15話 クラスのギャルへ攻撃命令
「お前ら...。」
次の日、仲直りをした浩平が話しかけてきた。
「ん?」
俺は言う。すると、
「あのギャルたち、最高だよな...!」
と彼。
(あのギャルってあれか?あのときキモいとか言った...。巨乳の...。)
何だかニヤけてきた。
「あの子たちに攻撃をするのだ!」
浩平がいきなり言う。俺たちは
「えぇ!?」
と声を揃える。なのに彼は気にせず
「何をそんなに驚く!?俺は背中を押されたのだ!永遠のDT君!君に、だ!」
と言う。気づけば
「へ?」
と、とぼけた声が出ていた。そして、彼は語った。
「永遠のDT君はロリで巨乳で美少女の...あと、変態もいれておくが!その子の胸を揉んだ!そう、彼は我々に夢をくれた!だから、今度は我々の番だ!あ、もちろんロリ巨乳と別れてしまった君にも参加してもらう。」
と。
(いや、余計なお世話だろ...!)
とは思ったが、俺はこの攻撃命令に従うことにした 。
その日の放課後、ギャルたちの靴箱に手紙を入れておいた俺たちは待ち合わせ場所の校舎裏で待っていた。すると、彼女たちはすぐやって来た。
(これで、本当に卒業できるぞ!え?鈴本さん?そんなの知るか!あの子は絶対、順調系だからな...コトを起こすのはまだ先になる、と言いか俺が子と付き合えるはずかないのだ!はっはっは!)
俺はその興奮を完全に隠しきることはでかなかった。
「で、何?話って?」
俺のお相手である白ギャル・本城飛鳥に言われる。
(あぁ、ダメだ!言い出せねぇ...。)
俺は慌てふためく。
「何もないなら帰るけど。」
白ギャルが帰ろうとする。俺は
「ちょっと待って!」
と彼女を留める。そのとき、心なしかあの曲が聞こえたような気がした。
「始め!」
手を振り下ろす。すると、いきなり敵は襲ってきた。その名は破綻。エロスと言う武器のみの俺は始めのうちは縦に横にと避けることが出来た。しかし、そのうち、体力を失い、ついには破綻にやられてしまった。
(もう、やるしかない!)
心の中での葛藤の後、俺はそう思い至った。
そして、告白をする。ギャルは押しに弱いと聞いたことがあるからな!土下座をして!
「どうか、俺と付き合ってくださぁぁぁい!お願いしまぁぁぁす!」
と。しかし、
「キモ!マジ無理!」
と、あっさり断られてしまった。
「はぁ...。」
帰り道、俺たちは暗いため息を漏らす。
「あっさり、無理と...。」
「俺も...。」
「僕はロリだと言ったら逃げられたよ。」
彼らも断られたらしい。
「お前は当たり前だぞ。ロリとか告白で普通言うか?」
俺は学にそう聞く。すると、彼は
「『どんな性癖をお持ち?』って聞かれたんだよ、井上くん。」
と答える。
(それは、どっちもどっちだな。)
俺はそう思った。
その日、俺たちは信じられないほどの暗さで半日を過ごした。