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5 初めての実践は想像以上に過酷だったんです3

 フユノの力で強化されたナツキは構えた銃剣に炎と雷をこめる

飛び上がると触手を切り裂いた

投げ出された霊花の体を司が受け止める


詩季ナツキ「先生!」


美汐「あぁ!」


 美汐は巨大芋虫に力を発動した

彼女の能力は圧倒的だった

一軒家ほどもありそうな巨大な芋虫はあっという間に霧散した


美汐「いい働きだったぞ詩季」


詩季ナツキ「霊花!」


司「心配ないよ、気絶しているだけみたい」

 「けがもないよ」


詩季アキナ「よかった~」


美汐「ふむ、しかしなぜこのような街近くにあんな化け物が」

  「大型種はもっと奥地に生息しているはずだが...」

  「なにか、嫌な予感がするな」

  「急いで戻るぞ!」

  「司くん、テレポートを頼めるか?」


司「はい」

 「ではいきます!」


 司のテレポートで集合場所に戻ると

生徒たちが魔生物と交戦していた

すでに何人か倒れている

どの子も出血が激しくすぐに治療がいる状況だった


美汐「そんな馬鹿な!」

  「こんなところにまで巨大魔生物だと!?」

  「く、いったい何が起こっている」


美汐は生徒をかばうように次々と魔生物を滅した


あたりから魔生物は消えたが、被害は甚大だった


生徒の大半は倒れ傷ついていた

かろうじて死者がいないことが救いだろう


美汐「くそ、私がいながらなんという体たらく!」

  「治癒班の動けるものはすぐに治療を!」


治癒班の生徒「先生、タマコちゃんの足が!」

      「つぶれてて、私たちでは治療が...」


美汐「待ってろ、今私が再構築してやる」

  「少し痛むががまんしろ」


美汐が手を足にあてるとタマコの足は分解された


タマコ「あぁあ!!」

   「足!がぁ!あ!」


美汐「大丈夫だ、今元に戻してやるぞ」


 美汐が足のあった部分を手でなぞると元通りになった足が再構築された


美汐「よし、動かしてみろ」


 タマコは足を動かしてみた

指の先まで動く


タマコ「足が、先生!足が動きます!」

   「ありがとうございます!」


 泣きながらタマコはお礼を言った


 治療が終わり落ち着きを取り戻した一同


美汐「すまない諸君、すべて私の責任だ」

  

 深々と頭を下げる美汐に生徒たちは動揺した


美汐「まさかここまで巨大魔生物が出てくるとは思わなかった」

  「考えを改めねばならん」

  「諸君、今日は帰ってゆっくり休んでいいぞ」

  「午後の授業は休校だ」


 美汐は生徒を連れて校舎へと戻り、解散した



解散後、美汐は学長室へと向かった


美汐「学長、お話があります」


 学長と呼ばれ椅子が回転する

そこには小さな子供が座っていた


子供「なんでしょう?」


 そう、この子供こそが学長だ

彼女はイメージしたESPを使うことができる

つまり、なんでも・・・・できる

しかし欠点はある

彼女の能力には際限がない

滅ぼそうと思えば街一つ消え

見ようと思えば脳を圧迫するほどの情報が流れる

そのせいで幼いころに死にたくないと願い、老いることがなくなった

彼女は最古のESP能力者

世界が異世界と重なった時初めて生まれた力の持ち主アトラ・ミシマである


美汐「幻惑の森入り口付近で大型が出現しました」


アトラ学長「なるほど、先ほどの騒ぎはそれでしたか」


美汐「聞いておられたのですか」


アトラ学長「早急に調査班を派遣しましょう」

     「木戸先生にもついて行ってもらいましょう」

     「彼になら原因がわかるかもしれません」


美汐「了解しました」

  「先ほどの戦闘で体と心に傷を負い、恐怖が生まれた生徒がいることでしょう」

  「私は生徒たちのカウンセリングに努めます」


アトラ学長「そうですね」

     「調査が終わるまで実践訓練は中止です」

     「その旨を全校へ伝えてください」


美汐「はい」


 美汐はお辞儀をすると学長室を出た

アトラ学長はまた椅子を回転させ、考え事をするかのように目をつむる



学長さんはあまり動かないのであしからず

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