14 さぁ、修行の開始なんです5
その頃、詩季のパーティメンバーである司たちはアトラ学長指導の下
それぞれの強化に励んでいた
アトラはそれぞれに合った強化内容を伝える
「はぁ、確かに僕は長距離を転移することはできません」
「そのためのものです」
「テレポーターとして組合の施設で働いてもらいます」
「もちろん戦闘の訓練も空いた時間に行ってもらいます」
「あなたは確か双短刀を使っていましたね」
「はい」
「一番しっくりくるので」
「あなたの訓練にふさわしい同じ双短刀を使うハンターがいますから」
「彼に訓練をつけてもらいましょう」
「はい、了解しました」
司は素直に応じる
詩季の役に立つため強くなると決めていた
「次はあなた」
霊花に言うアトラ
「呪術を使えるのでしたね?」
「は、はい」
「恐山に向かってください」
「あそこにはあなたのように霊的なもの、呪術的なものを操る能力者たちがいます」
「きっとあなたの役に立つでしょう」
「わ、わかりました」
「次、は、あなたですね」
「はい~」
のんびりと答える才華
「あなたのその能力は非常にまれです」
「手に触れた物体を自分の体で体現できる」
「ならばその力をさらに強くしましょう」
「溶岩すらその身に取り込めるくらいに」
「え~、そ、それは、無理ですよ~」
「火を取り込むとすごく暑いんですもん~」
「やけどなどは?」
「しないですけど~、燃えちゃうんですもん~」
「まぁ、それはおいおい考えましょう」
「あなたはとりあえず私のもとで頑張ってもらいます」
「は~い」
「そして、ハクラさん、あなたのご両親は偉大でした」
「sssランクの実力があるにも関わらず」
「地元を守ることに特化するためSランクにとどまり確実に守り抜いていました」
「その力があなたには受け継がれているはずです」
「確か鬼化はお母さまの能力と一緒でしたね?」
「はい、そうです」
「父は仙力で身体を強化し、刀にこめた仙力で斬撃を放っていました」
「あなたにもできるはずです」
「戦力が宿っているのが視えますので」
「そうなんですか!?」
「私、何度も試してみたんですが...」
「それはですね、仙力は我々で言うところの能力と少し使い方が違うからです」
「こめ方のコツが違うのです」
「あなたなら能力も仙力も同時に使えるかもしれません」
「そのコツも含めて私と訓練をしましょう」
「頑張ります!」
「そして...」
「すいません、鷹音さん以外は少し外に出てもらえますか?」
「あ、はい」
四人は連れ立って部屋を出た
「なんでだろう?」
「僕たちに聞かれちゃまずいことを話すのは間違いないね」
「一体何の話だろう~ね~」
「まぁ、大事な話なんだと思います」
中では鷹音が真剣な表情でアトラの話を聞いていた
「彼女たちにはまだまだ戦い方を教える必要があります」
「しかしあなたは能力さえ覚醒させれば十分に美汐と同じくらい強くなるはずです」
「だから、詩季さんに行ったような覚醒方法をあなたにも施したいのですが」
「私がやると力が強すぎてあなたが破裂してしまう恐れが...」
「まだ美汐がここにいるときにやってもらうべきでした」
「しょうがないのであなたは美汐たちが戻ってくるまでほかのハンターたちと
討伐にでも行ってもらいましょう」
「は、はぁ、私はそれで構わないです」
「でも、できれば覚醒は美汐にやってもらいたいですね」
「妹ですので」
といって笑う鷹音
「ええ、そのつもりです」
再び四人を中に入れるアトラ
「では、各自強化を行ってください」
「あなたたちは未来の英雄候補です」
「しっかり頑張ってください」
「「「はい!」」」
そして
詩季たちはヨーロッパの組合支部へと来ていた
なぜかセリア支部長も来ている
「あの、なんであなたまで?」
「頑張ってるこの子を応援したいから、です」
といって詩季の袖をつかむ
「そうですか...」
別れを言ったのに突如「やっぱり私も行くです」
といってついてきたのだ
ヨーロッパ支部の支部長がやってくる
「あなた方がアトラ様に遣わされたハンターの方たちですか?」
「...ん?なぜセリアさんまで?」
「私のことは気にしなくていいです」
「...そう、ですか」
「初めまして、私は日野美汐、こっちはアクシアと詩季だ」
「よろしく頼む」
「私はここの支部長をやっているエルビス・ハーマンです」
エルビスのそのいでたちは落ち着き、まさに英国紳士というにふさわしい
彼の能力は相手の視界を奪う能力
対象数体までの目を数分間見えなくする
そして、レイピアによる一突きで確実に急所を突き、絶命させる
「助かりましたよ、こちらもなかなか手が回らない状況でして」
「彼女が生きていればもう少し違っていたのでしょうが...」
彼女、とは、亡くなった英雄、ザ・フォーチュンと呼ばれた者だ
名前は知られていない
能力は幸運、まさしくフォーチュン
発動後1時間は何をしても幸運が訪れる
その幸運は死したものさえも蘇るほど強力だった
「では、我々は討伐に向かう」
「対象は?」
「はい、ヒュドラです」
「正直我々では倒せません」
「再生速度が速すぎます」
「そうか、たしか、ヒュドラは焼きつぶすのが硝石だったな?」
「はい、ですがこちらにそこまでの火力はなく」
「手づまりでして...」
「ちょうどいい、こちらにはその火力を出せる者がいる」
「なぁ、詩季」
詩季「は、はい、頑張ります」
「ほぉ、若いのにそれほどの力を」
詩季は照れた
目標のヒュドラは死海に出現している
攻撃を加えて何とか進行を抑えている状態だった
他メンバーの修行はめんどk特別書く必要ないと思いましたので書きません
いきなり強状態で再登場させます




