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非リアの俺が学年一の美少女と付き合っちゃった話  作者: プリンアラモード
4章 高2時代最後の1ヶ月
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52話 本屋

 「よおっし!お前ら~、買いにいくぞぉー!」

俺が圭吾、学と話していると、浩平が後ろから肩を寄せてきた。

 「何を買いに行くつもりで?」

俺は2人との話を中断して、そう聞いた。

(百合漫画ゲットのチャンスだぜ!)

俺は内心、変なテンションで興奮しながらも。

 そして、浩平は言った。

「察しろ!」

と。

(多分、エロ本だな。今の俺にはそんな物、興味ない。俺が求めているのは百合漫画。浩平みたいに普通の変態よりタチがやるいかもだが。)

俺は彼に言われた通り、察した。見ると、学が興奮し始めていた。

(こいつは、ちょっとベクトル違うからな。ていうか、わかりやすっ!)

俺は目を丸くして、驚いた。

 「俺は女をたらしこむための本買うぜ。」

こいつも色々問題がある。圭吾と中学以来ずっと一緒の浩平によると、彼は昔からこんな奴だったらしい。女たらしのクソ野郎だったらしい。やけに簡単に想像出来る。

(イケメンな方なのにこいつがモテないのって、絶対その性格だよな。)

そう、絶対、女たらしって言う性格のせいでこいつはモテない。モテないどころか女子に相手にもされない。当然の報いだと俺は思った。


 そして、放課後。最近、鈴本さんと帰ることが多くなった俺だったが、今日は仕方がない。恋人なんかより友達の方が大事だと言うクズっぷりを見せながら、俺はさっき、手を合わせて

「ごめん!今日は帰れない!」

と謝っておいた。彼女は少し怪訝そうな顔をして見せたが、しばらくすると、笑顔で

「うん!また、一緒に帰ろうね!」

と言ってくれた。

(な、何なんだ、その笑顔。ヤバい、可愛すぎる!)

俺はその様子に興奮してしまった。

 「行くぞー!」

それから、浩平たちと合流した俺は、圭吾や学と一緒に、

「おー!」

と返事をした。こうして、公平はおそらくエロ本のために、俺は百合漫画のために、圭吾はたらしの本のために、そして、学はおそらくロリ主の本のために、それぞれの目的で図書館へ歩み始めた。

 それから、歩くこと約10分。上野公園の横にある「上野中央図書館」に俺たちは入った。この図書館はカテゴリや要素ごとに細かく分けられているので、目当ての本を探しやすい。浩平たち、俺も含めてだが、この高校に入学してからこの図書館は行き付けだった。

 浩平はやはりエロ本コーナーへ、俺は百合漫画コーナーへ、圭吾は検索機で目当ての本の場所を探しに、そして、学はやはりロリ漫画コーナーへ行った。

 「さてと、初めは緩い物から買っていきますかぁ。」

俺は棚に上に並んでいる「ゆるゆりのすゝめ」を手に取った。試しに俺は開いてみる。

 「お、おぉ~!」

たまたま、開いたページはまさにゆるゆりであった。それは、主人公が友達に行った「好き」の言葉で、その友達が赤面すると言うもの。初心者にぴったりな、ちょうど良い、緩さであった。

 そして、俺たちはレジ近くに集まった。浩平は俺の持っている漫画を見て、

「お、お前、そういう趣味だったのか!この変態め!」

「どの口が言ってんだ!お前だってエロ本なんか買いやがって!」

「これはエロ本じゃなくて、エキサイト本なんだよなー!」

「どっちも同じじゃ!」

 「まぁ、まぁ、醜い喧嘩は止めて、たらし本でも読もうぜ?」

圭吾はそう言ってその本を突き付けてくる。どうやら、仲介をしたいらしいが、逆効果だ。

「お前は黙ってろ!」

2人で声を揃えた。学も仲介しにくる。

「それより、ロリ漫画読もうよ~!」

しかし、それも逆効果であった。

「お前も黙ってろ!このロリコン!」

また、2人の声が揃った。

 「まぁ、どっちもどっちてのことで!」

「あぁ!」

色々あったが、すぐに俺たちは握手をした。和解成立である。圭吾や学が、

「俺の頑張りを返してくれ!」

「僕のも返して。」

などと、ほざいているが、無理に仲介しようとしたお前たちが悪い。

俺と浩平は彼らを無視して、レジに並び、それぞれの本を買った。それに、次いで圭吾や学も本を買い、4人仲良く図書館を出た後、俺たちは家に帰っていった。

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