1 プロローグ
どうも三pです。
今回は私が主人公の作品を書いてみました。
どうしても長宗我部家を残したい……、でも天下統一はデカすぎて嫌だ。
そんなめんどくせーオタクな私の転生ライフ、どうぞ楽しんでいただければ幸いです。
(私は関西人ですが関西弁を文にすると見栄えが悪いので標準語統一にします。)
慶長20年、大坂。
「申し上げます!黒田隊、加藤隊が崩れました!間もなく敵がこちらに向かってきます!」
家臣が焦って報告する。
ああ、ここまで来たか。
「そうか、敵は誰じゃ?」
「酢漿草紋。長宗我部盛親かと!」
はぁ……よりにもよって1番戦いたくない相手だ……。
「わかった。愚かな謀反人にはワシ自ら天誅を下そう。」
家臣たちの反対を押し切り俺は刀を取る。
「ワシにつづけぃ!」
そう言うと俺は騎馬に跨り突撃する。
銃声やら兵の悲鳴やら砲撃音やらが耳に触る。
いつまで経ってもこれには慣れない。
「大将首だ!討ち取れぃ!」
何人かの雑兵が俺めがけて襲いかかってくる。全員大したことは無いな。
そう思いながら斬り伏せる。
「おお、強くなったな!」
そう言って敵の大将が現れた。
がっちりとした体格に伸びきった髭、厳つい顔。岡豊で遊んだ頃から変わらないな。
「天下を乱す豊臣家に組す愚か者め!ワシが成敗してくれよう!」
俺は刀を振り上げる。
「ちっ!仕方ねぇ!かかってこい!」
敵の大将、長宗我部盛親も槍を構える!
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!兄上ェェェェェェェェ!」
「忠親ァァァァァァァァァァァ!」
俺は叫びながら長宗我部盛親に斬りかかった。
カキンッ!
刃と刃の交わる音が響き閃光が飛び散る。
俺は姿勢をすぐに戻すとまた刀を向ける。
「なぁ忠親……。どうして俺ら兄弟が戦わなきゃならないんだ?」
そう、この男は俺の兄だ。
しかしそんな甘い考えを俺は捨てた。
「キサマがあの時選択を誤らなければ良かったでは無いか!そうであれば共に……。」
「ああ、そうかい……。俺が馬鹿だった。最後の最後までお前より俺はバカみたいだ。じゃあ最後くらい華々しくやらしてもらうぞ!」
そう言って兄上が斬りかかってくる。
しまった、はめられた!
俺もすぐに刀を構える。
ドシュッ!
鈍い音が響いた。
はぁ……。全く不吉な夢だ。
結果が分からないのが気持ち悪い。
それにしてもどうしてタイムスリップしてしまったのだろうか。
いや正確には転生なのか?
ともかく自分がそういう小説を書いてたら本当に転生してしまった。
とりあえず寝て起きたら赤ちゃんになってて一瞬で戦国時代って理解したよね。
生まれたのは土佐の長宗我部家。
ラッキー!1番好きな武将だと喜んだのも束の間、よく考えたら全員不吉な未来が待ってた……。
で長宗我部家の子供、千王丸として3年生きて分かったのは俺は史実では存在しない元親と菜々姫の5男として生まれた事。
そしてピンポイントで俺が助けたかった吉良親貞と久武親信の生きてる期間とズレてること。
で、兄の信親はとてつもなく良い奴という事だ。
兄貴はいっつも土佐にはいないが帰ってきたらお土産をくれる。
俺が鉄砲が好きだと言ってたら雑賀衆からご丁寧に発射機構を省いた現代で言うモデルガンを貰ってきてくれた。
ありがとう、兄貴。
で、2番目の兄貴の親和は凡人だ。
そもそも讃岐にいるので会うことが少ないのも理由だけど。
3番目の親忠はどっちかと言うと平均以下って感じ。だけど面倒見が良くてよく遊んでくれる。
問題は4番目の兄貴でさっきの夢で一騎打ちをした盛親こと千熊丸だ。
こいつはすぐ喧嘩になるしそのくせ腕っ節は強いから殴られると痛いし何よりバカだ。
いや俺も大概だけどこいつはとんでもないバカだ。
とりあえず俺は目標を決めた。
それは長宗我部家と土佐を守ること。
絶対に山内一豊なんかの好きにはさせないからな。
てなわけで執筆中の小説は休刊って事にして俺の戦国ライフが始まりましたー!