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非リアの俺が学年一の美少女と付き合っちゃった話  作者: プリンアラモード
1章 高2時代の思い出
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7話 秘密の特訓(中編)

 「それじゃぁ、ステップアップするね。今度は、動いてるボールを私のいる所に蹴って!」

栞はそう言って、俺にボールを投げてきた。

 俺は彼女の言葉を思い出す。

(負け犬の遠吠え...負け犬の遠吠え...負け犬の遠吠え...。)

その言葉を頭に思い浮かべただけで、全身から怒りが込み上げてくる。そして、そのパワーに任せて、ボールを蹴った。それは、見事、栞のいる方へ飛んでいった。すると、ゴンッ!と鈍い音が聞こえてきた。彼女の顔面にボールが当たったのだ。しかし、彼女は怒りを抑えて、浩平に向かってボールを投げた。

 すると、彼の蹴ったボールはまたまた栞の顔に当たった。続いて、圭吾が蹴ったボールも彼女の顔面に当たり、学が蹴ったボールまでもが彼女の顔を直撃した。そのきりのない様子に俺たちは笑いをこらえることが出来なかった。

 「お前らちゃんとしろっぉぉぉ!!」

さすがに、栞もキレた。そのあまりの勢いに俺たちは

「はいっ!」

と、声をそろえて返事をした。

 「もうやっていけねぇわ。」

その後、さらに厳しくなる指導に俺たちは弱音をはいた。そして、クルリッと背を向け、公園から出ようとした。しかし、栞に引き留められた。

「サッカー上手くなりたいんでしょ?」

「なりたいです!」

彼女の言葉に、俺たちは手を上げ、声を揃えて言った。

「だったら、何で逃げるの?」

栞が聞いてきた。コイツは正論を言われるのが一番嫌なのだとわかっていない。

 「こんなに特訓して、活躍できなかったらへこむし...。」

そんな彼女に、俺が代表して言った。3人はうんうんと何度もうなずいている。その様子を見た彼女は急に黙り込んだ。

 そして、恐ろしいくらいの声で、

「どうやら、私のやり方が甘かったようねぇ...。」

と言った。すると、浩平が

「めっちゃ厳しかったけど...。」

と言った。俺たちはうんうんとうなずく。

「うるさい。」

すると、彼女は同じ声でそう言い、さらに恐ろしい声で、

「やれ。」

と、だけ言った。そのあまりの恐ろしさに、俺たちはクルリッと出口に背を向け、再び特訓に取り掛かった。

 そして、もっともっと厳しくなった指導を乗り越えた俺たちは、特訓前と比べるとかなりサッカーが上手くなった。さて、いよいよ次が最後の特訓だ。

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