世らしい。Cランクは、二流と呼ばれはするが、通常10年は冒険者として生き残ったベテランがなれる。といっても、俺はCランクである証拠となる冒険者証を団長に装備ごと渡してしまったので、そういう場合は色々と手続きをして冒険者証を再発行して貰えるが、俺はその手続きに必要な書類も、今頃多分パーティの誰かに捨てられただろう。

 という訳で、俺はまた1から出直しだ。でも、俺にとって丁度良いと思う。

 俺は彼女に布の服とズボンを買ってもらい、冒険者として最低限の身なりを整えた後に、ギルドへと向かった。

 「すまない。色々と世話をして貰って···。」

 正直こんな俺とパーティを組んでくれたり、最低限ではあるが、装備を整えてくれたり。この恩は努力で返そう。


 無事に、再登録できた。登録を担当したギルドの職員や、周りの熟練の冒険者達の視線は冷たかったが、パーティの登録も無事にして、新しい冒険者証も貰った。明日からまた、忙しくなりそうだ。今度こそ、実力不足と言われないような働きをしよう。

 というか、まだ彼女の名前を聞いていなかった。

 「···ラピスです。」

 彼女のスイッチがオフになっている。顔も赤く、もじもじしてる。これからよろしく。

え?パーティは2人だけ?そう思ったあなた、大丈夫です。これからメンバーが増え、最終的に6人位になります。途中の加入はOKの設定です。

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