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非リアの俺が学年一の美少女と付き合っちゃった話  作者: プリンアラモード
2章 恋人との日々
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28話 スマホは俺たちを妨害する

 今日は親がいない。だから、また鈴本さんを家に連れ込み話していた。

 「井上くんはどんなアニメが好きなの?」

鈴本さんにそう聞かれ、俺は

「俺は『とびだせ!変態だらけの教室に』だな。」

と答える。すると、彼女は一瞬引くような顔をしたが、

「そ...そっか。わ...私も『とび変』嫌いじゃないよ?」

と取ってつけたように言った。続いて、俺は

「鈴本さんは?」

と聞き返す。すると、

「私は『そこにいるのは誰ですか?』ね。」

と答えられた。「そこにいるのは誰ですか?」ってあれだよな。濃霧が立ち込める中、主人公がたった1人の恋人を探し出すっていう...。一応、原作を全巻持っているので、結末はわかっている。無事、見つけてキスシーンで終わるんだよな。鈴本さんと付き合うまでは、このマンガに腹を立たせたものだ。どうやら、年頃の女子は、必死になって恋人を探そうとする主人公にキュンとくるらしい。

 と、まぁ、そんな会話をしながら、俺たちはだんだん距離を縮める。彼女の笑顔に改めて惚れる正一。彼との会話を大いに楽しむ沙耶香。2人はやがて、肩がくっつくほどまでに接近した。

(俺にもこんなときが来るとは...!)

俺はそんな思いで、この状況を堪能した。そして、向かい合い、目をつむる。

(あれ?俺って童貞だったよな?なんで、こういったシュチエーションに耐性があるんだ?まさか、俺ってハイスペック童貞?)

なんて、うぬぼれながらも俺は彼女の唇に自分の唇をゆっくり近づけていく。と、そのときだった。

 ピンピロリン...

いい感じの俺たちを無視するかのようにスマホが鳴ったのだ。そこで、キスを中断して、スマホ画面をみてみるとそこには『着信 浩平』の文字。俺はワナワナ震えながら、しばらく、その文字を見つめた後、電話を切る。そして、

「あぁぁぁぁぁっっっっっ!」

と言いながら、スマホを投げた。すると、スマホはすごい勢いで地面に激突し、その速度のまま跳ね返り、また地面に落ちた。それと、同時に鈴本さんの

「キャー!」

という悲鳴も聞こえてきた。

 その後、投げたスマホを確かめてみると、液晶が割れまくっていた。それを見た俺は、

「俺のスマホ、バッキバッキ!」

と嘆かずにはいられなかった。

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