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欠陥魔力騎士の無限領域(インフィニティ)  作者: inten
新入生歓迎トーナメント編
29/91

新入生歓迎トーナメント⑪ | 天通限無(兄)VS西城陽斗

欠陥魔力騎士29


新入生歓迎トーナメント⑪ | 天通限無(兄)VS西城陽斗


「さぁさぁ、やってまいりました第二試合ッ!! 天通限無(あまつげんない)兄選手VS西城陽斗(さいじょうはると)選手の試合が始まりますッ!!」


「回数限定で協力無比な力を使える天通兄と、鉄壁の防御を誇る西城君。これは先程の試合とは別の意味で、みものとなるだろう……」


「なお、先程大和選手が三位決定戦を棄権したため、この試合の敗者が自動的に新入生歓迎トーナメントの三位となります」


「大和君は、恐らく先程の試合でインスピレーションを刺激されたのだろう。彼女の更なる進化に期待だな」


「それでは両者、準備ができたようです。試合を開始してくださいッ!!」


「西城君にとっては、またしても最強の矛VS最強の盾となる試合だ。二人とも全力でぶつかってくれたまえッ!!」


────────────────────────


「僕が最強の矛らしいけど、1つ前の試合を見た後だと信じがたいね」


「俺にしても最強の盾なんて、まだまだ名乗れやしねぇよ」


 僕は西城君と向かい合い、この試合でどう戦うかを考える。


「それにしてもまさか、カウンターを捨ててくるとはね……」


「そんだけ、あんたをかってるととってくれよ?」


 彼は今回、前回のような盾と剣の武装具ではなく、両手に巨大なタワーシールド型の盾を装備していた。


「その防御を抜くのは、かなり大変そうだ。けれど同時に、とても面白そうだ……」


「悪いけど、抜かせねぇよ? 俺は今まであんたが戦ってきた二人と違って、逃げるでも出させないでもなく、受けきるつもりだからなッ!!」


 そう言うと2枚の盾をぶつけて鳴らし、獰猛な目を向けてくる。


「双方準備は良いな? では、カウントを開始するッ!!」


 5、4、3、2、1………Let's GET yourself(レッツゲット……ユアセルフ)!!


御祓の双断壁(みぞきのそうだんへき)ッッッ!!」


「ッッッ!?」


 開始と同時。

 西城君は巨大なその盾よりも、更に巨大なバリアをはる。


「更に行くぜ? 御祓の双晶壁(みぞきのそうしょうへき)ッッッ!!」


「まさか……君は!?」


 続いてそのバリアの上に晶壁を張り巡らせ、巨大なドームを作り出す。


「最後にこれだッ!! 御祓の双覇壁(みそぎのそうはへき)ッッッ!!」


「これは……少し不味いな」


 ここに来てようやく、僕は彼の戦法を理解する。


────────────────────────


「これはいったいどういうことだぁぁぁッッッ!? 西城選手、自らの技の中に閉じ籠ってしまったぁぁぁッッッ!!」


「なるほどッ!! そう来たかッ!!」


「どう言うことでしょうか? 学園長!?」


「彼……西城君は、天通兄の攻撃すべてを防ぎきるつもりなんだよ」


「と言いますと?」


「彼が使った三つの技は、そのすべてが防御の技だ。あれを突破しなければ、天通兄の攻撃は届かない」


「それは確かに。しかしそれがどんな意味を?」


「天通兄の攻撃は全部で六回。もしくはその六回分をすべて叩き込む一回のみだ」


「確かに。彼の持ち込むカートリッジは、六個までと決められています」


「天通兄は今回、その選択肢のうち、すべてを込める一撃を取るしかない」


「……なるほど。一回×六回で壊せない場合の事を考えると、そのすべてを込めた一撃にかけるしかない、と」


「その通りだ。しかし西城君がはったバリアは3重×2の6重。その全てを一撃で貫通し、更に西城君を倒す威力が、果たしてそのすべてを込めた一撃で行えるかと問われれば、難しいと言わざるを得ない」


「と言うことはつまり?」


「この試合、このままだと天通兄の敗けだ」


────────────────────────


「これが君の戦略……か。まずはお見事と言っておくよ」


「そりゃありがとーよ。だがあんたにこの壁を越えることができるのか?」


 確かに彼の言う通り、この壁は恐らく集束せし魔力光の剣(エクスカリバー)でも壊しきれない。


「さて、どうするか? だがまずは行動だなッ!!」


「来いよッ!! あんたのすべてを受けきってやるッッッ!!」


「カートリッジ、フルロードッ!!」


 僕は彼の誘いに乗り、カートリッジをすべて使う。


「いくよ? まずは今出せる全力だ。集束せし(エクス)……魔力光の剣(カリバー)ッッッ!!」


「うぉぉぉぉぉッッッ!!」


 バリバリバリバリバリッッッ!!


