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第17話。裏世界

大変更新が大変遅くなり申し訳ございません。

失踪は致しません。

ですが仕事の都合上執筆活動が遅くなりがちでございます。

本当に申し訳ございません。

この場をお借りして謝罪をさせて頂きます。

楽しんでお待ち頂いている読者様には申し訳ございません。

今後もよろしくお願い申し上げます。

「そんで師匠?依頼は終わったんですか?」


「あぁ・・・今度もすぐに行かなきゃ行けない。だが次の依頼はこの私でも死ぬかもしれない。」


「師匠最近魔物の強さが尋常じゃ無いですよね?この世界は弱いですが・・・もう一つの方は・・・」


「ミルカまさかお前も・・・」


「5柱の中では私が一番早くあの世界に行きましたが、序列1のクレアさんでも手こずると思いますよ」


「チッ・・・」



宿屋の営業時間が過ぎたキッチンで暗い話を2人はしていたーーーーー。

そこに1人の幼女が現れた。

だがいつもの優しいオーラに包まれた幼女ではなく、どこか暗く、死者を使役しているような恐怖のオーラを纏って・・・。

その幼女はある一つだけ条件を提示すると占いを始めた。

突然目の前に青い鬼火が現れゆらゆらと燃える。

幼女が鬼火を見つめると七色に変化し鬼火が消える。


全くもって何が占いなのか分からずじまいで、ギルバートは目をパチクリした。


「この小鳥さんを持って戦って。死にそうになったら小鳥さんに願ってね。助けてって」


「師匠フィーちゃんにお守り貰えるなんて今度の依頼は大丈夫ですよ。絶対成功します」


「そ・・・そうだな・・・」


木彫りの小鳥さんを渡された瞬間全身の力を吸い取られるような感覚に陥った。

まるでギルバートの力を覚えるように全身の力を舐め回すように吸収するかの様に・・・。

力を吸い取られ木彫りの小鳥を離しそうになるとフィーが手を優しく添えた。


「離しちゃだーめ!」


可愛く頬を膨らませる少女を見て先程と違いすぎて、衝撃を受けた。


それから少女がお風呂へと入りに行くと神妙な面持ちでミルカが口を開いた。


「俺も付いていきます。師匠のクラスの依頼では何もいや・・・足手纏いにしか成らないと思いますが居ないよりはマシぐらいにはなるかと!」


「馬鹿だなお前は・・・ありがとうなミルカ。朝一でここを立つ。死を覚悟しておけ・・・悔いの無い様にな」


ギルバートはミルカの頭を優しく撫でると頬を撫でて、手を離した。

ミルカの頬の温度が昔と同じ様に上がっているのを思い出し懐かしさに触れた。

それとともにギルバートの目つきが鋭くなり、戦士の気迫が漂い始めた。


「師匠・・・」







お風呂に入っているフィーがマグマの様な気迫を感じて、お風呂の中で嫌な顔をした。


(戦士の下準備ねー。まぁギルちゃんは一流だねミルカちゃんもそこそこだけど・・・だけど迷惑だなぁ・・・このねっとり暑い感覚・・・)


