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非リアの俺が学年一の美少女と付き合っちゃった話  作者: プリンアラモード
6章 高3の夏休み
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81話 ビーチへ向けて

 鍋作りやら何やらも交えた勉強会はその後も続いた。蝉の声を聞きながら、クーラーのよく効いた部屋の中で、公式を書き、漢字を書き、人名に地名にをかっこの中に、または四角の中へと書き入れていく。

 ちなみに、時々文系の圭吾の所にも時々行ったが、結構絶望的な状態だった。それでも、俺たちと言うかほとんどが鈴本さんのお陰で少なくとも人並みはある学力を彼は身につけられたようである。

 とまあ、そんな毎日のおかげで宿題も早めに終わり、休みの約3分の2程は残る。無論、圭吾も遅れてはいたものの既に終わっている。そして、それぐらいあれば以前から計画している1拍2日の皆で海行き、そのための日々は十二分にある。


 そんな勉強会の最後の日から1週間程後。その内に俺たちは準備を済ませ、宿泊費は恐れ多くも立花さんの家から御裾分けさせていただいた。残りの物は親に1ヶ月分を犠牲にしてでも少し高めの小遣いをねだって手にした金で買う。

 新品の水着にDVD、小説に漫画。とにかく海行き関連と2日をやり過ごすための物を買い占める。何やら浩平、圭吾、学は不穏な動きを見せたのを知る。が、間抜けなことに俺は無視をしてしまった。と言うよりは鈴本さんとの海行きにはしゃぎ過ぎて考えることを放棄したと言った方が近い。


 その日、俺たちは家をそれぞれで出発し、待ち合わせ場所の上野公園に集う。俺は家を早く出たはずだが既に鈴本さん、桔梗さん、栞が来ていた。

「鈴本さんに桔梗さん、それに栞も。めっちゃ早くない?」

と言うと、桔梗さんは

「ねぇ、正一く~ん。沙耶香を待たせるってのは一体どういうことだ?」

「き、き、き、き、き、き、桔梗さん。そ、そ、そんな理不尽な。」

「あと、沙耶香に手なんか出したらぶち殺すからな...。」

「わ、わかってるって!」

詰め寄る彼女に俺は相応の返事を返す。

 そんなことをしている内に立花さん、伊能、男3人と後ろに五十嵐さんと浩平の妹の順で公園に来た。

「よし、行くか。」

その浩平の言葉とと共に俺たちは揃って公園を出る。この大人数では周りにも迷惑なので2つに分かれてバスに乗り込むことにした。分け方は俺、浩平、圭吾、学、五十嵐さん、浩平の妹の6人と、鈴本さん、桔梗さん、立花さん、伊能、栞の5人。

 俺たちが初めに近くのバスへと乗り込み、少し遠くの別のバス停から10分ほど遅れてバスに乗り込んで各々で目的地へ向かう。

 それは同じ南東京海水浴場と言う名のビーチ。先のバス停も同じ、その最寄りの海水浴場前。濃く青く澄み渡る夏空の下、俺たちは海の青に砂の白の海水浴場を目指して出発した。

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