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12/19

12話。拉致。それと穢れ

今回のお話は、ゲス男とちょっぴりエッチな部分が入りますので、承認の上お読みください。

申し訳ございません。

森の中の木々をスレスレで避けていくオルン。

たまに、大きな黒い影をチラホラと見るのだが、ミーセルは気のせいだよね‼︎と誤魔化しつつオルンにつかまる。

川に到着した後、フィーとミーセルは服を脱いで体を洗うついでに、服も洗う。

「冷たいねー」

「気持ちい〜」

「ぺちゃぺちゃぺちゃぺちゃ」

オルンは、走ったせいなのか、それともただ単に美味しい水を飲みたかったのか分からないが、川の水をぺちゃぺちゃ音を立てつつ飲み始める。

「オルンちゃんかわいいね」

「うん!」

ミーセルはフィーの分の服も洗い終わると、木の枝に服をぶら下げる。

その間裸なのでオルンにしゃがんで丸まってもらい、お腹の中の毛で体を覆う。

「これ少しくすぐったい」

「でもあったかーい♪」

「フィーちゃん、オルンちゃんに周囲警戒してもらわないと?」

「はーい」

裸のまま、フィーはオルンの耳元で喋り始めるが、完璧日本語。

それで通じるの?とミーセルは疑問に思いつつ、オルンのお腹でぬくぬくする。

少し経つとフィーが話し終えたようで抱きついて来る。

「ミーセルおねえたん胸おっきい!」

「フィーちゃんもすぐおっきく・・・でもお姉ちゃん的にはなっちゃやだなー」

「なんでー?」

「フィーちゃんはそのままのお胸の方が可愛いからだよー」

「わかったー」

忘れてはいけない。フィーは男だと言うことを・・・・。

だがフィーは幾多も男と女を行ききして居るため、女性の胸をいやらしい物として見ることなど無かった。

「スー。スー。」

フィーは少しすると寝てしまう。

全ては演技なのだがこの演技獣にも分からない程に巧妙。

「フィーちゃんは可愛いね。もう服乾いたかな?」

今日は日差しが強く、暑い。

だがオルンの毛は通気性も抜群の上に熱を吸収しないので汗一つかかず寝れるのだ。

ミーセルは手で隠しながら、木にかけてある、服を取りに行く。

触ると服は渇き始めており、フィーの元へ戻ろうと振り返った所でミーセルは意識を無くす。


フィーは最初演技で寝ていたのだが、次第に本当に眠くなり寝てしまっていて、起きてミーセルがいないことに気がつく。

「あれ?ミーセルおねえたん?」

いないことに気がつき、ふと服をかけてある木を見ると、ミーセルの服だけが地面に落ちて靴で踏まれた後が見える。

「チッ糞野郎どもが‼︎」

「おい、出てこい!命令だ!幻獣フェンリル‼︎」

フィーが大声を出すとびっくりしてオルンが目を覚ます。

それと同時に、川の上で魔法陣が現れ蒼く光を放ち、幻獣フェンリルを召喚する。

その姿は凶暴な犬。

フェンリルはオルンよりも大きいのだがフィーは調節しオルンとほぼ同じ大きさにとどめて召喚する。

「⁉︎」

フェンリルは召喚されて、フィーを見てびっくりする。

「フィー様⁉︎欲情してしまうのでどうか・・・服を着てください!」

「フェンリル、それよりこの服の匂いを辿れ、そしてこの服の女以外はカミコロセ」

「我が主の意のままに。それでフィー様私に乗られますか?それともそのオルンとやらに乗られますか?」

「先にお前は行け。間違えて、ミーセルさんを噛み殺したら・・・」

「分かっております・・・では!」

フェンリルは天をかけて、山の方に向かっていく。

フィーは、ミーセルの服を洗い、絞って乾かしてから服を着て、オルンに乗り走る。

オルンは、その間生きた心地がしなくフェンリルなど神獣に近い者を召喚するこの少女と知り合った事に後悔と喜びを同時に味わう。


「こりゃぁ・・・上玉だな!」

「傷者でも無いし、高く売れますね兄貴」

「そうだな。だがただ売るのでは面白くない。少し傷者にした所でここまで上玉なら多少値段が下がるぐらいで済むだろう!」

「ヤッター!」

「シャー!」

このモブ三人組はこの一帯で有名な人攫いなのだが、全くといっていい程足取りが掴めないという奴らであった。

兄貴と呼ばれる、者がミーセルの顎を掴み、起こす。

「おい、姉さんよ?起きろよ?」

ミーセルは、朦朧とした意識の中目を覚ます。

「だれ・・・れですか?」

「起きたか?」

「きゃっ⁉︎えっ?手が!」

「逃げられないように手は上で縛らせて貰った。これから楽しむんだから騒ぐなよ?」

「そうだよ!」

「お楽しみだ〜!」

「誰ですか!あなた方は!」

「俺らは人攫い稼業をやってるお尋ね者さ。闇商人に売ると高く売れんだよ。お前さんみたいなのはな“特に”」

「あーでも、もう一人のガキの方が高く売れるな。あの肌質といい髪質も・・・ジュルリ。」

「兄貴・・・・キモいっす」

ゴツん!

「痛いです!」

「良く無いですよ兄貴?」

ゴツん!