そう思いながらフィーは幼い体を洗い流すのであった・・・。







「相変わらず遅いなミルカ・・・」


早朝小綺麗な布に変わったギルバートは全身を前と同じ様に布で覆うスタイルへと変わっていた。

ミルカが宿から出て来ると刀と剣を二本持ち、赤い手袋をしたミルカにしては珍しい格好で出てきた


「すいません・・・準備に手間取りました」


「では行くぞ。彼の地にて我らの刃残したり命を紡ぎ魔は完する」


ギルバートが突然宿先で魔法を展開した。

大地から白き門が這い出てくる。

大きな時揺れが発生するとも知らずに・・・。

ギルバートが発動した魔法の門を押し開くともう一つの世界が広がっていた。


同じ世界同じ風景なのに人は誰もいない。

だが影が濃く映し出され光は弱く映し出される。

真逆の世界。

魔物はこの地で育ちこの地から此方の世界へとやってくる。

だがやってくる過程若しくはやって来て弱体化する。

それは未だ解明されていないが、一つだけ確かなのはホームグラウンドでは魔物は無為の強さを誇る事であった。


「・・・師匠は凄いです。俺が此方に来る時は1週間掛けて呼び出した物を・・・」


「馬鹿言うな結構無理しているんだ。弟子の前だからな」


「見栄っ張りな所が相変わらず可愛いですね」


「///」


ミルカの純粋なお世辞にギルバートも頬を赤く染める。

顔を見られない様に布を上げると門を押し開いた。

ギルバートとミルカが門をくぐると門は幻想の様だったようにモヤとなり消えた。


それと同時に黒いワンピースを纏った少女が宿から出て来た。


「1と成りて千となる。千と成りて万となる次元は超えて兆となる。そして私の声で神となる。全ては無に還るべし。命を惜しむものの声なりて・・・。」


「お呼びですか?姫様」


闇とともに死者の吐息を吐きながら、死者の大名行列の先頭に立つ指導者の黒き肌を保ち、肌は如何なる攻撃も貫けぬ。

黒に生える金の装飾品を体に纏い、引き締まった肉体は女性を魅了する。

高い耳は遥か彼方の小聞声すら聞き取るという。


「ご苦労アヌビス」


(・・・姫様が珍しくお怒りだ。何をした人間共・・・被害を被るのはいつもこの私なのだぞ!)


「姫様のお呼びとあらば・・・」


「早速だが時揺れが発生した治してほしいお願い❤︎」


「時揺れですか・・・。姫様放っておけば良いのです人間共など・・・。時揺れでこの世界が消滅しようとも姫様には我ら神々が居るではないですか!下賤な汚れ大き人間を助ける事など無いのです!」


アヌビスは全身を使って拒否を演じた。

それが今の彼女にとってどれだけ反感を買うことだとしても主張したかった。

だって怒った顔も可愛いから・・・。


「アヌちゃんは千里眼持ってないよね?埋め込んであげようか?えへへ♪」


彼女は満面の笑みで、アヌビスの目玉に指を容赦なく突っ込んできた。

だがそれは彼女見せる幻覚。

リアルすぎる故に現実すら書き換えてしまうためアヌビスも少々ビビる。


「未来視ならば私も出来ますゆえ・・・(震声)」


「ならもう一つの亜門に行った人間がどうなるか分かるよね?」


「亜門に人間が入れば死ぬでしょう。何せ戦う土俵が違うのですから・・・」


「それに加え亜門で戦えるのはフィー様姫様を除いて誰1人としてこの世界いやこの神が作りし箱庭には居ないのですから」


「そこまで分かるならフィーちゃんの言う事聞いてほしいなぁ・・・あぬちゃん?」


(・・・可愛さと怖さは両立する。・・・あぁ神よ居るならば願い叶え給え・・・)


「・・・時揺れも分からぬ低脳に生きる価値は無いと私は思うのですがね・・・」


「まだまだ青いよあぬちゃん。もう5、6極年ぐらい生きれば分かるよ。ちゅっ❤︎」


「・・・姫様は本当に可愛らしくていけ無い。黒い肌が白くなってしまいますよ」


不意にアヌビスに頬にキスがされた

アヌビスの長い耳がパタパタと震え、尻尾は嬉しさを表現し始めた。


それと同時に

アヌビスが大地に腕を突っ込み始めた。

大地はまるで水のように波打ち、液体にように変わった。

大地から引きずり出したのは黄金に光る7つの宝珠を加えた猫が、杖先に付いた杖であった。

アヌビスが杖を一振りすれば時揺れが止まり、姫様は笑顔となった。

だが大きく口を開けてあくびをすると少女は倒れこむ様に寝てしまう



「ごめんねあぬちゃん。フィーちゃんはもう少し・・・ねた・・・いの・・・」


「姫様。ご無理をなさらずに・・・」


アヌビスの胸の中で眠る少女は、まるで幼き少女であった

アヌビスは少女をベットへと寝かすと、1人亜門を解放し身を投じた。







「ぜぇ・・・はぁ・・・」


「大丈夫か!ミルカ!」


「なんとか・・・」

(ここまでか・・・師匠の居る世界と俺の世界の差は・・・)


「無理するなよ!命あっての物種だ!」



ギルバートとミルカは目の前の硬く厚い棘のついた皮膚を持つ4足歩行の劣化竜と対峙していた。

これと似ているのがヤモリなのだが、ギルバートがそのヤモリを探していた所ミルカが発見したとギルバートを呼んだところ違い、戦闘となっていた。


ギルバートはソロで何度か対峙はしているが、正直今回の遠征でこいつとは出くわしたく無い魔物第3位・・・だった。


ミルカが己の失敗を挽回しようと、裏世界専用武具の大鎌と呼ばれる死神が持つ物をベタつく手のひらでしっかりと握りしめ、劣化竜に突き立てるが火花が散るだけで刃は一切皮膚を傷つけることなく、ミルカは足で振り払われ後方へと宙を仰いだ。


