第3話 ジャクソン
猟師のAKMを破壊し弾を抜き取ったあと、白雪姫は小人達の下へと帰った。
だが帰ったとき、7人の小人は6人に減っていた。
「ジャクソン……うぅっ、ジャクソン……」
「そんな、あのジャクソンさんが」
「くそ、まさかあのジャクソンがこんなことに……」
「なんであのジャクソンさんが」
「あのジャクソンがこんな簡単に……」
「あのジャクソンが死ぬわけねぇだろ! 目を覚ませ! ジャクソォォォォォンッ!!」
小人達は涙を流して地面に横たわるジャクソンを囲んでいた。
「駄目だったか……」
白雪姫は先程猟師から剥ぎ取ってきた左耳をジャクソンに持たせ、筋肉でパンパンの胸の前で十字をきった。
「白雪姫……ジャクソンが死んじまったよ。まだ、まだ20そこそこで、家族がいるのに……」
白雪姫の胸筋に顔をうずめてなく小人に、白雪姫は伝える。
「お前ら聞け。銃を撃って、ジャクソンをぶっ殺したのは女王に雇われた猟師だ」
その言葉を聞いた小人達は怒りを露にした。
「女王!? あのクソアマがなんだって俺達を狙うんだ!?」
「理屈なんざどうでもいい! 弔い合戦だ! あの城もろとも吹っ飛ばしてやれ!」
「殺せ!」
怒り狂う小人達に、白雪姫はこういった。
「俺は女王の城に攻撃をしかける。お前らはどうする?」
白雪姫の問いに対し、小人達はお互いを見ながら、全員で口を揃え……
「「「「「「皆殺しじゃ!!」」」」」」
天まで届けと言わんばかりの怒声であった。
『俺は陸から攻めていく。お前らは空からやれ。やり方は任せる』
白雪姫はそう言うと女王の城に向かうために準備をすませ、女王の城へと向かった。
小人達も同様である。
「こっちはいけるぞ。お前らはどうだ!?」
「こっちもいける!」
小人達はジャイアントセコイヤの森に隠された自分達の住む魔法のお家にいた。
トタン屋根のその家の中には黒々とした魔法の鉄の鳥がいる。
AH-64、アパッチと呼ばれる魔法のヘリである。合計7機。
「あるだけ全部武装を積め!」
「急げ急げ! 白雪姫に全部持ってかれるぞ!」
「30mmが足りねぇ持ってこい!」
魔法の機関砲に弾を込め、魔法のヘリに魔力を注ぎ、魔法の暗視装置を点検し、魔法のヘルファイアミサイルを装備し、魔法の──
「よし行けるな!?」
「ローター回せ! 出るぞ!」
こうして小人たちは魔法で飛び立った。小気味よいローター音を響かせ、青い空へと舞い上がる。
『よし音楽をかけよう。ワーグナーだ。ワルキューレの騎行だ』
「そいつはいいな! 城に着くころには丁度夕方だ。夕陽を背にしてそいつを聞きながらつっこもうや!」
『白雪姫の姿は見えるか?』
飛びながら下を確認すると丁度森の中に通った道路を凄まじい速度で進む魔法のハンヴィーが見える。
「居た居た。白雪姫のハンヴィーだ!」
『城に着くまでにスピード違反で罰金だな。それか派手にクラッシュするぞ』
小人たちは笑いながら、魔法のヘリを飛ばした。




