3 家臣たち
私は幼少パートを書くのがとても苦手です。
なのでこの辺りはとんでもなくつまらない展開になってしまうのです。
よって次回からかなりぶっ飛ばします。
ちなみにいま大垣城に来ています。
「えっ……負けた……。」
国盗りゲームが始まって1時間、地図は全て明智軍の駒で一面塗り尽くされていた。
「いやぁ、福殿はお強いですなぁ。」
半右衛門が笑いながら言う。
いや、お前歳下のガキに負けたんだぞ?
「千王丸殿は相手になりませぬな。されど楽しゅうございました。」
先程まで笑顔を見せなかった福が少し笑って部屋を出ていった。
「美しい姫ですなぁ〜」
半右衛門がそう言って俺の肩をちょんちょんしてくる。
「いや、俺は細川家から嫁貰うし。」
茶化されるのは嫌いなので俺はビシッと言っておいた。
「またそうやって。そもそも細川から嫁を貰うなど千王丸様が勝手に仰っておられるだけではありませぬか。」
「うっ、うるせえな。とりあえず俺はあのガキには興味ねえよ。」
「そうですか、お似合いだと思っていたのに。」
そろそろマジでウザイな。
「しつこいぞ。ともかくそれ以上茶化すようならお主の親父に言いつけるぞ」
こいつの親父の隼人はめちゃくちゃ怖い。
それを聞いて半右衛門は直ぐに謝った。
その後半右衛門にお詫びに飯でも奢らせるために城の外に出た。
「肉食いてぇな。串焼きにして食いてぇな。」
「千王丸様、お父上より千王丸様に肉を食べさせては行けないと命じられております。」
むっ……。この時代に肉を食うのは普通じゃないのは知ってるが俺があまりにも肉を食いたいと言うので味噌で味付けしてを食いまくったら腹を壊したのでドクターストップならぬ福留ストップがかかってしまったのだ。
残念!
「なら魚が食いたいのう。たたきでも食うか。」
なんか知らんけどカツオのたたきがこの世界には存在している。
山内一豊が来てから生まれたと聞いてたが諸説ありだったのでその諸説が史実なんだろうね。
「千王丸様、間食にしては少し豪華すぎるかと。団子に致しませぬか?」
「むっ、団子か。まあよかろう。」
多分おやつの時間くらいだし団子でもいいや。
心は高校生なのでもっとガッツリ食いたいが体は3歳なので仕方ないね。
てなわけで土佐で1番とされる団子屋に俺たちはやって来た。
「おや、これは千王丸様。ようこそお越しくださいました。」
店主が深々と頭を下げる。
「とりあえず団子を2つ頼む。あと冷たい水もな。」
冷たいと言ってもまあキンキンに冷えてやがるわけが無い。
それでも熱々のお茶よりマシだろう。
「お代は福留様ですね?」
「うむ。こやつが奢ってくれるそうじゃ。」
いつも奢ってもらってるんだけどね。
まあいずれは五万石の大名くらいにはしてやるからそれまで我慢しろって約束してる。
「先程、千熊丸様もいらっしゃいました。またご機嫌が悪そうでしたよ。」
「兄上の機嫌が悪いのはいつもの事であろう。全く少しは大人しくなって欲しいものよ。」
聞かれてたらぶん殴られるけどどうせ聞かれてないでしょ。
「おい……。」
げっ……。
「兄の悪口を言うとは感心出来ませぬな。千王丸様。」
「なんだ、又四郎か。」
「おっ、バレましたか。」
そう言って笑いながら青年が出ていた。
こいつは父上の従弟の本山又四郎。
俺より12歳年上でたまにおちょくってくる。
「焦るからやめろよな。何の用だ?」
「特に御用はありませぬ。すこしからかっただけですよ。」
こいつの兄の親茂は真面目なのにこいつはなんでこうもチャラいんだ。
「からかいに来たならさっさと仕事に戻れ。」
「それではこれにて。」
全く何しに来たんだ。
そう思いながら俺は団子を頬張る。
しかし彼もまたのちのち重要な家臣になるだろう。
そんな感じで俺はまた未来予想図を考えるのだった。