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3話 多少の犠牲は仕方ない
「お前ら、どうした?」
俺はそう言って、かわいそうにと心配そうな眼差しで3人を見た。
俺は心配なのは彼らの頭なのだ。だから決して同情してるわけではない)
たが、彼らはそんなことはお構いなしに
「どうしましょ?どうしましょ?」
「ヤバいよ?ヤバいよ!」
などと騒いでる。特に、浩平。彼は重症だ。
「ランランラ〜ン♪俺〜ら童貞、バカ〜で童貞、ブス〜で童貞、スケベで童貞♪そうだ〜、我らは〜三冠王〜♪」
そんな歌を歌いながら踊っている。さすがに、圭吾と学も引いている。そして、周りからは変な目で見られている。俺たちはしばらく他人のふりをすることにした。
(重症の彼には、絶対安静が必要なのだ。)
「僕さぁ、ロリに目覚めたんだよねぇ。」
学が言う。その言葉を聞いて周りじゃ俺たちを変な目で見る。僕らは連係プレーのように他人のふりをした。
こうして、俺は次々と仲間を切り捨ていきついに、1人になってしまった。
(安全第一に登校するには多少な犠牲は仕方ないか...。で...でも...。)
俺はそんな色々な感情がない混ぜになったような複雑な気持ちで学校の門をくぐった。