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19 醍醐の花見

完全にボケてて昨日投稿したのが今日投稿したやつだったので昨日のは昨日投稿する予定だったのに変えておきました。

ところで新年会に行くのを親に止められました。

一概に政治家のせいに出来ないけど菅総理は令和の秀吉ではなく行動が遅いあたり柴田勝家か時勢の読めなかった北条氏政みたいですね。

半年にも及ぶ朝鮮での戦いから帰国した俺は屋敷で百合の膝に飛び込みたいのを我慢して大坂の拾改めて秀頼と伏見の秀吉に挨拶するために上洛した。


「これが李舜臣の鼻です。こっちが……。」


まず三成に討ち取った将の耳と鼻を漬けた桶を提出した。


「いや、説明はしなくていい。大体は軍目付けから聞いている。大活躍のようだな。」


「初陣の割には太閤殿下のお力になれたかと。」


「殿下も北政所様もお主の活躍を聞いてお喜びであった。まずは秀頼様へのご挨拶に。」


三成に連れられ俺は大坂城本丸の秀頼と淀君に挨拶した。

まあ特に縁もないので歓迎もされなかったが伏見は違った。


「千王丸、よう帰ってきた!お主の活躍を聞くのが日々の楽しみであったわ!」


そう言って秀吉は俺の功績を褒めてくれた。


「いやぁ、まさに南海一の武辺者よ!淡路6万石、全部くれてやる!」


「えっ、よろしいのですか?」


「構わん、構わん。それとも6万石でも足りぬか?」


「いえ、ありがたき幸せでございます!」


ついに俺も一国一城の主だ。

母上にも報告すると泣いて喜んでくれた。


「千王丸、本当におめでとう!貴方に初めて会った時から貴方は成功するって思ってたのよ!」


「俺も鼻が高いぞ!南海一の武辺者なんて賤ヶ岳の七本槍の次にかっこいいあだ名じゃねえか!」


一緒にいた正則も褒めてくれた。

でも七本槍の次ってのはなぁ……


「まあ飲んでよ、今日はお祝いだね!」


母上が酒を入れて進めてくる。


「ではいただきます!」


くぅぅ、久しぶりの酒に美味い飯。

生きてるって感じがするなぁ。


「そういえば今度、殿下が醍醐で花見をするらしいからあんたも来なよ!」


「よろしいのですか?呼ばれてもないのに。」


「あたしの付き人って事なら誰も怒らないでしょ。藤吉郎様はあんたのことお気に入りだし。」


醍醐の花見か。

まあ行ってみたい気持ちもあるしな。


「では百合も連れてきてよろしいですか?」


「いいけどあの人に取られないようにだけ気をつけてね。」


「分かってますよ。ではそろそろ、嫁の顔を見たいので。」


「うん、そろそろ子供も作りなさいよ!」


そう言われて俺は吹き出してしまった。

現代ではヌいたことすらない童貞未満なんですがね。


結局夜になってしまったが屋敷に入った途端百合が抱きついてきた。


「殿、ご無事で何よりです!」


「おいおい、泣くことないだろ。」


カッコつけて言ってるがどっかはギンギンです。


「夕食食べて来ちゃったけどいいかな?」


「ええ、殿が元気に帰ってこられたならそれだけで十分です。」


「そうか、疲れたわ。」


「既にお休みになる用意は出来ていますよ。」


「よく出来た嫁だ。流石は舅殿の娘。」


そのまま俺は百合と寝所に向かいました。

そのあとは察してください。


数日後、醍醐の花見に参加するためには俺は百合と共に母上の屋敷に向かった。


「それ南蛮の服?似合ってるじゃん。」


母上が俺の南蛮服を見て言う。


「百合に選んで貰いました。着やすくていい物ですよ。」


「きっとあの人も喜ぶよ。百合も今日は楽しんでね。」


「ええ、殿下にお会い出来るだけでも光栄です。」


百合の笑顔は本当に可愛いなあ、と思いながらも百合を見ていると


「お前嫁さん見てニヤニヤしてんじゃねえよ。」


と正則が肩を組んで言ってくる。


「あれ、市兄も来るのか?」


「あたりめえよ。今畿内に残ってるのは俺くらいだからな。奉行衆はダメだ。」


「奉行衆……石田殿とか?」


「そうだ、そう言えばお前はあいつから勉学を学んでたんだってな。」


「まあ、悪い人では無かったです。」


「騙されんじゃねえぞ、近江のやつは信用ならん。」


「わかりました。」


この時期から対立は始まってんだな。

そう思いながら俺たちは醍醐に到着した。


「おお、寧々に市松に千王丸!ということはそちらの姫は百合かな?」


「お初にお目にかかります。長宗我部淡路守が妻、百合でございます。」


「賢そうで可愛らしい女子じゃのう!丹後宰相の娘じゃなければ妻にしたいくらいじゃ!」


ここでの秀吉の発言はシャレか皮肉かは不明である。

まあ俺からしたら安心だ。

秀吉の側室や客人たちが始まると宴が始まった。

なんか秀吉の側室の淀殿と竜子さんが揉めてたけど母上が上手いこと取り持ってた。

ともかく俺は百合と花見を楽しむことが出来た。

そして宴も終わりに指しかかろうとした時、俺は秀吉に呼ばれた。


「なあ、千王丸。初めてお主にあった時はまさかここまで大きくなるとは思っとらんかったわ。」


「全て殿下のおかげです。」


「いやいや、宮内少輔には信親以外にも優れた子があったようで安心したわ。本当に戸次川のことを聞いた時は宮内少輔に申し訳ないことをしたと思ってな。」


ん、やっぱり秀吉は長宗我部を潰す気ではなかったのか?


「ワシはもう長くはない。秀頼のことを頼む……のは市松達に任せる。お主は宮内少輔のために長宗我部を栄えさせてやれ。」


「分かりました、殿下にお仕え出来て幸せでございました。」


俺のその言葉は偽りではなかった。

本当に秀吉に仕たことで土佐よりも広い世界を見ることが出来た。

俺は少し泣いてしまった。


そして醍醐の花見の終わり、秀吉はやはり倒れた。

ともかく俺が中央にいても出来ることは何も無いので洲本に戻り来る関ヶ原に向けて準備を始めることにした。

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