表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/59

12 大きな異変が動き出したんです4

 組合は事後処理で大忙しだった

ハンターたちの大量殉職に加え、街の復興や家を失った犠牲者たちの支援

やることは山積みだった


学長室にて話す三人


「よもや、こんなに早く天災級が出現するとは」

「しかも、街に...」


「私が戦っていたころは街から離れた荒野や草原に出現していました」

「いえ、今回はもっと何か」

「何かがおかしい」


「何の前触れもなく現れたことではないですか?」


「それです学長!」

「あの竜は、あれほどの巨躯を持つ竜が、発見されることなく街に侵入するなど不可能です」


「確かに、監視班からは何の報告も受けていません」

「常に周囲を監視している彼らのことです」

「見逃すということはないでしょう」


「そうですね」

「何か、何者か、意志を感じますね」

「榊先生、引き続き警戒に当たってください」

「何か少しでもおかしいことがあればすぐに報告を」

「美汐先生、貴方にはつらいかもしれませんが」

「これからは戦闘に参加してもらうことになるかもしれません」


「構いませんよ、学長」

「大恩ある学長とこの学園のため、この命に代えても守って見せますよ」


「すみません、私がふがいないばかりに」

「榊先生と美汐には、いつも迷惑をかけます」


「いいのですよ学長、私たちは好きでやっているのですから」


「そうですよ」

「それに、心配せずとも」

「この前卒業した世代」

「彼らからは必ずSS、SSSランクのものが遅かれ早かれ出ます」

「英雄すら視野範囲内といっていいでしょう」

「未来は明るいですよ」


「ええ、しかし、いざとなれば私が」


「学長、そうならないためにも私たちが頑張ります」

「アクシアのばあさんもきっと手伝ってくれますよ」


「ええ、ありがとう、美汐、榊先生」


 榊は天災級の情報収集と監視のため、機関にもどる

そして美汐は研究機関に預けていた自らの鎧と武器を取りに行った


――――――――――――――――――――――――――――


洞窟、その中に建てられた施設の中に背中から腕と触手をはやした女性がいた


「アッハァ~、この前の竜は~まだまだ~、だったかぁ」

「難しいねぇ」

「でも~、これでぇ天災級の安定供給が~、で・き・る」


いつの間に現れたのか、大男が立っていた


「そうか、なるべく被害を出せ」

「もはや必要のない世界だ」

「まもなく門は開く」

「それまでもてばいい」


「ああああ、いたんだぁ~」

「あんたたまには~、ノック位したら~どうなんだい~?」

「これでもぉおお、レディ、何だよぉ」


「レディというたまか、お前が」


「クハッはひゃひゃひゃ」

「それも~、そうだぁねぇ~」


右頬にずらりと縦に並ぶ五つの目線が一斉に大男に注がれる


「お前もだいぶ化け物じみてきたな」


「ああああ、そうだろうそうだろお」

「私のぉおお研究の成果さぁあ!」

「意識を保ったままぁあ!」

「魔生物の取り込みに成功したんだぁアッハァ!」


狂気に笑う女


「言動がおかしくなっているが?」


「私ぃ?」

「もともとこうだよぉお」

「あの頃もぉお、あまりいい印象はぁあ与えてなかったけどねぇえ」


「まぁお前が何者になろうがそれはいい」

「目的を果たしてくれさえすればな」


「あああ、大丈夫だよぉお」

「もうすぐだぁああああ」

「もうすぐだぁあああああああああああっヒャハハハハ、ハハ」

「クク...」

「あと少しだ、あんたの目的も同時に果たされるさ」

「このリサーチャーに任せておけ」


「ふん、失敗はするな」

「うまくいけばお前は、この世界の神になれる」

「せいぜい励め」


「ああ、そうさせてもらうよ」


リサーチャーは再び作業に戻る

彼女がその触手と腕で切り裂いていたもの、それは、女性の




    死体だった


肩こりが、激しい

胃が、痛い

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