「ぐうぉぉぉぉぉッッッ!!」


「はぁぁぁぁぁッッッ!!」


 僕の今出せる全力。

 集束せし魔力光の剣に、まずは今のすべてを込める。


「くそったれぇぇぇぇぇッッッ!!」


「あぁぁぁぁぁッッッ!!」


 僕の一撃が彼のバリアを一枚ずつ割っていき、五枚目を割ったところで止まる。


「どうだぁぁぁぁぁッッッ!!」


 彼が大きく吠えた瞬間、バリアが僕の一撃を弾き返す。


「さすがだ。わかっていたとはいえ、この結果は少しこたえるよ」


「はははっ。何強がってんだよ? あんたはこれで終わりだろ?」


「うん。今のでカートリッジは使いきった。だけど僕はまだ、僕の全力は出していない……」


「なん……だって!?」


「この学校の試合では、君が初めて見せる相手だ。存分に誇ってくれよ? 無限領域(インフィニティ)ッッッ!!」


────────────────────────


「こ、こ、こ、これはいったいどういうことだぁぁぁッッッ!? カートリッジをすべて使った攻撃を防がれた天通選手から、先程以上の魔力が吹き上がっているぅぅぅッッッ!!」


「ふふふっ。ははははっ。あーっはっはっは」


「ど、どうしました学園長!?」


「いや何、彼があの力を使うのを、とても久しぶりに見たのでな」


「ど、どう言うことでしょうか!?」


「彼が今見せている力こそ、去年の入試で彼が首席だった証なのだよ……」


「つ、つまり天通選手は今まで、その本当の実力の一部ですら、見せていなかったと言うことでしょうか!?」


「その通りだ。天通兄はとある理由から魔力量が強大になってな? 普通の武器だと数秒と持たないんだ。彼の魔力に耐えきれなくてな」


「な、な、な、なんと言うことだぁぁぁ!? 武器を壊すほどの魔力量ッ!! それはいったいどれ程だと言うのかぁぁぁッッッ!!」


「少なくとも、私の知る限りは彼以上の魔力は見たことがない。事実彼がコントロールしてくれなければ、去年の入試で測定器が壊れているよ」


「これは楽しくなってきたぁぁぁッ!! まさしく最強の矛VS最強の盾ッ!! 本当の戦いはこれからだったぁぁぁッッッ!!」


「天通兄が試合で本気を出すのは初めての事だ。そのため私も、彼がどれほどの技を使えるかわからない……」


「天通選手の全力と、西城選手の全力。今再び相見えるッッッ!!」


「果たして何を見せてくれるのか? 私もとても楽しくなってきた!!」


────────────────────────


「それがあんたの、本当の本気ってわけか……。驚かされたぜ」


「西城君、今すぐバリアを針直してくれ。この力は、時間制限があるんだよ」


 僕は全力を剣へと込めながら、彼に話しかける。


「はっ、時間制限があるなんて、敵に伝えてんじゃねぇよ! 俺がこのまま逃げたらどうするんだ?」


「君はさっき、僕の攻撃を防ぎきると言っていた。だから僕はそれを信じるよ。……それに、今から見せる技は、どこにいても避けられないからね」


「上等だぜッ!! あんたのすべてを防ぎきって、俺があんたを倒しきるッッッ!!」


「ありがとう、西城君。ならば

僕は、僕の全力(すべて)をもって、君の全力(すべて)を凌駕するッ!!」


 僕は彼がバリアをはり終えるのを見届けると、天通流無手の型(あまつりゅうむてのかた)の技を剣で再現する。


天通流(あまつりゅう)疑似無手の型(ぎじむてのかた)…………」


 本当は手に宿らせるその存在を、剣に宿らせて解き放つッ!!


「我が剣に宿れ、白虎の雷(びゃっこのいかずち)。……いくよ、西城君。白虎(びゃっこ)爪牙斬(そうがざん)ッッッ!!」


 カッとフィールド内が光った瞬間、僕の剣は彼を断ち切る。


「ありがとう、西城君。僕にこの力を使わせる決意をくれて……」


「そこまでッ!! 勝者、天通限無ッ!!」


────────────────────────


「き、き、き、き、き、決まったぁぁぁぁぁッッッ!!」


「素晴らしい一撃だったな。私でさえ見えなかった……」


「まばたきする間の一閃ッ!! 天通選手が剣を振り上げたと思った次の瞬間、フィールドから凄まじい光が放たれ、西城選手が倒れていましたッ!!」


「集束せし魔力光の剣の比では無い魔力量から繰り出される、光速の一撃……といったところか」


「天通限無兄選手、決勝進出ですッ!!」


「彼がその力を使うことを決意した以上、明日の決勝は楽しみといえるものになった。明日の試合は確実に、この学園の歴史に残るだろうよ」


「それでは皆々様、また明日です。シーユーネクストデイ」



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