95話 ビーチバレートーナメント戦(中編)
次は鈴本さん&立花さんVS桔梗さん&伊納の戦い。
鈴本さんは圧倒的才色兼備で運動神経抜群、立花さんも運動するときのフォーム全般が美しい。桔梗さんは圧倒的パワー、伊納も最近2年のエースオフェンスとなっている。オフェンスのエースと言うことは体力をかなり持っているのである。
ファーストサーブは桔梗さん。彼女はボールを高く上げ、
「せやぁっ!」
と強烈なジャンプサーブ。バシンッと飛んでもない音がし、凄まじい勢いでネットを通過するが、
「甘いわっ!」
と余裕で止めて、三角攻撃へ。
「くっ!」
伊納のブロックは失敗。
「やぁぁぁっっっ!」
それを見た桔梗さんは華麗なスライディングでボールを受け、
「ナイスです、桔梗先輩っ!」
それを伊納は繋げる。からの、
「やぁっ!」
とスパイクを挟む。
「沙耶香ちゃんっ!」
それを綺麗なフォームで受け、空高くへ。そのボールは鈴本さんへ。それを受けて伊納が高く飛ぶ。
「はぁっ!」
そこから、鈴本さんがスパイクを打つもそれがブロックされる。しかも、手を払ったためにボールは真横へ。
「や、やりますわねっ!」
と横に手を伸ばしてボールを止めて、鈴本さんは再びジャンプ。
そこから、人差し指を丸めてボールを跳ねる。
「なっ...!」
スパイク、トスが来ると思った2人には奇襲となる。
「鈴本さん、立花さんに1点。」
と右手を挙げた。やっとこさの1点。
「やぁっ!」
そして、鈴本さんのジャンプサーブ。
「桔梗先輩っ!」
伊納の方に向かったために彼女が受け、桔梗さんに渡す。彼女は伊納に繋げることもなく強烈スパイク。
「くっ!」
と鈴本さんのブロックは失敗。あまりの速度に立花さんも目で終えず砂を跳ねる。
「桔梗さん、伊納さんに1点。」
それを見て、左手を挙げる。これで1-1である。
それからと言うもの、両者は凄まじい戦いを演じてみせた。
バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!バシンッ!と乾きかつ重い音が連続し、ネットの上をボールが飛んでもなく短周期で通過する。
「やぁっ!」
鈴本さんがスパイクを放てば、伊納がブロックでスピードを弱め桔梗さんが受け、伊納のスパイク。
「はぁっ!」
ボールは間を抜け桔梗さん&伊納に1点。次は鈴本さんのスパイクがラインギリギリで放たれ1点、次のサーブでまた1点で鈴本さん&立花さんに続けて2点。
そんな凄まじい戦いは数十分も続き、いつの間にか昼間となっていた。
「はぁ、はぁ、はぁ...。」
「ふぅ...はぁ...。」
「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ...。」
「はぁ、はぁ、はぁ...。」
と4人は息を切らす。現在7-5で鈴本さん&立花さんが2点上。
こうして、俺たちはビーチを去り昼飯へ向かうのであった。寄ったのはファミレス。
俺に浩平、圭吾に学の男性陣はハンバーグ。鈴本さんはオムライスで立花さんはミートスパゲッティー。桔梗さんはカレー、伊納はシチュー、浩平妹と五十嵐さんは揃ってカロボナーラに頼むのだった。




