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夏休みと深まる謎⑧| トーナメント優勝特典旅行⑧

欠陥魔力騎士75


夏休みと深まる謎⑧| トーナメント優勝特典旅行⑧


「僕が護衛……ですか?」


「そうだ。頼まれてくれないだろうか?」


 旅行3日目早朝。

 僕は満器さんの父親から呼び出された。

 まずは昨日のお礼を言われ、敵についての意見を交換した後、護衛をしてくれないかと提案されたのだ。


「僕は学生ですよ? 確かにここはリゾート地ゆえに本土とは遠いですが、プロの護衛を雇ってつれてくるのに今朝まであれば十分なはずです」


 僕らが利用した快適な飛行機ならば数時間かかっても、速度を重視した高速飛行機ならば一時間もかからない。

 満器家がそれなりの資産家である以上、本土からプロを連れてくる事は難しくないはずだ。


「娘が、ね。君に守ってほしいと言ってきかないのだよ……」


 理由を訪ねる僕に、難しい顔で満器父がそう答えた。


「私が甘やかしすぎたからだとはわかっていても、できれば娘には自由に育ってほしい。娘の願いを叶えてやりたいのだ」


「………………」


 僕自身、彼女を守ってあげたい気持ちはある。

 しかし僕らは今日帰る身であり、すでに準備も進めていた。


「僕らが帰った後は、きちんとプロの護衛を雇うのですね?」


 最終日は飛行機の時間的にあと数時間しかいられない。

 彼女の思い出を作ってあげることは吝かではなかった。

 しかし、続いて言われた言葉に僕は耳を疑う。


「それはしないよ」


「何故ッ!?」


 思わず声をあらげてしまう。

 娘が大切ならば、きちんと護衛を雇うべきだ。


「数時間もあれば、君は解決してくれるだろう?」


「ッッッ!?」


 まさか、僕について知られている?

 確かに僕が本気を出せば、彼女の敵である存在すべてを数時間もたたずに捕まえられる。


「仕事の依頼だよ、コーディネーター。報酬はきちんと払う。ここをたつまでに敵を殲滅してくれ」


「…………了解しました。仕事を完遂します」


 僕をコーディネーターだと知っているのはごく一部。

 つまり満器家はそれだけの存在というわけだ。


「娘さんと、これを見ていてください」


「これは?」


 僕が渡したのは、僕を監視する衛星の映像を見るための映写機。


「それを見ていれば、仕事が終わったと確認できます。三十分もかからずに終わらせますよ」


 僕はそう告げると、仕事を開始した。



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