少女
グツグツと
スクロールする焦燥が
まるで僕が少女みたいだと
まだ真っさらな手のひらを眺める
指と指の隙間から見えた世界が浮ついている
手から足から胃から目から明日の朝から
破滅的にふわふわしている
まるで僕が少女みたいだと
一掬いのバニラアイスが熱せられたアスファルトに落ち溶けて殿堂入りした日差しの中で特に何も思わずさらっと家に帰り手を洗えばもう意識は今日に無くトイレに入れば便の調子が気になり成さねばならぬと家族とは言えずに散らかったノートから甘いが臭いベッドからエンジ色の鼻血から涎からもっともっと遠くの国から惑星から銀河からテレビのナレーションから
阿保ほどふわふわして絶えられない
焦燥がまるで僕が少女のようだと