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欠陥魔力騎士の無限領域(インフィニティ)  作者: inten
新入生歓迎トーナメント編
32/91

新入生歓迎トーナメント⑭| 天通限無(兄)VS天通限無(弟)③

欠陥魔力騎士32


新入生歓迎トーナメント⑭| 天通限無(兄)VS天通限無(弟)③


「こ、こ、こ、これはいったいどう言うことだぁぁぁッ!! 先程までも全力に見えた天通兄選手が、あらためて全力全開で戦うと宣言したぁぁぁッッッ!!」


「しかもあの姿、何も武器を持っていない。いったいどう戦うと言うんだ!?」


「先程天通兄選手が使った武装具変更(ウエポンチェンジ)とは、メインに設定していた武器から、サブに設定した物へと切り替えるコマンドです。しかし一見、武器を消しただけにしか見えないのですが……!?」


「何はともあれ、この後の戦いは更なる激戦になると思うべきだろう」


────────────────────────


『いい? この剣が貴方の全力に耐えられるのは、だいたい五分が限度よ。できればそれまでに決めなさい?』


 そう言って与えられたのが、先程まで使っていた剣。

 しかし大和さんは、それ以上の武装具を僕に与えてくれていた。


『でも、それでも決められなかったなら、躊躇わずにこれを使って』


 僕が本当に全力を出せる武器……すなわち籠手を。


『右手が全力……つまりは貴方の最大出力を扱うための物。そして左手が全開……つまりは貴方の瞬間最大出力を扱うための物。2つ合わせて全力全開の籠手(インフィニティアームズ)。貴方のためだけの武器よッ!!』


 大和さんは僕にはもったいないほどの女の子だ。

 でもそんな彼女が僕に期待し、この力を託してくれた。

 だからこの試合は絶対に……負けられないッ!!


「種明かしをするよ。天通限無君」


「どういう意味だ!? 天通限無ッ!!」


 僕は彼に話しかけながら、籠手の調子を確かめる。


「僕がさっきから使ってた技はすべて、「疑似」天通流無手の型。つまりは本来の技ではない……」


「なん……だっ、て?」


 僕本来の技は無手の技。

 けれどフェーデに無手用の武器はない。

 だからこその「疑似」無手の型。

 剣に無理矢理デチューンした技であり、本来の力をまったく出せていない。

 けれど今は…………ッ!!


「今僕が手にしているのは、大和さんが与えてくれた籠手型の武装具。その名も、全力全開の籠手(インフィニティアームズ)


「籠手型の……武装具!?」


 これを使うのは、気力を使うと言う証だ。

 先程大和さんが言ってくれた通り、大会運営なんかではなく、僕を信じてくれる大和さんを信じるッ!!


「気力解放。天通流無手の型(あまつりゅうむてのかた)ッ!!」


「結局は先程と同じ技ではないですかッ!! その技が魔力もとにしている限りッ!! 俺の技にはかなわないッッッ!!」


 確かに、今までと同じく「魔力」を使って行う天通流無手の型では、君には届かないだろう。

 だけど「気力」を使った本当の天通流無手の型ならッ!!


「いくよ? 天通限無。我が右手に宿れ、白虎の雷(びゃっこのいかずち)。そして我が左手に宿れ、玄武の鋼(げんぶのはがね)。二天混ざりて相見え、互いを喰らいて覇王と成す。天通流無手の型、一の覇撃(いちのはげき)星の輝き宿せし(スターダスト)……破壊の右拳(ブレイカー)ッ!!」


「なぁぁぁぁぁッッッッッ!!」


 僕が両手に別々に宿した白虎と玄武の力を、無理矢理合わせて右拳に集束する。

 そして、臨界に達したエネルギーを気力として解き放つ。

 それが天通流無手の型、一の覇撃。

 星の輝き宿せし破壊の右拳。

 天通限無の体の数倍はある極太のエネルギー砲が、彼のすべてを打ち砕く。


「そ、そこまでッ!! 勝者、天通限無兄ッッッ!!」


────────────────────────


「激・闘・決・着ぅぅぅッッッ!! まさかまさかの攻撃方法ッ!! 天通兄が、無手の技にて勝利を掴んだぁぁぁッッッ!!」


「まさか、彼の本当の強さとは、無手の技にあったとはな……。彼は確かに天通流無手の型と言ってはいたが、天通流にも、ましてやフェーデにも無手はない」


「しかししかしッ!! 天通兄選手は、確かに無手の一撃で勝負を決めましたッ!! 彼が先程チェンジしたのは、この両手の籠手だったのだぁぁぁッ!!」


「まさか、大和君が用意した本当の武器が、防具にしか見えない「籠手」だとはな……。恐れ入った」


「この結果により、新入生歓迎トーナメント優勝は天通限無兄選手ッ!! 10分の休憩の後、トロフィーの授与式へとうつります。その後再び10分の休憩の後、優勝者である天通限無兄選手と、今日のためにわざわざ来てくださった卒業生の方とのエキシビションを行います。皆々様、もう暫くのお付き合いをお願いいたします」


「今からエキシビションが楽しみで仕方ない。全員、遅れないようになッ!!」


────────────────────────


 こうして新入生歓迎トーナメントは一先ずの終わりを見せた。

 僕はトロフィーの授与の後に控えるエキシビションへと意識を切り替え、一度控え室へと戻った。



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