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非リアの俺が学年一の美少女と付き合っちゃった話  作者: プリンアラモード
5章 最後の1年
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75話 勧誘

 修学旅行が終わったある日の昼休み。梅雨もいよいよ明け、空には晴れやかな青が戻る。少しずつ蝉の声も聞こえ、紫陽花の葉から水が滴る。

 初夏の梅雨明け。この時期になると、上野公園の半分以上を利用し、自治体と区との協力の元、「上野祭り~夏の陣~」が行われる。この祭りは去年から始まっており、夏と秋の年2回ある。この祭りの最終日は隅田川の花火大会と重なり、遠目ながらもそれで祭りが締められる。そして、その最終日こそが今日である。

 あちこちで無神経なリア充たちがイチャイチャしつつ、2人で祭りにいく約束をかわし、ついでに口づけもかわす奴等だっている。俺はそれを横目に、3人を誘った。

「いいぜ。」

「おうよ!女を落としまくってやるぜ!落とせるとは言ってないがな!」

「いいね。特に、浴衣姿の幼女とか、幼女とか、幼女とか。」

すると、全員が二つ返事でOK。方向性があらぬ方へ向いていないのは浩平だけである。

 「ねぇ、井上くん。私も一緒に行きたいんだけど。」

横からそんな声が聞こえ、俺はそちらを向く。すると、見えてくるは赤面した鈴本さん。

(あっ...可愛い...。)

反射的にそう思いつつ、俺は

「も、もちろんだよ。」

と照れくさく言った。

 「沙耶香ちゃんが行くのでしたら私も行きますわぁ!」

「沙耶香が行くなら私も行くぞ」

と、後ろから立花さん、桔梗さん。俺は照れたまま、

「もちろん。」

と返す。

「正一くーん♪」

「正一くーーん♪」

「正一くーーーん♪」

と後ろから3つの声にそれらの歌、肩には3つの手。俺がおそるおそる声の方を振り向くとそこには不気味に目を光らせた3人。

「えっ...?」

「ちょっと屋上で話しようぜ。」

圭吾が親指を廊下へ向ける。

 「え!?な、何で!?」

俺は目を大きく見開き反論しようとするが3人は耳を貸さず、引っ張らられる。俺はジタバタ抵抗するが、3人の力に1人の力が敵うはずがない。俺はそのまま屋上へと引っ張られ、地に放られた。

 「何すんだよ!」

俺が言うと、

「一体あれはどういうことだ?」

と浩平。

「あれってなんだよ!」

俺が聞くと、

「しらばっくれるな!女子に囲まれたことに決まってるだろうが!」

とさらに浩平。圭吾と学が黙って何度も頷く。

 「そもそも浩平!お前も同じようなもんだろうが!あんな美人の義姉と付き合いやがって!」

俺がそう言う。すると、浩平もこちらへ放られた。

「おい、浩平。どういうことだ?」

「どういうこと?」

圭吾と学が彼を問い詰める。

(ふぅ...。これで一件落着だな。)

俺は安堵のため息。

「貴様何故俺を売ったぁぁぁっっっ!?」

彼が何やら騒いでいる。だが、俺は華麗に無視をしてみせた。

 そして、俺は栞と伊能を誘い、浩平は自らの義姉を連れるとして交渉を試みた。何となく逆効果な気がしたが、それは杞憂。

「それなら許す。」

「うんうん、それならいいね。」

と二つ返事でOKされた。

 それから、俺はまず栞を誘う。

「夏祭り?別に良いよ。」

彼女からOKを貰う。次は、伊能。次の休み時間、生徒会室へ行くと、そこにいたので誘ってみた。

「良いですよ、先輩!そのままの勢いで鈴本先輩と3Pしましょう!」

もちろんOKが返ってきて、同時に久しぶりの下ネタ発言をいただいた。

 「さようなら。」

伊能がそう言うので、俺は手を振ってから、生徒会室を離れて教室へと戻る。そこで浩平に聞いてみると五十嵐さんの勧誘にも成功したようで、俺たちは圭吾、学に伝えにいった。すると、彼らからは、

「グッジョブ!」

「いいね!」

とグッドポーズが返ってきた。

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