夏休みと修行の日々⑬| チームメンバー内総当たり戦⑩
これで三章は終わりです。
欠陥魔力騎士91
夏休みと修行の日々⑬| チームメンバー内総当たり戦⑩
「やったね大和さん!! 今のが二種完全把握状態だよ。今の感覚を忘れないでねっ」
大和さんは完全掌握操作状態は自由に操れるステージに立っていた。
今日までの合宿で練習していたのは、まさにこの二種完全把握状態……つまりは無限領域状態へと至る1つ手前のステージへの到達。
精神と体、その二つを完全に把握してコントロールするその状態は、簡易的な未来視を可能とする。
大和さんが陵君の動きを完璧にさばききったのはその未来視によるものなのだ。
「今のが、次の段階。完全掌握操作状態の先のステージ……」
これで大和さんは、気力を感じる事ができるようになった。
今後は気力を感じるだけでなく、操れるように練習するだけだ。
「それじゃあ次がラストバトル。僕と美龍でやるよ」
「胸をお借りします、ご主兄様」
………………
…………
……
「それでは総当たり戦、最後の戦いを開始します。双方、準備はよろしいですか?」
「いつでも」
「いけます」
僕と美龍は互いに開始位置で向き合い、開始の合図を待つと同時に自らを高めていく。
「それでは開始します」
5、4、3、2、1………Let's GET yourself(レッツゲット……ユアセルフ)!!
「カートリッジロード」
「天通流十指創解……指旋払」
開始と同時にカートリッジをロード。
さらに同時に回避へと移る。
美龍が初手に選んだ指旋払は、天通流二指示払のように一指指旋突をばらまく技。
僕は美龍の行動を先読みし、技の範囲外である美龍の背後へと、陵君が使っていた拍子外しを僕流に変えた技で移動する。
「天通流三指……なかだ「天通流十指創解、夜魔打乃群雲ッ!!」天通流疑似無手の型、玄武の鋼ッ!!」
僕が美龍の背後から半絶で攻撃しようとした瞬間、美龍は全方位へと放つエネルギー弾である夜魔打乃群雲ど反撃。
それを視た僕は、それを玄武の鋼による障壁で防いだ。
「今のは良い判断だ。大量の魔力を持つ美龍らしい返し技だ」
「お褒めいただき光栄のいたり。ご主兄様に天通流疑似無手の型を使わせられたのは行幸でございます」
そう言うと美龍は、剣を顔の横で僕に向けて横に構える。
「その構え……僕とスピード勝負がお望みかな?」
「先ほどご主兄様が見せてくださった二回の絶時。あの技をわたくしに使ってくださいませ」
そう言って魔力を極限以上に高める美龍は、僕の感覚が正しければ至ろうとしている。
「その挑戦受けて立とう。絶時でいくよ」
「ありがとうございます、ご主兄様。その気持ちに全力で応えますッッッ!!」
その言葉と共に、美龍の纏う魔力の質と密度が変化する。
より深く、より強く、より濃密に。
「…………いくよ? 絶時ッ!!」
「ハァァァァァァッッッ!!」
瞬間、時すら置き去りにする僕の技を、美龍の感覚が確かに捉える。
「ハッッッ!!」
ガギンッ!! と激しい音がして、美龍の剣が砕ける?
僕の絶時と体の間に剣を挟む事に成功……つまりは防御したことで、美龍の剣が砕けたのだ。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ」
「ここまで。僕の勝ちだね。だけど……」
今の一瞬、確かに美龍は至った。
そして息をきらしている今子の時も、その状態をキープしている。
「おめでとう、美龍。これで美龍も次のステージだ」
こうして総当たり戦は嬉しい終わり方をして、僕たちは合宿から帰った。
また四章を書き上げてから投稿します。
なるべく早く帰ってきます。




