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とりとめのない小話シリーズ

豆腐

作者: K.タロー

スーパーで夕食の食材を選んでいるときにふと豆腐に目が行った。

豆腐、豆が腐ると書いて豆腐。食べ物につける名前としてはとても不思議だ、腐ると言う表現は食べられるものには似つかわしくない。中国語を紐解けば名前の意味がわかるかもしれないが今はそこまでの興味はわかないのでおいておくとしよう。


そんな豆腐は冷奴や鍋、最近知ったが豆腐ステーキなるものも存在しており、暑い時期にも寒い時期にも食卓に存在する日本食卓の友ともいえるだろう。


買い物かごに豆腐を入れながらふと思う。現代ではあらゆるものが日常で困らない程度に、ひとつの店にそろっている。

スーパーへお菓子を買いに洗剤を買いに卵を買いに牛乳を買いに、規模が大きければ靴下だって売っているスーパーもある。


 いくらか昔にさかのぼれば、肉屋や八百屋、米屋とそれぞれを担当する店がそれぞれを売っていた。それぞれの商店がそれぞれの商品を売る。今ではそういった光景は目にする機会が減ってしまっている。


そしてまた気が付いた。肉や野菜、米を専門に販売する人たちがいたのと同じように豆腐を専門に売る豆腐屋という商店も存在していたことに気が付いたのだ。


米は言わずもがな肉や野菜は食事を作るうえで必要不可欠な存在である。しかし豆腐はどうだろうか、私個人の主観で述べていいのなら、無いなら無いで困らないぐらいの食材に感じる。

それでも豆腐屋という職業が存在し豆腐あるいはそれに類する食材のみを商品に生計をたてられていたと言うことは、それが商売として成り立っていた証拠なのだ。


豆腐、あるいはそれに類する食品が海外でどこまでの人気を誇っているかを私は知らない。しかし少なくとも日本においてはそれを主力商品として食っていけるだけの需要がある、またはあったのだ。

豆腐というものは日本人にとって、想像以上に身近な食材なのかもしれない。


そう思えば豆腐という食べものは以外とすごいような気がする。

そんなことを思いながらレジに並んだ。


豆腐は冷奴で食べよう。豆腐と醤油、鰹節、茗荷の組み合わせは最高だ。今日も豆腐は私のお腹を満たしてくれることだろう。

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