ムゲンのハナシ
その後、幼稚園に戻ったら、先生たちにめちゃくちゃ怒られた。コウスケの夢幻が消えていたみたいだ。どうやら、夢幻はある程度離れてしまうと消滅してしまうようだった。
「なんで勝手に出て行ったの!しかも、お絵かきの時間に振り向いたらいなくなっちゃうんですもの!」
「ごめんなさい、僕たちレオンくんにいじめられていて、どうしても耐えられなくって。それでみんなで公園に逃げてたんです。」
「え?違うよ、ハルト君。私たち図書k,,,」
「アカリ、一回黙ってて。公園で図書館ごっこして遊んでいたんです。それで、もうすぐ家に帰る時間で、母さんや先生たちに心配をかけてはならないと思い,,,」
「そうだったのね、レオンくんには厳しくいっておくわ。でも、もう勝手にぬけだしたりしちゃだめよ。困ったら先生たちに相談なさい。カルトくんやコウスケ君も分かった?」
「はい、先生!」 「,,,ん」
あいつには感謝しなきゃいけない。これで一つ切り札ができた。いざとなったらレオンたちの名前を出せばいい状況になった。ただ、新しい手段を思いつかない限りしばらくの間は外には出られない。そういえばコウスケの言っていた霊獣ってのはなんだったのだろうか。聞いてみよう。
「コウスケ、霊獣ってのについて詳しく教えてくれる?」
「ああ、あの本によると狐の霊獣が出せるらしいんだけど、もしかしたら、今の俺だと幻力が足りないかもしれない。ああ、幻力っていうのは、夢幻とかのだすための力。お前のでいうと最大魔力みたいな感じ」
「なるほどね、一回やってみてくんない?」
「そうだね,,,でもどうやって出すんだろ」
「それっぽいことやってみたら?出でよ霊獣!みたいな」
「出でよ霊獣!,,,だめだね。」
「もっと試してみなよ」
「霊獣!来い!召喚!」
「ちょっと光った」
「出でよ狐の霊獣よ!召喚!」
周りがぴかっとひかり煙が出て、中から忌々しい怪物,,,ではなく、かわいいきつねが出てきた。
「コン!」
『ちっちゃい,,,』
きつねは近くにあったクレヨンをもって紙に何かを書き始めた
’狐の霊獣に関するルール’
1.霊獣に名前を付けると、名前を呼ぶだけででてくる
2.一度に出せる霊獣は3匹まで。ただし全員同じ個体とその分身
3.霊獣がいるとその付近では幻が消えない。召喚主と同じことができる
4.霊獣は戻れと言わない限り消えない
5.霊獣は憑依することができ、憑依した相手と同じことができる
「なるほど、名前かぁ」
ペットの名前こそセンスが出てくる。センスのなさが目立ってしまうかもしれない。
「俺が思いつくのは,,,ハチ」
なるほど、コウスケもセンスは皆無だったみたいだ。
「そりゃ犬じゃん。コウスケのきつね、コン,,,」
『コンスケ』
「なんで俺とおんなじこと考えてるんだよ」
「でも、これで決まりだね!」
くそみたいな名前だけど、霊獣はいつでも出せるようになった。それはそうと、そのほかのルールは,,,
「コンスケにここに残ってもらったら僕たちがいなくても夢幻消えないんじゃない?」
「3のルールか。一回実験してみよう。」
’夢幻’
「インラビット・エクタシス」
わかりやすくエジプトとかにポータルを開いた。距離によって魔力の消費量は変わらないみたいだ。
エジプトでピラミットを一瞬だけ見て、すぐに帰った
「コン!」
「消えてないみたいだね。夢幻」
これで幼稚園から安心して抜け出すことができる。
「アカリはどうする?俺たちと違って脳はそのまんまだから精神年齢も低い」
コウスケの言うとおり、彼女はおいていかないと、貴重な幼稚園での経験と成長の機会がなくなってしまうかもしれない。とはいえ、僕たちのせいでいじめられている彼女を放っておくわけにはいかない。
「アカリはおいていこう。コンスケに相手してもらって。悪いけど、なにがあるかわからないしね。子供が対処できるとはおもえない」
「とりあえず、図書館にくるペースを決めたほうがいいんじゃない?」
彼の言うとおりだ。ちょうど僕も言おうと思っていた。
「1か月に1回とかでいいとおもうよ。頻繁に言っても、こんな風に実験する時間とれないと思う。」
「そのくらいが気が楽でいいや。次は、7月。そこの次は夏休みだね。夏休みはなしでいい?」
「うん。幼稚園ない日とはいえ、僕たちの母さんがゆるしてくれないだろうし」
「じゃあそういうことで。俺も親来たから帰んないと。じゃあね」
とりあえず、来月に調べたいことをまとめておかなければならない。箇条書きのメモにでもしておこう。
・カントの獅子の能力について
・魔術をもう少し覚える
・なぜ僕は魔術が使えたのか
・そもそもの異能力者たちについて
・実験について、後天的に能力者になれた理由
こんなものだろうか。とりあえずしばらくはごろごろゆったりと過ごそうと思う
やることも特にないから気はだいぶ楽だ。
コウスケ:化け狐




