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14 さぁ、修行の開始なんです3

「さて、次は北部の方です」

「ここではビッグフットと呼ばれる大猿が出現してるみたいです」

「大型といっても3メートルほどなのですが」

「数がすごいです」

「数百匹、一個体の力はすさまじいので十分天災級の力がありますです」


「ふむ、地図を見るにこいつら、街の方に向かっているようだな」


「はい、避難は完了しましたですが」

「ここは発電設備や食料備蓄のための倉庫があるのでなんとしても守りたいとこです」


「街のそばに森林帯があるようだな」

「そこまでの誘導はかのうだろうか?」


「可能です。現地にいるハンターにやってもらうです」


「そうか、ならばそこで奴らを叩く」

「ハンターたちには誘導したらすぐ逃げるよう伝えてくれ」

「私たちはその森で迎え撃とう」

「榊先生、行きましょう」


「はい、では私につかまってください」


三人は榊の手をつかむと現地へ飛ぶ


現地にはすでに百数名ほどのSSランク以上のハンターが誘導を開始していた

さすがというべきか、統率はしっかりと取れている

みるみる誘導されて集まってくるビッグフット


「さすがだな、うちじゃぁこうはいかん」

「何よりハンターの数が足りないからな」


「そろそろまとまってきたみたいだね」

「詩季ちゃん、次は力を絞るようにして使ってみなさいな」

「水道の蛇口を閉めるようにね」


詩季ナツキ「はい!」


詩季は双銃剣を構える


「ハンターたちの避難が完了しました!」

「今です!」


詩季は空に向かって雷の弾を撃ちだした


カッと光ると空から無数の落雷が落ちてくる

今までとは違う圧倒的な範囲だった

その一撃で過半数のビッグフットが絶命する

雷はビッグフットの身を狙い落ちていく


「コツは、掴んだみたいね」

「ほかの力も同じ」

「先ほど放った炎もね」


雷が鳴りやむとほんの数匹の生き残りを残すのみとなった


「あとは、ほれ」


美汐がその数匹を霧散させた

あっという間にビックフットの群れは全滅した


詩季ナツキ「コントロール、できた?」

  「これであたしも英雄たちと同じように戦える?」


「それはまだ早いかもな」

「お前の中にはまだ眠る力がある」

「そこまで使いこなせ」


詩季ナツキ「はい、が、頑張ります」


「ま、今はとりあえず練習あるのみだ」

「感覚は掴んだだろう?」

「あとはそれをいつでもできるようにするだけだ」


(フユノ、アキナ、ハルミ、今の感覚、共有できた?)


(ええ、やはりというべきですか、感覚がつながっているんですもの)

(ちゃんと伝わってましてよ)


(うんうん、コツってのがつかめた気がするよ)


(ごめんねてた)


(((おい!)))


ハルミに心でそう突っ込みを入れる


周りを見るとやはり数人だが怪我人、そして一人の死人がいた

詩季は怪我人を治療して回った


詩季アキナ「怪我人はこれで、最後ですね」

  「亡くなった方は...」


「あ、彼ですか?」

「彼は大丈夫ですよ」


詩季アキナ「何言ってるんですか!」

  「あんなひどい亡くなり方をしてるのに!」

  「なぜ誰も弔わないんですか!」


そう、唯一の死者の死体は転がったまま

誰も手を出そう撃としていなかった


「ああ、彼ですね」

そう言いかけて死体に視線を移すと、死体は立っていた


詩季アキナ「え?ええ?」

  「なななななんで?」


「彼はですね」

「能力がその、特殊でして」

「能力名ゾンビ」

「一日に一度だけ死んでも復活できるんです」


詩季アキナ「え?ふ、復活ですか?」


「そうなのです」

「復活してすぐはダメージの回復ができないのでボロボロです」

「だからゾンビのようですがね」


詩季アキナ「だったら私が治療を」


「あ、それも大丈夫ですよ」

「彼は一日休めば完全に体が元に戻るんです」


詩季アキナ「そんなでたらめな...」


「不老不死、ともまた違うです」

「彼の場合はきちんと年を取りますから」

「だからこそゾンビなのです」


詩季アキナ「ゾンビって...」


復活した彼は顔色は悪いが笑顔で手を振っている


詩季アキナ「あ、ほんとに大丈夫そう」

  「あれだけの怪我してながら笑顔で手を振ってる」


「実に面白い能力だな」

「私の分解で霧散させたらどうなるのかな?」


詩季アキナ「せ、先生、絶対に試さないでくださいよ!」

  「絶対ですよ!」


「それはフリというk


「フリじゃないです!」


「そうか、残念だ」

心底残念、という顔でがっかりする美汐


「ほれほれ、ふざけてないで次に行くよ」

「セリアさん、次はどちらへ?」


「はい、ここから南東です」

「砂漠地帯になっているところなのですが」

「そこの中心部にてデスワームという巨大な虫が確認されてるです」

「砂の中をかなりのスピードで走っているようで、このままいけば近隣の街の下に到達しますです」

「あの辺りは高いビルが多く、地下をくりぬかれれば地盤沈下で崩壊するです」

「だから、その前に何としても討伐するです」


「了解した」

「では行こう、榊先生、またお願いします」


「はい、皆さんしっかり捕まってください」


デスワームの大きさは隊長700mはあるとの報告があった

その巨体で地面を掘り進んでいる

時折呼吸のためか顔を出しているが、顔だけで普通の大型の6倍はあろうかという大きさだった


モンゴリアンデスワームです

モンゴルではないのでデスワームです

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