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夏休みと修行の日々⑥| チームメンバー内総当たり戦④

欠陥魔力騎士84


夏休みと修行の日々⑥| チームメンバー内総当たり戦④


「それではこれより、総当たり戦第四戦を開始します。双方準備はよろしいですね?」


「もちろん」


「問題ねぇぜ」


 相対するは、僕と陵君。

 心地よい緊張感に包まれ、僕は意識を深く沈める。


「それでは開始します」


 5、4、3、2、1………Let's GET yourself(レッツゲット……ユアセルフ)!!


天通流(あまつりゅう)無手の型(むてのかた)ッ」


窮鼠猫を噛む特異点(ジャイアントキリングシンギュラリティ)


 互いに初手からの全力。

 僕はこの試合、陵の技を力で破ると決めていた。


「いくよ、陵君。どんな相手でも打ち破る一撃……。それをここで見せよう」


「上等ッ。破れるものなら破って見やがれッッ!!」


(ゾーンを深くし、陵君の技を視認する)


 まずは前準備として、ゾーンを発動して陵君の技の影響範囲ん確認する。


(さすがだ、もう自分の周囲を半径10メートル以内に踏み込んだものを対象とできるまで進化している……)


 僕が視認したのは、陵君が発動している窮鼠猫を噛む特異点(ジャイアントキリングシンギュラリティ)の影響範囲。

 大会で使っていた時は、まだ半径7メートルだったはず。

 今日までの鍛練により、ここまで進化させたのか。


(僕がここから三歩踏み込んだなら、そこはもう影響範囲。でも問題ない。三歩あれば十分だ)


「それじゃあいくよ? これが僕の……必殺技(フィニッシュアタック)だ!!」


 一歩で全力。

 二歩で全開。

 三歩ですべてを置き去りにする。


「天通流無手の型、終演歩方(しゅうえんほほう)……絶時(ぜつじ)


 ただ通りすぎただけで、何もされてないように見えるが、僕は確かに陵君を斬っていた。


「何をしやが……ぐはっ」


 ゆえにそれに気づかずに振り向こうとした瞬間、陵君の傷が開いて血を吹き出す。


「しょ、勝者、天通限無様」


「認識したものを反転させるなら、認識されない速さで切ればいい。これが僕の切り札の1つ。終演絶時だよ」


 速度を極めた技であり、三歩で光を越える。

 発動と同時に時が絶える。

 それゆえに絶時。


「なるほど、な。なら今度は、その技さえ越えてやるよッ」


 フィールドが解除されたことで傷がなくなった陵君が、僕に向かって宣言する。


「楽しみにしているし、信じてるよ」


 僕はそれに笑みを返し、椅子へと戻った。



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