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非リアの俺が学年一の美少女と付き合っちゃった話  作者: プリンアラモード
3章 多角関係
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42話 沙耶香を泣かせるなって言ったはずだ

 「じゃぁ、来週に行こっか。」

「うん。」

鈴本さんがそう言ったので、俺はそう返した。ちなみに、2回目の2人きりのデートプランの話をしていた。初めはどきまぎしてしまっていたが、もう、デートには慣れてきた。

 「よぉ!何の話、してるんだぁ?」

と、浩平の声が聞いてくる。俺は彼の肩をつかみ、

「お前、空気読めよ!今、大事な話をしてるんだよ!」

と言う。彼には

「まぁ、落ち着けって。」

と返される。

「これが、落ち着かずにいられるか!今、大事な大事なデート」

俺はそう反論した。

 「今日、久しぶりに俺ん家で『モンスターズ・サバイバル・オンライン』やろうぜ!」

浩平がそう提案してきたので、俺は

「良いけど、2人ですんのか?」

と聞く。すると、彼の後ろから、

「もちろん!」

「僕たちも!」

「一緒だぜ!」

という声が聞こえてきた。見ると、そこには圭吾と学の姿があった。

 モンスターズ・サバイバル・オンライン。それは、MSOとも略される、大人気のオンラインサバイバルゲームである。プレイヤーはゲーム開始前にキャラクターを選ぶことが出来、全てのキャラクターはゲージが溜まると人間からモンスターに変化することが出来る。しかし、その変化は一定時間経つか、一定のダメージを受けるかすると解けてしまう。そして、人間状態では武器を拾うことが出来、それで攻撃が可能である。しかし、モンスターに変化するとその武器は壊れてしまう。だから、変化のタイミングを考えなければならない。そこがこのゲームの面白い所である。

 ゲームモードにはソロ、デュオ、チーム、、ディスピュート、ラグナロクの5つがある。ソロは1人で他プレイヤー119人を相手にするモード、デュオは2人で2人組の他プレイヤー60組を相手にするモード、チームは4人で4人組の他プレイヤー30チームを相手にするモード、ディスピュートは60対60の大規模バトルモード、ラグナロクはゲージの溜まりが早くなる代わりゾンビンビやボスがいる中でバトルするモードである。最新のゲーム機でやるテレビゲームなので、そこまで重くはならない。

 毒ガスみたいな物があるわけでは無いが、まぁ、某人気サバイバルゲームの派生ゲームと言って良いだろう。「夕飯はドン勝だ」などと言っているアレだ。

 「ちなみに、チームモードでやるんだよな?」

俺はそう聞く。すると、

「当たり前だ!我が友よ。俺たち、み~んな、チーム戦好きしゃねえか!」

と浩平が言う。

「っしゃ!」

俺は彼らと肩を組んで、喜んだ。

 「ねぇ、井上くん。私とのデートより喜んでるってどう言うことかしら?」

鈴本さんを見ると、鈴本さまモードに入ってしまっていた。

「覚悟ぉぉぉぉぉ!」

「や、やめてくれぇぇぇぇぇ!」

俺は、頬に彼女の拳骨を食らった。

 そして、放課後。俺は彼らに鈴本さんと帰ってから、お前え家に行くと断りを入れてから、彼女とともに下校した。すると、彼女は機嫌を取り戻してくれた。俺は、失礼ながらも

(扱いやすい彼女で助かったぁ...。)

と一安心した。

 それから、鈴本さんの家まで見送った俺は一度、家に帰って荷物を置いてから、浩平ん家に走って向かい、約5分程で到着した。


 と、その頃、鈴本さんは何故か涙を流していた。

「来週、外せない用事が出来て、それで...。それで...。」

そんな彼女が、黒ギャルこと桔梗さんが

「べ、別にスケジュールを変えれば。」

と慰めようとするが、

「来週に行きたかったの!この気持ちわかる?」

と、言われ、言葉が出なくなってしまった。

 「ごめん、沙耶香!私、帰らなきゃ!」

桔梗さんがそう言うと、

「もう帰っちゃうの?」

と、鈴本さんが言う。そんな彼女に桔梗さんは

「超ごめん!」

と謝ってから、彼女ん家を離れた。

「チッ、あの野郎...。沙耶香を泣かせるなって言ったはずだ。」

桔梗さんはそう呟いた。


 「うっ...。」

俺は急に寒気を感じて、全身を震わせる。浩平はゲーム機のスイッチを入れながら、

「どうした?」

と聞いてきた。俺は、

「いや、今、寒気がしたんだ。」

と言う。すると、彼はしばらく、言葉を失い、やっと発したのが、

「嫌な噂でもされてるんじゃね?それ、悪寒だろ。」

だった。それから、圭吾と学は、

「相変わらず!」

「ベタだね。」

と言われた上に、3人にわざとらしい笑い方をされた。俺は、それに便乗して、

「ハハハハハ...!」

と笑ってから、

「じゃねぇよ!」

とツッコんだ。

 「ノリツッコミか...。ベタだね。」

学がそう言い、また3人はわざとらしい笑い方をし始めた。もうキリが無いので、俺は黙り込む。それから、心の中で

(クソッ!コイツら愉快すぎだっ!)

と思いっきり叫んだ。

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