学年無差別トーナメント⑮| 決勝戦⑥天通美龍VS流鏑馬陵
欠陥魔力騎士64
学年無差別トーナメント⑮| 決勝戦⑥天通美龍VS流鏑馬陵
「チーム反転の星のレンジャーである金瀬光選手さえも瞬殺した天通美龍選手ッ!! 残るは反転の星のエース、流鏑馬陵選手のみ。これは盛り上がって参りましたッ!!」
「現在フィールド内には両チームのリーダーを含めて八人の選手が存在している。しかしその内四人……チームグリットのフォワードである陵君とレンジャーの大和君。チーム反転の星のミドルスである中島君とレンジャーである金瀬君。この四人が戦闘終了までに復帰できるかも見所だろう」
「今、両チームのエースが対峙しました。激しい戦いが予想されますッ!!」
「恐らくここでの決着が、そのままこの決勝の行方を決めるだろう」
「Let's GET yourself(レッツゲットユアセルフ)。互いの全力を出しきってほしいですね」
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「あなたを倒せばすべてが終わります。ご主兄様のために、排除させていただきますね」
「これは可愛いお嬢さんが囀ずってるね。僕に勝てるとでも?」
確かに、対峙しただけでわかる圧倒的な強さ。
(けど、だからこそ……)
「相手にとって不足なし、ですわ」
「僕の方は不足だらけだけどね? 反転の星、発動ッ!!」
「ッッッ!?」
流鏑馬先輩が反転の星を発動した瞬間、わたくしの意識が上書きされる感覚と、多大な不快感が心を満たす。
「この、てい、ど……」
私はなんとかそれに耐え、流鏑馬先輩を睨み付ける。
「どこを見ているんだい? 僕はこっちだッ」
「ッ!?」
わたくしが見ていた方向とはまったく違う方向からの攻撃に、ノーガードでくらってしまう。
「まだ、まだ……」
「だから、どこを見ているんだい?」
再び認識していた方向とは別の方向から攻撃。
わたくしは吹き飛ばされながらも受け身をとり、体勢を整える。
「やはり、正攻法では難しいようですわね……」
「何か手があるとでも?」
できることなら、わたくし一人の力で勝ちたかった。
(ご主兄様……不出来な美龍をお許しください)
「申し訳ありません、ご主兄様。お力をお借りします。……感覚増幅共有、発動ッ!!」
「なっ……!?」
感覚増幅共有を発動と同時に、ご主兄様の感覚にしたがって攻撃を行う。
「まだまだ、いきますッ!!」
手持ちのカートリッジを使いきるつもりでの連撃。
感覚増幅共有の制限時間である30秒にすべてを込める。
「これで、終わりですわッ!!」
「くぉぉぉぉぉッ!!」
(すべてを出しきった。これでもう、相手は……)
「いい夢、見れたかな?」
「なっ……ッ!?」
わたくしがすべてを出しきり、その場に倒れふしたところで、流鏑馬先輩が現れる。
「いつ……から?」
「最初から、だよ? 君は終始、僕の反転の星の術中にいた」
「そん、な……」
「もうおやすみ、君たちの敗けだ」
(ご主兄様……)
わたくしは悔しさに包まれながら、そこで意識を手放した。