「俺もぉ・・・?」

「うっせ!あのガキ可愛かっただろ!」

「俺らはこのミーセルたんで十分です!」

「分かってねぇなぁ・・・」

「フィーちゃんに手を出したら、だたじゃ済まされないよ!」

兄貴と呼ばれる男は、ミーセルの胸を掴み口を開く。

「あんたさぁ?状況分かってんの?今からあんた汚されるんだから覚悟するのはあんたの方なんだよ」

ミーセルは、目に溢れる涙を堪えつつ言葉で反撃する。

「フィーちゃんは、まだ子どもなの!」

「あぁ⁉︎それがどうしたんだよ?」

兄貴と呼ばれる男は、頬を舐め、腋を舐めつつ、胸を舐めようとした時・・・。

「もうやめて・・・」

目から大粒の涙をこぼすミーセルがそこにはいた。

バシンッ‼︎

兄貴と呼ばれる男は、ミーセルをビンタするなり、こう言う。

「黙れよ?お前は俺の玩具(オモチャ)なんだよ‼︎」

そういって、胸を掴み揉んでいると・・・

大きな地震が起きる‼︎

「ああぁ⁉︎大事な時に地震か⁉︎」

「大丈夫ですかね兄貴?」

「危ないかもね、ここ地下だし。下品だし」

「そだな・・・。最後の“下品だし”は要らねーだろ!」


「フィー様の裸はお美しいなー、また見たい‼︎そ言えば呼ばれるの久しぶりだなー」

そう1人つぶやくのは、幻獣フェンリル。

「匂いが殆ど無いじゃ無いか・・・これは魔法かなにかで転移してるのか?それとも・・・?」

フェンリルは空をかけつつ、匂いを探る。

「難しい・・・フィー様怒ってたなー、ありゃぁもう人攫い命なしだわ」

そういいつつ空をかけていると、濃い匂いを見つける。

それは、山の中から漂って来ていた。

「おっとっと?これは・・・なるほど。匂いが薄いわけだ。見つけたから早々にカタをつけなきゃな」

フェンリルは、口を大きく開ける。

その口は山を簡単に食べれてしまう程に・・・

だが中腹まで口を滑らせると口を閉め始める。

そう。地震はフェンリルの制裁の合図だったのだ。



「遅い‼︎オルンもっと早く走れないのか!」

「はぁはぁはぁはぁはぁ」

二つ首のオルンは、口から泡を吹きながらも走っていた。

「もういい。止まれオルン‼︎」

その合図とともに、スピードが徐々に落ちていく、そして停止するなりオルンは倒れる。

「悪い。少し熱くなり過ぎた許してくれ。苦しいだろう?今治してやる。」

フィーは二つ首を小さな体で限界まで腕を伸ばして抱きしめながら、オルンを回復させていく・・・。

「命令だ‼︎幻獣ヨルムンガンド‼︎オルンと我を背負い、フェンリルを追え‼︎」

その言葉により、縦長の魔法陣が展開される・・・。

召喚されるのは、巨大な蛇。

また大きさを調節し、召喚する。

「お呼びでしょうか、フィー様?」

「命令の通りだ」

「分かりました。フェンリルのケツを追うのは嫌ですがフィー様の願い叶えましょう」

蛇は全身が筋肉なので、意外にスピードは早いのだ。

すぐにフェンリルの姿を捉え、フェンリルが山を喰うシーンまで辿り着く。



(やっぱり土は美味しくない。)

そう思いつつ、土を喰い、目の前の男3人を視界に入れる。

「そのこの女!ミーセルか?」

ミーセルは、一瞬天から降り注ぐ声に対して驚くが、返事をする。

「では、食事の時間だ」

「ミーセルとやら、目をつぶれ‼︎」

ミーセルはその指示通り目をつむると、三人の叫び声が聞こえ、骨が折れる音、血が吹き出す音が聞こえてくる。

「やはり、人は美味い。」

「まだ目を開けるな。時期に主がやってくるそれまで待て」

そうフェンリルは言い残し、また天をかける。



「フェンリルもう山喰ってるね」

「あの馬鹿!もっと丁寧に・・・」

「まぁ死んだら、あいつはみんなで食べよう?」

「フェンリルって美味しいんですかね?」

「他次元で食べ時は中々美味だった」

「なら、損はしないで・・・しますね?」

「フェンリル一匹では賄えない」

「では急ぎましょう⁉︎」

ヨルムンガンドは自分も食料の一部と言うことを確認させられ、急ぐ。


「おーい!フェンリル!」

「あっフィー様‼︎」

フェンリルは、主のフィーを発見し、上空から降りてくる。

その口は血まみれで、血がしたたっている。

「フェンリル。女は喰ってないよな?」

「はい。魅力を感じませんので。私はフィー様意外に魅力などフィー様が死ぬ時は・・・」

「オルン、ここで待て。ヨルムンガンドもう帰っていいぞ」

「御意」

ヨルムンガンドは、光の粒となって消える。

そしてオルンは、お座りして礼儀正しく待ちフィーは、フェンリルにのってミーセルの元へ向かう。



上空まで来るとフィーは飛び降り、ミーセルの元へ駆け寄り、腕の縄を切る。

「ミーセルおねえたん大丈夫⁉︎」

「えっ?フィー・・・・ちゃん?」

ミーセルは、裸体のままフィーに抱きつき泣く。

その恐怖はフィーには痛い程分かる。

昔から女体化で、幾度と攫われたことか・・・。

「おねえたん、大丈夫。また体洗えば大丈夫。フィーも付いてるし!」

「うん・・・」

(ミーセルさんは、強い人だけど、また弱い人でもある・・・。だから守らないと・・・くそッ‼︎)

フィーは心の中で自分の失敗を恨む・・・。

「少し目をつむってておねえたん?」

「えっ?」

「大丈夫」

そう言うと、フェンリルに合図を送り、ミーセルを乗せ自分も乗りオルンの元に帰るのであった。


読んで頂きありがとうございます。

少し、ゲスいシーンが有りました申し訳ございません。

ですがそんな奴らは・・・。

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