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欠陥魔力騎士の無限領域(インフィニティ)  作者: inten
学年無差別トーナメント編
61/91

学年無差別トーナメント⑫| 決勝戦③陵陵子の敗北

欠陥魔力騎士61


学年無差別トーナメント⑫| 決勝戦③陵陵子の敗北


「なかなか面白い技を身に付けたようだね、陵陵子君?」


「流鏑馬……陵」


 僕をこの体にした憎むべき女。

 同時に、僕に先を示した尊敬すべき女。


「僕は本来、君ごとき雑魚を相手にしたくはないんだよね。来年からはプロリーグのトップを目指す身としては」


「僕が雑魚かどうか、存分に思い知らせてやるッ!!」


 まずは牽制として魔力弾を射出、同時に猫だましで懐に入る。


「もらったッ!!」


 僕の速さと力の前に、流鏑馬陵は反応もできずに斬られて倒れる。


「どう、だッ」


「どこに攻撃しているんだい?」


「ッ!?」


 背後から聞こえたその声に、僕は思わず振り返る。


「なん……で!?」


 そこには無傷の流鏑馬陵がこちらを見下ろしていて。


(なんで見下ろされて!?)


 気づけば僕は地面に倒れふし、流鏑馬陵を見上げていた。


「僕の反転の星(リバーシステラ)はね? 認識して指定した対象を用いて発動する。以前君を女にしたのは、君に食べさせたモノを指定して使った」


「それが……どうしたッ!?」


 僕はなんとか立ち上がろうとして体に力を込める。


(動かないッ!?)


 しかし体はまったく動かず、反応すらしない。


「無理だよ。僕がコントロールしているからね」


「なん……だと?」


 僕は反転の星に対抗するために、窮鼠猫を噛む特異点(ジャイアントキリングシンギュラリティ)を開発した。

 僕がそれを発動している限り、流鏑馬陵の反転の星は僕にはきかないはず……。


「今の君はおかしいって話をしているのさ。陵陵子君?」


 余裕の笑みを浮かべ、流鏑馬陵が語りかけてくる。


「どういう……意味だ!?」


 くくくっと笑いをこらえながら、流鏑馬陵が続ける。


「君に食べさせたモノは、ただのあめ玉だ。つまり君の体の中で溶けて消える。しばらくは残るように細工はしているが、一月以上も持つはずがない」


「……何が、いいたい?」


「君にかけた女になる反転の星は、もうとっくにとけているということだよ、本来ならね」


「ッッッ!?」


 どういうことだ? ならばなぜ、僕の体は女のままなんだ!?


「君、そんなに僕のことが怖かったかい?」


「ッ!? どういう意味だッ!!」


 確かにあの時、僕は……いや俺は、流鏑馬陵という女に恐怖をおぼえた。


「僕の反転の星には、明確な効果時間は存在しない。すべては相手の思い込みなのだから……」


「なん……だと?」


 ただのプラシーボ効果だとでもいいたいのか。


「僕の技は、相手の感覚をある程度操作できる技だ。万能でもないし、対策は可能。まったく完璧な技ではない」


「………………」


「だから今の君の状態は、そのまま君の弱さ……とりわけ心の弱さを示しているわけだよ。陵陵子君?」


「ッッッ!!」


 つまり僕は……戦う前から負けていた?


「ちくしょう……ちくしょうッ!!」


「はははっ。そんなに悔しがらなくてもいいよ? 君が弱くて、僕が強かった。ただそれだけのことだから」


「うわぁぁぁぁぁッッッ!!」


 僕はその現実に耐えきれず、涙を流して叫ぶ、叫ぶ、叫ぶ。


「それじゃ、そろそろお休みの時間だよ? さようなら、陵陵子君」


 流鏑馬陵のその言葉を最後に、僕は意識を手放した。




明日の分まで予約完了です。

応援よろしくお願いいたします。

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