43話 モンスターズ・サバイバル・オンライン
「さてと、始めますか。」
浩平がそう言いながら、『モンスターズ・サバイバル・オンライン』ではないゲームを選択していた。
「おい、待て!何で普通にエロゲやろうとしてる?それに、それR18じゃねぇか!どこで仕入れた!?」
俺は、浩平にそう言ってやると、彼は、
「お父さんの持ってるゲームだ。とりあえず、ウォーミングアップにこれをやる!」
と言い始めた。
「いや!エロゲがどうやったらバトルロワイヤルのウォーミングアップになんだよ!」
と、俺はツッコむ。
「うっせーな!やらせてやんだから、文句は無しだ!」
彼は逆ギレし、なぜか、圭吾と学も便乗してきた。
俺は何とか、3人を押さえて、浩平のコントローラーを奪い、そのゲームをホーム画面から外した。しかし、彼はそれを奪い返し、ゲーム一覧を開いた。
「だから?やめろって言ってんだろーがっ!」
そして、やっと『モンスターズ・サバイバル・オンライン』が始まった。俺は全ステータスのバランスが取れた、ラビットマン、浩平は変身時の攻撃力を重視したバーサーカー、学と圭吾はチャージ速度を重視したコッコを選び、チームモードでバトルロワイヤルを始めた。
俺たちはとりあえず、2手に分かれて武器とアイテムを揃え、再び、合流することにした。俺は学とともにアイテムを探しに行った。
俺と学のチームは、運の良いことに、すぐに武器とアイテムが揃った。俺はプライマリにスコープのアタッチメントがついたM4A1、バックアップにサイレンサーのアタッチメントがついたM1014、遠距離武器がドラグノフライフル、重火器にミニガン、学はプライマリに弾倉と銃口のアタッチメントがついたM14、バックアップにアタッチメント無しのAK-47、遠距離武器と重火器は無しだ。さらに、回復薬を5こずつ持っている。
それから、俺たちはマップの端に集まった。気付けばに生存者数はもう半分をとっくにきっている。ここに来る途中、何チームかと出くわし、何と勝利をおさめてきた。とうやら、浩平たちの方も同じようだ。
合流後、俺たちはこれでもかってぐらいイモって、イモり続け、生存者が6人になった瞬間、激戦区へ向かった。
その途中、1VS1で戦っている2人プレイヤーが見えたので、俺のドラグノフと、浩平の持っていたKSKをそれぞれに向け、
「いっせのーで!おらっ!」
と声を揃えて、彼らを同時に倒した。これで、あと4人だ。
そして、僕たちはその4人を見つける。どうやら、全員がチームらしい。
「散らばるぞ!圭吾、お前は手榴弾を3つ持っているだろ!それで、敵をバラバラにしろ!井上、お前はチャージが満タンだろ!散らばった敵を1匹ずつ蹴散らすんだ!あと、学にドラグノフを置いていけ!俺と学が援護射撃をする!」
という指示が出た。
(よっしゃ!俺たちのチームワークを見せてやる!)
まず、圭吾が敵に忍び寄り、3つの手榴弾を投げる。すると、作戦通り、敵はバラバラになり、さらに、運の良いことに1人が手榴弾でやられた。それを見て、敵は3人で圭吾を狙い始めた。続いて、学にドラグノフを渡し、彼と反対側から忍び寄っていた俺が、変身をし、1人を倒した。
しかし、敵はそのうちに、圭吾を倒し、俺の変身が解けた瞬間、敵のファストタートルが変身し、突進攻撃を仕掛けてきた。初め、俺は紙一重で避け続けることが出来たが、さすがに長くは続かず、俺はやられてしまった。
それを見て、学が浩平が持っていたSCARと自分のM14を交換し、撃ちまくりながら、特攻する。彼はこの賭けに勝ち、敵1人を倒すことに成功した。が、もう1人を倒す前に、彼は倒された。さらに、残り1人の敵・ラビットマンが変身をし、彼に突っ込む。
と、浩平のチャージが、そこで満タンになる。彼は圧倒的な破壊力を誇るバーサーカー。浩平は勝利を確信し、変身したラビットマンを引き寄せて、彼は変身をする。それから、敵を僅かパンチ3回で倒した。こうして、俺たちのチームは1位になった。
ピーンポーン!
次のゲームをやろうとすると、玄関のチャイムがなった。俺は、
「俺が言ってくるー!」
と言って、玄関の扉を開けた。すると、そこには強面の桔梗さんがいた。




