SS サボテン娘の花
800文字以内に挑戦した作品です。
私の名前は有賀 花。両親が、苗字と掛けて可愛らしくて“花がある”子になりますようにって願いを込めて付けた。
けど、私はこの名前が大キライ。だって、私のルックスはお世辞にも花があるとは言えないし、性格も……花と言うより、まるでサボテンみたいだ。トゲトゲしてて、ふてぶてしくて、可愛くない。
あーあ。名前通り、女の子らしくて可愛い子だったらよかったのに。そしたらもっと、自分を好きになれたのかな。
私は今日も密かに、放課後の部活に励む高山君の姿を窓から見つめる。長い長い片思い。こんな私の恋なんて、叶うはずもない。
「なぁ、有賀ー。お前、高山のこと好きなんだろ」
突然、クラスメイトの橋谷に話しかけられた。
「なっなによっ!そんなわけないでしょっ」
……また、やってしまった。ツンツンツンツン、可愛くない私。
「ふーん?なんでそんなウソつくの?お前ってさぁ、サボテンみたいだよな」
「うっさいわねっバカッ!!ほっといてよっ」
私は気にしてることを指摘された悔しさから、教室を飛び出した。
「ちょっ待てよ!有賀!」
「うっさいっ!ついてくんなっ!」
「あー、有賀に……見せたいものあんだけど」
「……なによ」
連れて行かれたのは、植物園の中だった。私の中に衝撃が走る。
……サボテンにも、こんなキレイな花が咲くんだーー。
手のひらサイズのトゲトゲサボテンに、誇らしげに美しく咲く、ピンク色の花。
「なぁ、サボテンの花言葉、知ってる?“枯れない愛”なんだって。まるでお前みたいだよな。一途で純粋。普段尖ってるけど、時々すげー可愛い。俺、そんなお前が好きだ。だから、応援してる」
橋谷は、最高の笑顔でそう言った。
その言葉に、私の中に温かいものが流れ込んで来た。私にも、こんなキレイな花が咲くのかな。
サボテンみたいな自分も、有賀花って名前も、ちょっと好きになった瞬間だった。
読んでくださりありがとうございました(^^)
作者が実際にサボテンの花を見て感動して書いた作品です。いかがだったでしょうか……
コメントや評価などいただけたら嬉しいです。
ー心花ー




