四季(夢)
春
穏やかな日差しが差し込む窓辺
わたしはうとうと夢の中へ
目を開けるとそこは一面の花畑
色とりどりの花が咲き乱れている
妖精たちがわたしに魔法の粉をかける
一緒に空の世界へ飛び立つ
夏
打ち寄せる波
太陽の日差しが眩しい
汗が首筋をつたう
わたしはうとうと夢の中へ
目を開けるとそこは海の中
脚はヒレになり
わたしは人魚になっていた
美しい海の中 魚たちと一緒に泳ぐ
秋
夜空に大きなお月様
月からウサギが眺めてる
縁側でお団子美味しいな
わたしはうとうと夢の中
目を開けると森の中を駆けている
月に向かって吠えている
尖った鼻に鋭い牙
わたしは狼になっていた
冬
しんしんと降り積もる雪
外は真っ白な銀世界
わたしは暖炉の前でうとうと夢の中
目を開けると
窓の外には点々と赤いあとが
鏡に写らないわたし
暖炉の前に横たわる美しい女
口の中に血の味が
わたしは吸血鬼になっていた