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イセカイのハナシ  作者: 超・真・正・爆発
ポネレリビオス編
23/27

セイシンのハナシ

家に帰り、ヴェワロクロを呼び出した。


「この間話してた組織と対抗するって話。一口に対抗って言っても、今の僕らにそこまでの力はない。マインドコントロールを封じてたから奇襲できたけど、ヴェワロクロのDNAがあればどんな奴でも使えるようになっちゃうんでしょ。そしたらイメージせずに魔法を使わなきゃいけない」


「そうだな。時間がないわけではないが,,,」


             ’精神の部屋・黒’ 


ヴェワロクロがそういうと、真っ暗な部屋に飛ばされた。どこまで行ってもずっと黒。


「精神石の技みたいなものだ。この部屋は黒。現実世界で1秒経つと、1000年の時が経つ。時間が無い時に使うことが多いが、今回は精神の部屋での修行をしようと思う」


「修行ってなにすんの?」


「簡単だ。ここで10000年過ごす。現実世界では10秒しかたたない」


「ん?この何にもない部屋で?なんか、鍛錬とかするんじゃないの?筋トレ的な」


「精神を鍛えることしかできないからな。また、解除も精神に長けており、または精神石の使い手でなければならない。恐らく私が抜けたことで同じ能力のやつが増えるからな。では、1000年後にまた来る」


「ちょ、待て!って、もういないし」


それからはずっと憂鬱だった。最初はどれだけ時が経ったかをずっと数えていたけれど、1週間くらい経ったところで辞めた。

なんか、5億年ボタンの弱化版みたいな感じだな。

最初の千年間はただひたすらに暇をつぶしまくっていた。

魔法の詠唱の前置きを考えていたり、


「雷鳴よ、轟け!ペルキューション!違うなぁ」


新しい魔法があるとしたらどんな魔法がいいかとか


「やっぱ、閃光魔法の反対魔法とかもあったほうがいいよな」


でも、1年もたたないうちに何もすることがなくなっていた。ずっとボケっとしていて、何を何も何にも出来ないという方が、正しい。何かをしていたほうが時間の進みは早い。精神世界だから、自分で感じる時間と直結している。けどもう、何もできない。


ずっと廃人のようにボケっとしていたり、たまに壊れたように泣き出したり、怒りだしたり、コウスケ達の幻覚を見るようになったり、最初の1000年間はそれで終わった。


「まだ1/10ではあるが、壊れたか。ここから立ち直れるかは分からないな。まあ最初はこんなものか。最終的に治るような奴は、1000年経てば治るはずだ」


ヴェワロクロの予想も虚しく、5000年間はずっとこれだった。記憶はずっと鮮明。忘れられればここの生活にもなれたかも知れないのに。

魔力はある。スケルトンもある。でもどっちも具現化出来ない。魔力は体内を走っていて、骨の波と粒子も使える。でも、具現化できなければそれは使えないのだ。


「5000年たっていてもダメか。10000年たっても変わらないだろうな。最後にヒントとして一つ教えてやろう。魔力を具現化するにはその世界にあるものでなければならない。具現化ができないわけではない。精神世界には何もないから具現化できないのだ」


「,,,具現化できないわけじゃない?あるものなら作れる,,,」


僕の体に実体はない。ってことは骨の波と粒子と魔力だけは作れるってことだ。魔力を作れる。でも、魔力を具現化して魔力にしたところで何の意味があるんだ?やってみるか。5000年もあるんだ。この実体の無い体でできる最低限のことを試してみよう。

まず僕は、魔力を魔力に具現化して、どうにかこうにか増やすことが出来ないか試すことにした。

魔力を,,,魔力に,,,

増えるどころか減ってるな、これ。滑車の摩擦によるエネルギー消費,,,みたいな感じか?

空気中に魔力が散乱したようだ。散乱した魔力は一部にかき集めて吸引すると魔力を吸える。多分、ちりとりで集めて捨てるイメージ,,,

僕が立てた仮説はこう。消費された魔力は空気中に広がる。体内の魔力を全部一点集中するのと同じイメージで、全力で一部に集め、体内に取り込むとそれを吸収できる。これを応用できれば魔力をどれだけ消費しても空気中の魔力を吸って回復できる。多分,,,

そして、体内の魔力を一点集中させた、放出させることが出来る。

放出した魔力は吸おうとしても吸えないな。魔力が少しも残ってないからか。魔力にくっつく、磁石と砂鉄みたいな感じなのかな。

大体10000パターンは試して分かった。一度に全部吸おうとするとだめで、細かく分けて吸引すると吸える。ただし、超ちびちびと。他の魔法が使えるようになるのも、10分はかかりそうだ。試してないけど,,,一度魔力開放したら全回復に1時間は確実にかかる。それで、吸うのにもほんの少しの魔力を消費する。魔力は吸引しないで放置しても一日の終わりに全て吸引される。一か八かの必殺技ってことだ。それにしても、、、最初の実験から相当時間がたったな。


「どうやら少し出遅れてしまったようだな。もう10000年経った」


               ’精神の部屋・解’


「うわ、眩し!てか何だったんだあの空間,,,まあいいや、なんか強い必殺技もできたし」


「魔力開放、か。やはり、魔法使いの始祖の因子を受け継ぐウィザードだな」


「魔法使いとウィザードってなんか違いあるの?」


「一応E.S.A.I.では、ややこしいから先天的なものを魔法使い、後天的なものをウィザードと呼び分けている。ちなみにお前は魔法使いとウィザードだ。そなたは少しだけ魔法使いの血液の抗体を持っており、それに適応した血清を打った」


「デフォルトは魔法使い、改造されてウィザード、てきな?」


「ご名答!そういうことである!」


「それはそうと今は何時?」


「夜の9時くらいだな」


「よし、じゃあ一発打ってみよう。ヴェワロクロ、受けてね僕の必殺技。」


「何をしようとする、貴様!ちょっとやめ,,,」


            ’リベラテオ・マジック’


「うっ!」


白目をむいて変なうめき声をあげて、ヴェワロクロは気絶した。

やべ、完全にやりすぎたな。全部の魔力ぶっ放したからな、そらそうか。

しばらくして、2時間くらいだろうか。魔力が散乱しきったであろうヴェワロクロが目覚めた。


「突然変なことをするでない、私の魔力飽和量を遥かに超えた,,,」


「魔力飽和量?なんだその言葉」


「知らなかったのか。魔力には、魔力総量とは別に、魔力飽和量というものがあってな。お前も、空気中にある魔力を常に吸引し続ける種族のことは存じているであろう?」


「あー、なんだっけ学校で言われたなそんなこと。常に魔力を吸収しちゃうから魔力を散乱させるマジック・アイテムがないと死んじゃうんだっけ」


「そうだ。それはある種の体質なのだが、魔力飽和量という、魔力を吸収できる限界量というものがあってな。その値を超えると気絶し、そのまま吸収し続けると死ぬ」


やっべ、殺しかけてた。あのまま吸収してたらこいつ死んでたのか。



篠原遥翔:ウィザード/スケルトン

 MBTI:ENFP-A 運動家

 血液型:AB型

 9月26日生まれ

 好きなこと:自分についての研究

 嫌いなこと:他人に強制させること

 そこまで体格はよくない。

 本人は言われるのを嫌がるけど、結構優しい

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