ミルカが以前来た時はもっと小型の物を殺すだけでざっと4日かかった。

小型と言っても大型トラック一台分はある。

今回のは中型と呼ばれるもので、皮膚は比較的に柔らかい部類に入る。

中型の大きさは一軒家2個分と考えてもらえれば分かりやすいと思う。


戦闘の最中ミルカの頭の中には師匠との差がここまであるのかと言う悔しさと、足手纏いにしかなっていない自分の情けなさであった。

その時には師匠の声は届いておらず、ミルカは大声をあげながら特攻した。


劣化竜の大きく人1人など丸ごと入る瞳に鎌を振り入れるが、そこですら刃は届かない・・・。

瞬きの風圧でミルカはまた遠方へと飛ばされ、着地に失敗し左足首を痛める。

無力に足手纏いにしかならない自分に悔しさと後悔の念が湧き上がり、瞳からは大粒の雨が降った。


「馬鹿が!裏世界に数度来た程度で何粋がってやがんだ!裏世界っつうのはな!人の邪念と負の怨念の塊なんだ!入れば入るほどネガティヴになりやがる!気をしっかり持て!それでも俺の弟子なのかミルカ!!!」



大地が揺らぐほど大きな声の先にいたのは真っ黒な光

まるでそれは地獄の鬼とも思える程、禍々しく恐ろしい。

顔は醜く般若の様に変わりはて、額からは天に伸びる角が二本。

腰に刺していた異様に長い鞘に収まった刀を抜くと、鞘の半分ほどしか刀は無かった。

だがミルカには刀の先から黒い真っ黒で黒曜石の様な魔性の美しさをもつ剣先が見えた。


ギルバートは劣化竜のブレスを左右に避けながら距離を縮めるが、すんでの所で大地から鋭い岩が突き出てくる。

裏世界の魔物は謎の技を使う。

大地を味方に風を味方に水を味方に火を味方に光を味方に闇を味方に・・・

それは裏世界でギルバートが使う技とはまた別の技

まだ青いミルカには伝授するものがいない技。


ギルバートが半歩手前で避けるが、避けた先の大地が一瞬にしてマグマ地帯となる。

ギルバートが急いで、剣風で方向を変えた先では闇魔法の過大重力が待ち受けており、空中から一瞬にして大地に押し付けられる。

大地は異常なまでの重力に耐え切れず悲鳴を上げ始める。

だがギルバートは重力に耐えながらも立ち上がると、劣化竜のブレスが目の前に・・・。

防御体制が遅れ、全身に炎の洗礼を浴びる。


「師匠!」


「心配するな。弟子の前じゃ死なないよ。それよりミルカ最大限の防御術展開!耐えてくれよ?」


ミルカは何を言っているのか理解できなかったが、感覚で理解ができた。

師匠が先ほどよりも禍々しくねっとりとした黒い液体に包まれていく。

ミルカの足はガタガタと震え始め、嗚咽が止まらない。


「いたくない、いたくない、いたくない、いたくない」


何故か猛烈にその場に居たくないと思う様になってしまう。

頭がそれだけで埋め尽くされてしまう。

耳を塞ぎ、目を閉じて震える足をなんとか止めようとするが嗚咽と共に足の震えは止まらず、嗚咽は嘔吐に変わる。


吐き出した吐瀉物は服にべったりとかかり、胃の内容物を全て吐き出すと、胃がでそうな勢いで嘔吐をし始める。

その中師匠から以前受け取った大鎌が暖かくミルカの事を包み込んだ。

なんとか耐え切れる様になってきた頃周囲は真っ暗。

一方踏み出せば奈落の底に落ちそうなほど・・・。

唯一見えたのは師匠?と思しき謎の生物と劣化竜。


劣化竜の硬い皮膚をバリバリと鋭い口で食べる影の様な生物が、無数に張り付き劣化竜を駆逐して行った。

劣化竜の周りでは氷の柱が突然現れたかと思うと、マグマが現れ、竜巻が起きたかと思うと浅い色の薄い闇が現れ影を呑み込み、光が影を浄化したりと・・・


世界の天変地異を凝縮した様な光景がそこには広がっていた。

劣化竜は技を最大限発動するが、勝ち目などなく失われていく身体に為すがまま・・・。

身体の規模が半分を下回った所で、劣化竜の魔法の様な技は途切れた。


そこから僕の記憶は無いーーーーー。



だが次目覚めた時には、何処かの小屋で師匠と一緒に寝ていた。



「おや?目を覚ましたか?」


優しそうな男性が椅子の背もたれに腰をかけて本を読んでいた・・・。


こんな作者の駄作を毎回読んでいただきありがとうございます。

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