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6話。フィー探索

「あーフィーちゃん死んでないかな?かな?かな?」

「うるさいですよ。私も探したいけど修行してるんです!」

「そうですねー。少し修行サボって探しに行きます?」

「あー弘毅さんは置いて・・・」

「だね!」

「賛成です」

「おぉい!隣にいるわ!」

「はっ?」

「なに?」

「もういじめないで・・・」

「冗談ですよ弘毅さん」

「もう耐えられない・・・」

「勇者様方、弘毅様をいじるのはおやめください。」

「まだ剣術のけの字も覚えて無いのに何を勇者様は言っているんですか!」

「だってフィーちゃん死んでるかも!」

「大丈夫です!私の剣を弾いたあの少年なら、そんな簡単には死にません!」

「「「「・・・」」」」

「黙らないでください!」

「魔法の練習しようよー。全然剣技は身につかないー」

「付け焼き刃程度ですね」

「俺は剣技磨くぜ!」

「私も魔法が良いです」

「はい・・・。では、弘毅様以外は私のお話をお聞きください」

この世界には、魔法の素質と言うのが個人にあります。

この素質量で、どの魔法が得意か不得意か、それとどれぐらいの強さの魔法が使えるかが決まります。

勇者様は多分ですが、どなたも高い筈です。

確認するにはステータスを開いて右上に載っています。

ゆ「うち7000!」

み「私は6700」

こ「6800です」

「高い‼︎」

「私は因みに220です。一般人はこの程度なのですが、凄い!鍛錬を重ねれば、最高で1万まで到達出来ると聞きます。最強5人はどなたも1万越えだそうです。」


因みにフィーは、5那由他(なゆた)。1那由他は10の60乗。

どれくらいあり得ないか想像出来るだろう。これが鍛錬。途方も無い時間の上の鍛錬は凄まじい・・・。

フィーに使えない魔法は存在しない。


魔法の使い方は、人それぞれ。

念じる、イメージ、唱える。

だが1番早く魔法を使うには、唱えるのが1番早い。

「我は求む、赤き紅蓮の炎を敵を焼き尽くせ!」

とか。

物凄い現代では恥ずかしい言葉だが、この世界ではこれが当たり前。

念じるは唱えるのを口に出さずに行うのだが、これは練習しないと難しい。

イメージが最大の難しいところ。

イメージ構築はぶれてはいけない。

雑念が一瞬でも入れば、その魔法は発動しないのだ。


フィーは無意識で発動出来る。

陰陽道は、札を使うのだがフィーは魔獣や悪魔や天使や神を召喚する以外は殆ど使わない。

たまーに超高位結界を張る時に出すぐらいだ。


「以上で説明は終わりです。」

「えー。唱えるの嫌なんだけど?」

「私も却下。」

「僕は、良いですよ。それが早いのならそうします。」

「唱える以外は練習あるのみです」

「魔法を発動すると徐々に倦怠感や疲れが蓄積されます。無理に発動すると死にます。動けなく成る程、魔法を使用した場合はそれ以上使うと死にます。お気をつけ下さい」

「魔法は強化魔法。攻撃魔法。治癒魔法に分かれます。この世界では、火水風土の4属性が魔法です。」

「色々魔法は教えますので、上手くお使いください。上位魔法はギルドの認可が降りると教えていただけます」




それから練習練習練習練習練習練習練習

なんの魔法も使えず一日が終わる。

勇者補正があったとしても、そんな簡単に魔法が使えるわけが無い。

そこまでご都合主義なわけが無い!



朝から、由美は魔法の練習をする。

何故なら、フィーちゃんを探しに行きたいから・・・。

他の勇者は正直フィーなどどうでもいい

異世界に来てまで、勇者になってまで人を探す?みなさんは探す?探しませんよね?それと一緒。

みんな浮かれている。

唯一浮かれず、鍛錬をし、フィーを心配し続ける珍しい女性がいた。

由美は、誰よりも長く鍛錬をした。

寝る間も惜しみ、鍛錬。

まずは火魔法を鍛錬していたのだが、徐々に手に熱が集まる・・・。

そして、遂にある日の夜、火を具現化することに成功する。

他の勇者は、まだ熱さえ具現化出来ていない。

唱えても、イメージしても、念じても何をしてもダメで他の勇者は心が折れそうになっていた。

だが唯一由美だけはフィーを探すために、力を手に入れるために鍛錬を怠らない。


弘毅は、剣技を鍛錬していて中々形になり始めた。

まだまだ、好きが多くゴードンにすら勝てない。

勝てないことを知り、フィーの強さを改めて実感する。化け物だと・・・。


ある日皆の成果を話す機会を設けられた。

「私良い加減飽きたんですが、いつになったら魔法使えるんですか?」

「僕は、少し熱を具現化出来るようになってきました」

「由美は、もう火を具現化出来るようになったよ」

「俺の剣技はまだまだだが、その辺のモンスターなら狩れるそうだ」

「由美様は、すぐに他の3属性を会得出来ます」

「弘毅様は、まだまだですがあとは狩りをすると剣技に磨きがかかります」

「由美様と弘毅様は今日から、街に降りても構いません。残りの御二方はまだ降りることは許しません。」

「やったー!これでフィーちゃん探せる!」

「フィー様ですが・・・嫌な話が・・・」

「何⁉︎」

「髪の毛の長い男の子が、狩で死んだというお話が、耳に入りました」

「なんで!フィーちゃんなの?本当にフィーちゃんなの⁉︎」

「まだ決まってはおりません。私の剣を弾いたフィー様です。そんな容易く負けるとは・・・思えないのですが」

「もう探してくる!」

「俺も着いて行く。ゴードン夜までには帰るようにする!」

「お気をつけて!」

「残りの御二方は、鍛錬です!」

「ちっ。面倒だなー」

「僕は、剣術も並行で行います。魔法はもうすぐ使えるのでね。」

「では・・・今日も修行を開始致します」


読んで頂きありがとうございます。

フィーちゃんをやっと探すお話になります。

ですが日数が勇者の方だけ流れていますので、フィーの方でゆっくり調節していきます。

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