52 未来の答え
最終回です。
江戸大乱から40年後、大坂城にて長宗我部忠親は死んだ。
そして目が覚めたら現代に戻っていた。
しかもなんでか知らないが日本史の授業中だった。
「はい、では江戸時代の三代将軍の徳川忠長の政治についてです。江戸大乱で家光派を一掃した忠長は反キリスト教……というかあまり宗教が好きじゃなかったみたいですね。長宗我部忠親の進言を受けて禁教を徹底化。それからカトリック国を締め出してプロテスタントの国と貿易をしました。大名統制と言ったところでは有名な参勤交代を義務化したんですが忠長の頃はかなーり緩くて3年に1回来てねって感じでした。江戸との距離も考慮され薩摩とかそれこそ土佐とかはかなり負担も軽くされました。こういう所が大名の心を掴んだんでしょうね〜。」
忠長について先生は説明し追えると次のページをめくる。
「でもこの時代のメインは忠長じゃなくて忠親ですね。淡路の大名の忠親はなんでここまでの力を持ったか。じゃあ三Pくん(偽名)、分かりますか?」
いや、自分の事だからわかるに決まってんじゃんだろ。
「幼少期から豊臣家の人質になってその過程で小早川秀秋や徳川秀忠のような権力者の子供と仲良くして藤堂高虎や長宗我部元親の軍略を受け継いだからですよ。」
「うーん、まあ合ってるんだけどちょっと違うなぁ。じゃあ次の人。」
はい?これが答えじゃない?俺の事なのに?
「将軍と外戚関係になったからです。」
「そうですね。この時代にも血縁関係は重要視されたんですよ〜。」
どうやら江戸大乱の後の話らしい。
確かに忠長の子供に俺の娘を嫁がせて政治に文句つけまくってたがなぁ。
それにしても肖像画俺に似てんな。
その後スマホで調べてわかったのだが、遺言で260年経ったら天皇に政治を返せと言っておいたのが効いたのか坂本龍馬だとか吉田東洋だとかが出てきて史実よりもスムーズに大政奉還が成された。ありがとう当時の当主。
その後絶対に天皇は神聖化するなと書いていたのだが何故か土佐の民主派は薩長の立憲君主派に負け結局ww1、ww2を得てあんま史実と変わらなくなった。
変わったことと言えば長宗我部忠親の父親として長宗我部元親はかなり評価され麒〇がくるは愚か軍師〇兵衛、真〇丸などでも有名俳優が演じ話題となった。
ちなめに2006年に放送されているはずの功名〇辻は放送されず代わりに忠親と盛親主人公とされ当時大人気だった6人アイドルグループの2大エースが演じて世の女の子のハートを射止めた。
その前にも独眼〇政宗は放送されず忠親主人公の大河が制作された。主演は同じ人である。
これを前後して戦国〇双の主人公は盛親になり2013年に発売された戦国〇双4で忠親は登場する。
戦国〇〇SARAでは伊達政宗がレッツパーリーせずに立花宗茂が主人公となりそのライバルとして真田幸村の代わりにやはり盛親が登場し忠親は3で登場した。
俺が遺言で大量に未来へのメッセージを書き残したので戦後に政権を握った土佐派はそれを元に国を作りそれは学習指導要領にも大きく影響した。
そのメッセージを書いた紙は国のトップシークレットとして保管されているがまあほとんど俺が生きやすいようになっていた。
その最後にもし、忠親の生まれ変わりだという人間が現れたら合言葉を聞け。合言葉は四国を舐めるなクソッタレだ。んで合ってたら俺が生前埋めておいた5000億円相当の埋蔵金を掘り起こして全て渡せということだった。
「すみません、福留首相に会いたいんですが。」
「はい?」
門を警備している機動隊員が訳分からなさそうに聞く。
「福留首相に長宗我部忠親の遺言の件で来たと伝えてください。」
「はい?」
「でーすから!福留首相を!」
といいタイミングで車が出てきた。
総理のお出ましだね。
「おい、何を揉めてるんだ?」
ご丁寧に総理が窓を開けて聞く。
「いや、この少年が長宗我部忠親の遺言のことで話があると。」
「なっ!」
総理が驚く。
「合言葉ありますよ?」
合言葉があること自体歴代の長宗我部家当主と総理と天皇しか知らない。
ほぼ確信したのか総理が車のドアを開けた。
「お乗り下さい。」
「どうもありがとう。」
俺は車に乗り込むと早速言う。
「合言葉は四国を舐めるなクソッタレ。これでどうです?」
「……本当に忠親公だ……。ですがその、5000億円というのは国の……。」
「黙れよ、誰が今のアンタの立場を作ったと思ってる。それから俺は特別国民にして銃の所持も認めろって書いてあったろ。」
「あれ無茶苦茶ですよ……。」
「あんた半右衛門にそっくりだな。とにかく早く採掘部隊を送れ。あと俺には税金が適用されないんだ。一銭も渡さんぞ。」
政治家達にとって未来を予想し今の日本の基盤を作り上げた長宗我部忠親は神だ。
誰も逆らえない。
ともかく5000億円を手に入れた俺は早速政治家や企業を買収したりドラマの制作会社をまるまる乗っ取り自分の見たい映画を作ったりと上級国民となり現代で天下を取るのだった。
自己満足で書いた本作をここまで読んでくださりありがとうございました。
ただただ、江戸時代を長宗我部家が生き抜いて欲しいという気持ちだけで作ったのであんまり他の人が読む向けじゃないのですがそこそこ読んでくださる方がいて嬉しかったです。
忠親の物語はここで終わりですが私の作品「津田信澄転生記」そしてこれから予定しているifの歴史作品はマダマダ続きます。
どうぞこれからもよろしくお願いします。
最後にブックマークを外す前に評価をポチッとしていただけると嬉しいです。